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この映画は、たしか映画館では観てないね。リバイバルで公開されてたんだろうけど記憶にない。
此の作品は、うんと古くて1939年度の製作なんだね。日本で封切られたのは其の翌年の1940年6月だったらしい。第二次世界大戦前になる。
日本は、1941年(昭和16年)12月8日、真珠湾攻撃で大東亜戦争に突入したんだね。
此の映画を観て、敵国になったアメリカの文明、文化の進化の程を洞察して畏怖した人々は少なくなかったんじゃないかね。
連合艦隊長官の山本五十六は、この『駅馬車』を観たのかなあ? この人は、アメリカという国を舐めてかからなかったらしい。
短期決戦でしか日本が勝利することは叶わないと読んでいたという。
真珠湾攻撃は、最初で最後とすべし作戦だったけれど見込みは外れて、戦局は、初戦は駆け上がったものの、転がり落ちてからは止め処なく原爆投下に至ったね。
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監督は西部劇の巨匠と呼ばれるジョン・フォード。主演は、当時は、まだ、B級活劇映画に出演していた三流俳優だったジョン・ウェイン。
この演技を機にフォード作品の看板俳優として主演を務めていくようになり、一躍大スターになった。
物語は、駅馬車に乗り合わせた人々の人間模様が中心で、終盤にアパッチ襲撃と決闘という2つのクライマックスが描かれている。
アパッチ襲撃のシーンは大胆なクローズアップによる撮影や、ヤキマ・カヌート(スタントを芸術の域に高めた功労者)による見事なスタントで、
スピーディーかつダイナミックなアクションシーンとなり、アクション映画史上不朽の名場面となった。
アメリカの西部劇映画を語る上で欠かせない名作であり、映画史を代表する傑作として高く評価されている。アメリカ国立フィルム登録簿に登録されたらしい。
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物語は、アリゾナのトントからニューメキシコのローズバーグ行きの駅馬車に乗り込んだ人々が、其の行程で体験する事件を軸にそれぞれの人間模様を描いてる。
御車席には、御者(馬車を操る)のバック(アンディ・ディバイン)、護衛の保安官カーリー(ジョージ・バンクロフト)が乗り、
馬車には、銀行家ヘンリー(バートン・チャーチル)、酔っ払いの医者ブーン(トーマス・ミッチェル)、ウイスキーの行商人ピーコック(ドナルド・ミーク)、
賭博師ハットフィールド(ジョン・キャラダイン)、大尉の妻ルーシー(ルイーズ・プラット)、町の婦人会から追放された女性ダラス(クレア・トレバー)といった面々だった。
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トントの次の駅までは騎兵隊が護衛でついていたが、それ以後は原野を馬車だけが走り抜けていくんだね。
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途中、リンゴ・キッド(ジョン・ウェイン)が現れ、ライフルを片手で回転させて馬車を止める。扱い慣れて鮮やかだね。
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彼は刑務所を脱獄して、父と兄を殺した相手に復讐するためにローズバーグに行きたいという。馬は、行き倒れで失って鞍(くら)を担いでいる。
保安官カーリーはリンゴを馬車に乗せる。旅の途中、大尉の妻ルーシーの出産、ダラスと恋仲になり求婚するリンゴと、なんだらかんだらと人間は忙しい。
賭博師ハットフィールド(ジョン・キャラダイン)は、貴婦人のルーシーに礼儀を払うんだけど、ダラスには冷たいんだね。
夜の街へ行けば華やかな酒場の女に群がるスケベーどもも、素面の(しらふ)の時間では、見下して敬遠するんだね。臭い奴等だね。
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そうこうしているうち、駅馬車は、アパッチ族の目にとまる。
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モニュメント・バレーは、アメリカ合衆国西南部のユタ州南部からアリゾナ州北部にかけて広がる地域一帯の名称。
メサといわれるテーブル形の台地や、さらに浸食が進んだビュートといわれる岩山が点在し、
あたかも記念碑(モニュメント)が並んでいるような景観を示していることからこの名がついたらしい。
ロッキー山脈からの鉄分を大量に含んだ川の流れは、下流地域一帯に沈泥となって堆積し、
当時の酸素濃度は、現在よりも高かったため鉄分の酸化が急速に進み茶褐色の地表となった。ジョン・フォード監督お気に入りの舞台だね。
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大写しのシーンでは、純なインディアンを使ってる。此の映画では、白人が、インディアンに化けてるのを見破りにくいね。
車内で皆とくつろぎ話して居ると、突然、ウイスキーの行商人ピーコック(ドナルド・ミーク)の胸板に矢が突き刺さるんだね。
この映画最大の見せ場となるアパッチ族の襲撃シーンは、ここから始まるんだね。
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丘の上にインディアンが現れる。御車席の保安官カーリー(ジョージ・バンクロフト)が、ショットガンで撃ち倒す。
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丘の上から、平原から、インディアンが馬を飛ばして群がり出てくる。
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此の爆走襲撃シーンは、他の映画の其れとは違い猛烈なんだね。何かで知ったんだけどジョン・フォードは、このフィルムを僅かながらにカットして
コマ送りを早めたらしいんだね。だから、怖いぐらいに早く感じる絵になってる。
これも、もともとが全力疾走でないと映りに矛盾がでてくるから映像的な効果の話であって、実際も相当の速さで走ってることに変わりないね。
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こうして画像にしてみると、流石に御者席の二人はスタントがやってるね。すると御者(馬車を操る)のバック(アンディ・ディバイン)の名演が光ってるよ。
動画を観てる限り違和感がない。実際に馬を操ってるとしか思えない。みごとな演技と編集だね。
保安官カーリー(ジョージ・バンクロフト)がリンゴ(ジョン・ウェイン)に「荷台に上がれっ」って絶叫する。
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6頭だての馬が狂うように走って馬車を疾走させる。インディアンの馬も「待たんかえーっ」って勢いよく無邪気に突っ走る。「なんでやねん?」
馬は、解らんで、おもくそ走ることに有頂天になってんだよ。馬鹿にスイッチ入ったようなもんだよ。「おまえが夢中で画像貼るのと似てるね」
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当時のジョン・ウェインは若いねえ、バリバリだよ。このときから、こいつが居ったら大丈夫って雰囲気醸してたね。大者の素養だね。
映画紹介もどきは、考えなくてもいいから楽なんだけど画像を貼り付ける作業が大変だよ。
尤もらしい解説なんて出来ないから観たままをストレートにお伝えする方法だね。暇に飽かして貼りまくる。荷台に上がったジョン・ウェインが撃ちまくるのと一緒だよ。
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此の襲撃シーンの功労者は、断然、スタントマンだね。爆走する馬から飛び降りろと云われて、誰が飛び降りる? 全身複雑骨折だよ。
其れを馬ごとぶっ倒れて飛んで行けなんて、死ねと云うのと同じだよ。でも、ホントにやってるね、凄いことだよ。
格好良く撃つほうはいいけど、撃たれて引っくり返るほうは命懸けだよ。「もう、おまえは撃たれて死んでるんだよっ」 生きてるよ。「死んでるんだよっ」
その気でやらなきゃ飯が食えない、何仕事も大変だね。同じやるなら見事なさまで死んでやるっ、意地が湧くんだろうね。
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しかし、流石にインディアンだね、馬上での弾丸の装填もさまになってるよ。「見たかっ、インディアンの格好良さをっ」 どうでもええ。「あのなあ~」
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「久ぶりに、また、悪い癖がでてきたね」 いいじゃないかあ、消すなら消せ、知ったことか。「動画流したほうが早いで」 知ったことかあ。
動画は流れて臨場感、画像はとまってインパクト、しんどい人は観なけりゃいい。いっくでえ~クライマックス~ッ。
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滝つぼに流れ狂う激流だね。画面は止め処なく疾走して砂埃と硝煙が後方に置き去りになっては、また、炸裂繰り返して突っ走る。
此の時代に、此れだけの想像を映像に仕上げる。素晴らしい監督とスタッフたちだね。
後年の「西部開拓史」で幌馬車隊をインディアンが襲撃するシーンがあるけど、これも凄まじいものがあった。3人の監督の中にジョン・フォードが居たね。
脳裡に浮かぶ想像のままを絵にする、妥協のない徹底ぶりを感じるね。これでなくては傑作は生まれない。
あれえ~なんだよっ、「写真アップロードが100枚を越えています」う~? 中途半端じゃないかあ。どうしてくれるんだよ、困ったね。
仕方がない、前編ってことにするか。「アラモ」を貼りまくった時と一緒だね。「計算しとけよ」 行き当たりバッタリだよ。想いの赴くままだよ。
ちょっと、余計にファイルに拾い過ぎたかも知れん。数が多すぎてチェックがめんどいので今日はここまでにしとこ。
お付き合い頂けました皆さん、本日の画像貼り付けは制限を超えたようです。後編でお会いしましょう。さようなら。