カメレオンの独り言

当分は漫ろ言の漫ろ歩き、頭に浮かんだ事柄を挿絵と写真と下手な文で綴ります。色々と間違い多いですがご容赦を。

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カメレオンの独り言-1244 『三菱銀行北畠支店猟奇人質事件』

2014年10月06日 | 日記







 『ミロク社製の猟銃上下2連式12番口径』 2014-10-6 








1979年(昭和54年)オレが、人生の転換期を迎えることになるポイントに差し掛かり、嫌な予感を感じつつ切替えたレールを走り出した頃だね。

今、考えると、思考は深かったタイプだけど、自分の意思というものの使いようを知らなかったんだね。

と、いうよりも自分の置かれた立場に忠実すぎたのかも知れない。立場を放棄して新しい道へ脱出する勇気がなかったってのが本当だろうかね。





無難な手段で道を切り替える、判断つきかねず流れに任せて切り替える、不本意ながら筋道無視して切り替える、誤った判断のもと蛮勇をもって切替えようとする、

人は、ターニング・ポイントに指しかかったとき、諸々の脈絡をを引きずるか、棄て去るかの選択を迫られることがある。

オレは、脈絡を背負って流れに任せてポイントを切り替え、交差したレールに車輪を載せて走り出していたね。思い出すのも不快だね。





転換期ってのは、思い切った判断の上で決断すべしだね。中途半端な姿勢では、転換期の機会を殺して、我が身も滅ぼす結果が待っている。

人は、それぞれが、それぞれに生きていくものだとは思えなかった。脈絡の中の自分、外し難く外し得ない情が邪魔をすることもある。

優柔不断で動いてはいけない。納得の姿勢こそが無理なものでも貫く力となる。後押しは、自分だからね。





そんなことを思い起させる頃の自分だったね。仕事を終えて家に帰りテレビの報道番組を観て、大変なことが起きているのを知ったよ。























1979年(昭和54年)の1月26日、午後3時前、大阪府大阪市住吉区万代二丁目の市バス播磨町バス停前、三菱銀行北畠支店の閉店間際、

店内に、テラピンチ(ゴルフハット)を被り黒スーツに黒サングラス、白マスクで顔を覆った男が、猟銃を持って押し入ったんだね。

なんでもない日常が非常に変わるのは一瞬だね。命に関わる猟銃と平常を異常に生きる人間が介入した時点で、其の場は地獄の有様となる。





男は、店内に入りざま、ニッサン・ミロク社製の猟銃(上下2連式12番口径)を天井に向けて2発発砲した。店内に銃声が轟き渡る。

行内にいた人々は、突然の成り行きに呆然としただろうね。

男は、現金5千万円をリュックサックに入れるように行員を脅したが、その際に非常電話で通報しようとした20歳男子行員を目ざとく見つけ射殺した。





この時点で、この男の凶暴性を認識するとともに、とんでもないことに巻き込まれた状況を皆が悟っただろうね。

此の発砲で、流れ弾に当たった男子行員と、跳弾(跳ね返り)に当たった女子行員を負傷させた。観念した男子行員がリュックに現金を詰め込む。

男は、警察が到着する前に銀行から逃走する予定だったが、逃げ出した客が自転車で警ら中の住吉警察署警邏課係長に通報し事件は発覚した。












『大阪 府道30号線と府道5号線(南港通り)の播磨町交叉点南西角、現 三菱東京UFJ銀行(旧 三菱銀行北畠支店)建物は昔と変わらない』








男の予想より遥かに早く楠本正己警部補が銀行に駆けつける。楠本正己警部補は、男に銃を捨てるよう要求し天井に向けて威嚇発砲をした。

男は、楠本正己警部補の顔と胸を撃って射殺。その前後に、行内から脱出した行員が近隣の喫茶店に飛び込み110番通報を依頼、

行内の別の行員も警察直通緊急通報ボタンを押した。通報直後に阿倍野警察署パトカーが駆けつけた。





男は、躊躇うことなくパトカーから駆けつけた巡査、及び、巡査長にも発砲し、巡査を射殺した。もう一人の巡査長は防弾チョッキを着ていたため無事だった。

日本の警官は、マニュアル通りにしか銃を撃てないのかねえ? 射殺された警官は、男と対面して銃撃の時間があった。

「銃を捨てろっ」って怒鳴って一発発砲しているんだね。意図的に的を外して撃ってるんだね、で、撃ち返されて射殺されてる、威嚇射撃が基本なのかね?





この二人の警官が、一発目を自身の臨機の判断で的を絞って射撃していれば、男を射殺できなくても行動を制限できていた可能性は充分にあるんだね。

相手が銃を持っている場合は、威嚇射撃で反撃の時間を与えてはいけない。まして、相手は散弾銃じゃないか。

西部劇でも、相手がショットガンを持ってる場合は、形勢は不利だって捉えてるよ。射程範囲が広いから命中させ易いんだよ。そんなの解ってるだろ?





日本の警察も警官にもっと銃の使用について自己の判断に任せる自主性を持たせるべきだよ。

特に相手が銃を所持している場合に於いては、先手必勝を第一義にすべしだよ。第一線で活動する彼らの生命の安全、使命の達成に力を与えるべきだよ。

ひいては、其れが公僕に頼らざるを得ない市民の安全が守られることに繋がるんだよ。無闇に傷口広げるような無様な教育をするな。



















午後2時35分に、大阪府警に銀行の異常事態が通知され、3分後には、大阪府内の全署に緊急配備指令発令。

緊急配備から2分後には、武装警官およそ320名が銀行を包囲し、銀行付近500メートルの道路を閉鎖。

男は、行員にシャッターを下ろすよう命じ銀行の出入口の閉鎖を図ったが、その際、現場に到着していた警察官が





とっさに近くにあった看板や自転車等をシャッターの下に置いたため、40Cmの隙間を残してシャッターの降下は止った。

この咄嗟の判断は、内部の完全隔離を防いだ大きな功績だね。中継のテレビ報道でも、このシャッターの間隙が常に映っていたね。

シャッターが閉じられた店内には、客12人、行員31人の合計43人が人質に取られたが、事件発生から約20分後の午後2時50分、

男は、2人の泣きじゃくる男の子を抱きかかえる客の主婦を見つけると、「ぼく立てや」と呼びかけ、妊婦の女性と親子3人をすぐに解放した。





行内には、男と39人の人質が残った。また、この人質とは別に犯人に気付かれずに貸し金庫室などに隠れた客5人が店内に残されていたんだね。

その直後、男は行員をカウンター内に横一列に並ばせ、「責任者は誰や」と尋ねる。「私です」そう言った森岡忠司支店長(47歳)が前に出ると、

男は 「金を出さんかったのは、お前の責任や」と腹に向けて発砲、森岡支店長は即死した。もう、一人殺せば何人殺しても同じって感覚なんだろうかね。













『三菱銀行人質事件の犯人、梅川昭美が使ったもの(ニッサンミロク = 現:日邦工業)「モデル1800SW」同型』









その後、男は狙撃隊から自分の身を守るために、男子行員全員は上半身のみ裸、女子行員は、電話係を除く19人全員が全裸になり『肉の盾』となるよう命令する。

普通じゃないね、この男は、計画が狂えば狂ったで狼狽することなく防戦の姿勢に切替えて、其の上、君臨して傍若無人を奮うんだね。

「お前らソドムの市を知ってるか。この世の生き地獄のことや、その極地をお前らに見せたる」と嘯いたという。





女子行員については、ただ脱がせただけではなく、ブラウス、ブラジャー、パンティに至るまで、ストリップを観るが如く、じりじりと楽しむように

服の脱ぎ方の順番までも指示していったという。また、衣服を脱がせた女子行員を同僚の前で歩かせたり、トイレにも行かせずカウンターの陰で処理させた。

その後、片親の女子行員一人のみ服を着ることを許している。女子行員たちが受けた恥辱は、屈辱の痣となって消えることはないだろうね。





自分が気に入らない態度を取った女子行員の髪を掴(つか)んで引きずりまわしたり、銃口を身体に押し付けたり、人質に当たるスレスレで銃を発射したり、

思うがままの行動に走った。当たりそうに発砲されるたびに女子行員の「キャーッ」という悲鳴が上がった。

「助けて下さい、助けて下さい・・。」と手を合わせて泣きながら女子行員たちも必死にお願いする。なんて奴だろうね。



















やがて、こういう状況の中でも冷静沈着な最年長の男子行員を生意気だと怒った男は、再び、猟銃を発砲し男子行員に重傷を負わせた。





男は、別の男子行員にナイフでとどめをさすように命じるが、命令された行員は「もう死んでいる」と嘘をついた。

すると男は、映画 『ソドムの市』で死人の儀式を行うワンシーンの話をした上で、「そんなら、そいつの耳を切り取ってこい」と新たな命令を出す。

命じられた行員は、激しく抵抗したが、散弾銃で撃たれて放置された死体と猟銃で狙われている恐怖で、死んだふりをしていた行員の左耳を削ぎ落とした。





その耳を震える手で男に差し出すと、男は耳を口にして「不味い」と言って吐き出した。パフォーマンスなんだろうね。

誰も逆らえない、思うが侭、人を蹂躙して大王気取りの臭いがするね。社会に対する下克上の驕りを感じるね。

猟銃一丁が、全てを支配する。其れも見せかけの銃ではなく阻害するものを撃ち殺し亡き者にして憚らない。





「オレを悪魔と言えっ、鬼と言えっ」「女も殺さないとしめしがつかん。オレは可哀想とか、同情とか、そんな感情は一切持っていない」

「オレはガキの頃、叔父さんという人に育てられ、酷い仕打ちを受けた。十五歳の時、人を殺したが、たった一年くらいで刑務所を出た」と放言し、自慢したという。

15歳時(1963年)に、以前アルバイトした大竹市内の土建業者宅に強盗目的で侵入し、家人の妻(当時23歳)を殺害し現金や通帳などが入った金庫を奪った。





逮捕され、山口の特別少年院へ送致収容。供述において「他の奴らはぬくぬくと暮らし、なんで俺だけが貧乏して苦しまないかん」と記録にある。 



















耳を切り取られた行員は失神し、多量の出血となったものの、幸いにも一命を取りとめた。

この行員は、激痛から夜明けに目覚め、左耳から流れる血液で遺言を書くも、流れ出る血液で遺言は消えてしまったらしい。

男は行員らに向けて威嚇発射をするなど、いたぶって喜んでは、些細なことで癇癪(かんしゃく)を起こして「殺すぞ!」と怒鳴り散らし

真剣な顔をして銃口を突きつけたりしていたんだね。恐怖、ここに極まれりの長い、長い時間だったろうね。





日付は変わり、27日、しばらく膠着状態が続いていたが、行員たちは寒さで震えている。この光景を見て男は、

「寒かったら、その辺に転がってる死体に灯油をかけて燃やしたらええんや。」と笑いながら言う。

この後、外部から差し入れがある。行員が、暖房を強める件で催促の電話を入れた。いぜん、女子行員は全裸のままである。





「寒いもん、疲れたもんがおったら手を上げえ」と男が言うと2、3人が手を上げたが、「文句の多いやっちゃな。いっそ死んでしもたら寒くも辛くもないで」

と言うと、すぐに上げた手を降ろした。全員に向かって言う。「トイレの使用を許したる。但し、一人20秒までや。1秒でも遅れたら誰か死ぬことになるさかいよう覚えとき」

この後、暫くして、客の高齢の男性が「トイレに行かせて下さい」と頼んだ。「お前、年なんぼや」と聞くと「76です」と答える。



















「お前は帰ってもええわ。ご苦労さん、長生きせえよ」と、ここに至ってようやく人質の一人が解放された。

同じ頃、捜査本部は、銀行の3階の女子更衣室に作戦指揮室を開設して指揮に当たった。

そして、数時間後、要求していたラジオの差し入れが遅いことに腹を立てた犯人は、ロッカーに向けて発砲。跳弾が当たり客と男子行員の二人が負傷。





この後、男は、差し入れの「ビールのお返しや」と言って、客の一人の女性(24)を解放したが、依然、要求のラジオは届けられない。

女子行員から「殺されます。早くラジオを入れて下さいっ」「お願いです。ラジオとお酒を早くっもう限界ですっ」と催促の電話が特捜本部に2本かかってくる。





夜明け前にラジオが差し入れられ、そのラジオのニュースで実名が誤った読み方で報道されていたことに激怒し、

捜査本部に「報道の奴等にアキヨシだと言っておけ!」と言い放った。男の名は、梅川昭美(うめかわあきよし)1948年3月1日 生まれの30歳。

同じ、大阪の住吉区に在住、この日も近くの散髪屋に寄りパンチパーマを手入れしてから凶行に及んだらしい。












『当時、梅川昭美が住んでいた大阪住吉区のマンション』








ラジオのニュースで、年や住まいまで言われていることを受けて、「もう、バレたか。バレたらしょうがない。何か方法を考えないと・・」と、呟く。

7時24分にカップ酒が1本差し入れられる。そして7時40分「ラジオの見返りや」ということで客の1人である主婦(41)を解放した。

しかし行員に対しては「最後は皆殺しやっ」と怒鳴る。



















次に梅川は、銀行の電話から自分の友人たちに、次々と電話をかけ始めた。友人(33)に電話し、「カメラと車は返すで。もう一生会えんやろ」

この後も行き付けの喫茶店のマスターやスナックの経営者、マージャン仲間に次々に電話する。

「ワシや、梅川や。やってしもうた。もうあかん」「捕まったら死刑や。みんな元気でやってくれ」





「あんたのところに5、6千円ツケあったな、あれきちんとするさかいな」「(友人に電話で自首を勧められて)もう言わんでくれ。

今度のことはずっと前から考えてたことなんや。その結果、こうなってしもうたんや」「借金、返すで。女を人質に取ると警察には効果あるで」

この頃から、梅川は射殺の可能性が頭をよぎっていたのかも知れないね。これまで服を脱がさせていた行員たちに、服を着ても良いという許可も与えた。





警察の方では、梅川の素性を洗い出し、母親が香川県に住んでいるということを突き止め、大阪府警のヘリコプターが香川県に急行して母親を迎えに行き、

梅川の説得のために大阪の現場まで来てもらうこととなった。11時04分、ビールを届けると同時に、警察の伊藤管理官が梅川に電話する。

「ビール、届いたやろ。おふくろさんが心配して駆けつけたぞ」





これを聞いた梅川は「そらあかん、切るわっ」と言って電話を切った後 「おふくろが来たら一緒に死んだるわっ」と、逆に怒りを露わにした。

この後、人質の一人を「ビールの代わりや」と言って、また1人解放した。

梅川は、大阪のミナミで、十数年間バーテン兼ツケの取り立て人として働いていたが、その店がつぶれてしまい無職となっていた。





その後、バーやクラブにお客用の贈答品を売る仕事を自分で始めたがこれがうまくいかず、500万円以上の借金がある状態だった。



















また、梅川が電話で差し入れの要求を出した。「リポビタンDを3本入れろ。代わりに人質を出したる」

間もなく、リポビタンDが届けられたが、それと一緒に梅川の母親の書いた手紙も一緒に届けられた。梅川はその手紙を女子行員に読み上げさせた。






「お母さんが来ていますのよ、朝のてれびで知ったのですが、おまえどうしたことをしたのです。いま、でんわをかけてもらったけれど、なんですぐきってしまったのか

いまそこにいるおかたを、わけをはなして、母上のたのみですから、ゆるしてあげてください。早くだしてください、母上のたのみです、母より」

しかし読みにくいところがあるのか、女子行員は、時々、首をかしげながら読んでいた。「おふくろは、そんな字しか書けへんのや」






梅川が1人で喋り始めた。 「俺には、おふくろしかおらんのや。子供の頃からおふくろと一緒に苦労したんや。おふくろは大好きや。一緒に暮らしたいんや」

「俺は子供のころ、勤め先の人妻を刺し殺して刑務所に入ったことがある。俺が殺すのは男だけやと思うなよ」

「銀行強盗は18日か19日にやるつもりやった。都合が悪うなって延びたんや」「猟銃で脅したら2~3分で金を出すと思うとったんやが・・」

「乗って来た車で逃げるつもりで、着て来たコートを脱いだら服装も変わるんで、客に混じって逃げるつもりやった」





一通り喋り終わると、リポビタンの見返りとして客の女性の1人(19)を解放する。



















27日の午前8時前に人質の客(41歳女性)が解放、9時30分には、退職した大阪府警察本部捜査第一課の元刑事(57歳男性)が解放される。

「犯人に職業を聞かれたとき、元刑事は身分を大工と偽っていたが犯人はまったく疑わなかった。

だが、ラジオが差し入れられてから、いつ犯人が自分の嘘に気づいて激怒して猟銃を発射するかと思うと生きた心地がしなかった」と述べている。





10時半ごろ、犯人の母親と亡き父の弟が捜査本部に到着し、説得を始めるも犯人は電話を切ってしまい失敗に終わる。

母親の説得が終了すると、梅川は、全員に服を着ることを許可して、昼までに二人の人質(いずれも女性客)を解放した。





その後、差し入れてもらった朝刊を女子行員に朗読させ、銀行中の800万円の現金を用意させると、犯人は借金の支払い先を書いたメモを男子行員に渡し、

借金を返済してくるよう命じる。「相手に金を受け取らせるかどうかはお前のやり方一つや。それで人質がどうなるか決まるで、失敗したら全員を殺す」 

銀行に出せたお金で自分の借金返済を指示された男子行員(進藤係長)が、午後3時前、ハイヤーで出発した。





午後1時半、弁当の差し入れと引き換えに人質の客(24歳の女性)を解放。



















午後3時半、リポビタンDの差し入れの後に人質の客(19歳の女性)を解放。暫くして行員の申し出によって、三人の男子行員の負傷者が解放される。

行員の1人が「負傷者の3人も開放してもらえませんか・・?」と梅川に要望した。

負傷の一人は、梅川が強盗に入った直後、電話しようとしていた行員に2発を発砲、1発は電話の行員を即死させたが、残りの1発を後頭部に浴びて倒れた行員。





渋谷雄一(47)梅川が、金の在り場所を聞いたが、曖昧な返事しかしなかったため猟銃を発砲。とっさによけたが右肩に散弾を受けて、この後、耳を削がれた行員。

ラジオが、なかなか差し入れられないことに腹を立てた梅川がロッカーに向かって発砲し、跳ね返った弾丸を顔に受け、そのまま死を装っていた行員。

梅川は「あかんっ」と答えたが、その後、渋谷雄一が「出したってくれ」と叫んだ。





「生きとったんかっ殺したるっ」と猟銃を構えたが、間もなく銃を降ろし「3人を出したれ」と指示した。

ここに至って負傷者がようやく開放され病院へと運ばれた。

それから1時間後の午後5時前、最後の人質の客(25歳の男性)を解放。梅川は、この人質が最もお気に入りだったらしく〇〇ちゃんと愛称で呼ぶほどだった。



















午後6時、気づかれずに隠れていた客(合計5人)が、応接室、貸し金庫室から捜査員の誘導により無事脱出、梅川は5名の存在も脱出も知らなかった。

この際、民間の錠前技術者が捜査本部の要請により技術協力し通用口等の鍵を解除、脱出支援を行った。

午後7時、梅川がシャッターの穴に気づき、行員に穴を塞ぐように命じる。だが東のシャッターの穴だけは唯一、気づかれず最後まで梅川を監視し続けた。





午後9時頃、借金の返済にまわっていた進藤係長からこの日の最終報告で、「5件の借金を返しました。残りは明日まわります」と電話で報告を受けた。

午後10時頃、進藤係長は再び三菱銀行へ戻り人質となる。この進藤係長の働きに満足した梅川は、女性行員を2人(20、40)を順次解放した。

しかし、この行員たちを解放した後「解放はこれが最後や」とも言い放った。残る人質は男子行員7人、女子行員18人の計25人となった。





ハイヤーに乗った男性が人質の銀行員らしき情報が報道陣に流れるも、この借金返済についてマスコミが知ったのは事件解決後であった。

なお、この借金返済は法律上無効であり、借金返済の金は警察によって回収され銀行に戻された。



















28日、再び日付が変わって0時04分、梅川は、死亡している前畠巡査の拳銃を取って来るように男子行員に取りに行かせた。

耳を削いだナイフを渡して「これでつりヒモを切れ」と指示した。

拳銃を手に入れて試しに撃ってみようとしたが、引き金に安全ゴムがはめてあることに気づかず「故障しとるわ」と言いながら実弾5発を抜いて机の上に投げ出した。

抜いた実弾のうち4発を、すでに奪っていた楠本警部補の拳銃に込める。






深夜2時を過ぎた頃、放置されていた遺体(行員2人・警官2人)が異臭を放っていたことにたまらなくなった行員が「遺体を出して下さい」と梅川に頼んだ。

梅川も、この異臭には我慢出来ないと思っており、すんなり同意した。遺体は特捜本部の手により担架に乗せられて救急車で住吉署の仮安置室へ運ばれた。





















28日の午前0時から、捜査本部は人質の苦痛はすでに限界と判断して突撃作戦を開始する。

朝からチャンスを窺がっていた警察は、人質の見張り役が前夜外出した行員(進藤係長)と交代した直後突入準備を開始。

トイレにきた行員から「今回はチャンスがあると思うので合図しますからよろしく」との伝言を受け、大阪府警察本部警備部第二機動隊・零中隊に待機させた。






一階の銀行内にも、梅川の目の届かないところに捜査員は入り込んでいた。朝の7時過ぎ、一階トイレに来た男子行員に「突入する。その時は身を伏せろ」

と捜査員が一方的に囁いた。また、借金返済のために銀行を出た際、進藤係長も特捜本部から「突入のチャンスがあれば合図してくれ」と言われており、

この時間帯に進藤係長がトイレに行った時にも捜査員と接触し「今回はチャンスがあると思います」「合図をしますのでよろしく」と、捜査員に話した。






間もなく朝刊が差し入れられた。梅川は、支店長席に腰を降ろし、今、自分の起こしているこの事件の記事を、そばに立たせた女子行員に読み上げさせた。






零中隊とは、SATの前身部隊。特殊急襲部隊:Special Assault Team、通称:SAT(サット))は、日本の警察の特殊部隊。

主な任務は、ハイジャック事件、重要施設占拠事案等の重大テロ事件、銃器等の武器を使用した事件等への対処である。

また、刑事部の特殊犯捜査係だけでは対処できない凶悪事件にも出動する。





















直後、梅川の至近距離にいて射撃の際に被弾する可能性のあった女子行員がお茶を入れるために離れた。

のぞき穴から監視していた警察官からの報告を受け吉田本部長は、強行突破を指示。零中隊員7名はトレーニングウェアを着用して匍匐(ほふく)前進で侵入した。

8時30分、梅川は支店長席に座り、猟銃を片手に持って自分で新聞を読み始めた。この5分後、突入班のリーダーは内部の様子が書かれたメモを受け取った。





28日午前8時41分、警察の作戦を知らされていた唯一の男子行員が、「両手で新聞を広げて読む。猟銃、拳銃とも机。ウトウト、首落とす」

ほとんど寝ていない梅川に疲れが出てきたのだ。

新聞を読みながら居眠りをし猟銃から手が離れていた梅川を確認、警察に合図した。





直後、7名の零中隊員が人質に「伏せろ!」と叫ぶとともに銀行に突入する。

零中隊員は拳銃で8発を発射し、そのうち3発が犯人の頭と首、胸に命中、1発は額を貫通し脳漿を吹き飛ばした。弾丸を浴びた梅川は一瞬で血ダルマとなった。

梅川は「殺すぞ…」と言いながら床に崩れ落ちた。その後、後備の機動隊33人が傾れ込み梅川を逮捕したが、梅川は首を撃たれて、ほぼ即死の状態であった。





担架で固定された瀕死の犯人を逆方向にして、前を救急隊員、後ろを刑事が担いで運び出すが、救急車にたどりつく寸前で後方の刑事が転倒する。



























このハプニングが致命傷となり犯人は死亡したという説や、すでに銀行内で即死していたという説もあるが、公式発表は出されなかった。

犯人は天王寺の大阪警察病院に搬送、意識不明の重体であったが脳波は確認され、大量の輸血と銃弾の摘出手術を受けるも、

右の頸部の貫通銃創が致命傷となり同日午後5時43分に死亡した。









 『梅川昭美』









テレビの中継は、2日間、三菱銀行北畠支店を重装備の警官隊が取り囲んだ光景ばかりが流れていたけど、50Cm程開いたシャッターの隙間へ

警官隊が突入した際は、「突入ですっ、警官隊が突入しましたっ」 パンッパンッパンッパンって乾いた銃声が鳴り響いたね。

長い膠着状態が続いたけど、揺れ動いた瞬間に、其れは終ったね。




















梅川狙撃の連絡を受けて大量の警官隊が銀行の玄関へ殺到する。すぐに人質全員を解放。次々と毛布をかぶって警官に付き添われて人質たちが出て来る。

しかし、人質から開放された喜びは感じられず、人々の表情は、皆、暗く沈んでいたらしい。

目の前の殺人と恐怖による支配、屈辱の傷跡から立ち直るには長い時間を要するかも知れないね。





降って湧いたような災難、なんでもない日常が、突然、破壊されて人生の色が大きく変わることがある。人質の皆さんが受けたダメージは、甚だ、大きいね。

















この事件の3~4年後かなあ? 宇崎竜童が梅川を演じて映画になったね。オレは、もっと、後で、偶然にテレビの深夜映画で観たよ。






TATTOO[刺青]あり (1982) - 劇場予告編




























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