2016年7月31日
最近、なんか急かれるような感じがして仕方がないよ。ひとり、そわそわしたりイライラしたりで落ち着かない。
でも、考えれば何も急かれることはないって思いなおしてる。そんなのの繰り返しだね。
常に追われて生きてきたから癖になってんかねえ? 根は、至ってのんびりしてんだけどねえ。気が小っちゃいのかなあ?
昨晩、見たい映画が見つからないから、パソコンの前でボオ~と考えごとしてた。
向こう先、引っ越しも控えてるから粗方の予定は組んで、それに倣って動けばいいんだけど、落ち着かないのは、それじゃないね。
どう生きていくかってことを考えてるね。常に階段を上がるような目標を掲げたい。その目標に向かって一歩、一歩を上がり続けたい。
その目標が定かじゃないから落ち着かないのかなあ? 「雲、幻の階段か?」 そうだね、「夢は掴み取るまでフワフワ浮いてんだよ」
しっかりした足がかりがないのかね? 「そうさ、一歩、一歩は着実だけど掴み取るまでは、雲、幻のようなもんさ」 だろうね。
一年ほど、予定から外してのんびりし切ろうかなって思うんだよ。なんにもしない、ただただ、自由を愉しむ、どうだろうかね?
「おまえが、其れをしたからって罰は当たらんだろ、もう、充分闘って来たからね」 闘っただけで終わるのが虚しいんだね。
「何もかも忘れて、のどから手が出るほど求めた自由を満喫すべきじゃないか?」 で、ボケて終わりかよ? ふざけとるね。
一年を外す、そう決めかけてるの。 「なにをする?」 まず浮かぶのは、釣りだね。
それと、カメラを持って足の向くまま気の向くまま、ちょっと、其処まで旅をする。「おまえのちょっと其処までって近所だろ?」
有り得るね。それも含めて、ちょっと其処までの旅だよ。いいだろうねえ~。釣りは、プロだから読みが利くけど、旅は、素人だからねえ。
「貧乏で旅はきついぞ」 夢を破壊するようなことを云うな。 だからちょっと其処までって表現なんだよ。
云っとくけどね、オレは長い人生、困ってばかりだったんだけど、何故か困らずに通過できる運を持ってんだよ。
オレがよく云うだろ、金は天下の回りものって、其れを地で生きて来れたよ。「運は、いつまでも続かんぞ」
そうとも云えんよ、例えばだね、鬱陶しいことが持ち上がっても何故か不思議とスムーズに片付いていくんだよ。肩すかしもいいとこだよ。
オレは、仕事で失敗ってのは滅多にしないんだけど、こちとらにお釣りが回って来るってのがあるね、回すなっダアホッなんてのね。
これはストレートに来るねって腹据えてたらカーブだよ、避けて行っちゃうの。こいつは、きついぞって覚悟してたらナックルで謝りに来るの。
大方は余韻も和やかに終わるんだよ。「それはホンマの話か?」 ホンマだよ。オレは嘘は書かない。「それもホンマか?」
ホンマだよ。だから、本社の連中が 「辞めないでくれ」って云うんだよ。
オレは、これを云ったらマイナス喰らうなと解っててもホントのことを堂々と云う。そして、みんなが大笑いさ。
事実とは、大方不快なことの方が多いけれど事実ほど強いものもないね。嘘は肥え太るだけで中身を軽くするばかりだよ。
7月も終わるね。夏、真っ盛り、蝉はミン、ミン、ミン、ミン騒がしく、人は、暑い、暑いと暑さに念を押して云うばかり。ホンマに暑いね。
今日はショックな日だったよ。ダブルショックだよ。自分の爺に署名をするよ、サラサラサラ、ハンコも押すよ、ポン。
「潔(いさぎよ)いね」 潔いも何もそれが事実だよ。夏休みだから子供が公園で遊んでる。小6の男の子が、
「★★ちゃん、やろ~」って、暇なオレを誘いに来る。昼休み手前だから、いいだろうって、ちょっと揉んでやろうか、と外に出る。
キャッチボールの相手が居ないんだね、この子は、野球クラブで腕を上げている。少し山なりのボールを素手で受けて放り返すのに造作はない。
考えたら、この5~6年、キャッチボールなんかやらないね。そのうち、小6の男の子が腰を下ろして捕手の姿勢になるから
投手よろしく少し早目のボールを投げてやる。バシッとなんなく受け捕るね。
そのうち交代ってサインでオレが捕手になってやる。ビユッと投げてくる、ボールは見えてるけど出す手が遅いから後ろへ飛んでいく。
あっれえ~? ビユッ、あかん、ビユッ、あかん、信じられないよ、全く、捕れない。あの格好いいオレは何処へ行った?
手に当てるだけが精一杯だよ、これはショックだったねえ~。考えられない劣化ではないか。とんでもない役立たずだよ。
ああ~おっちゃんも歳やなあ、全然、思うように身体が反応せんわ。小6の男の子が笑ってるよ。
仕事と、この5年間、家ん中に籠り過ぎたかね? 俊敏性を失ったよ。歳を忘れたかのような動きよ、そいつとも、おさらばかね?
消沈もいいとこだよ。でも、まあ、慣れってのが中断して劣っただけかも知れんなんて、浅ましく慰めてる。
終業間際、おませな中3の女の子が外で煙草吹かせてるオレの足元に来て、階段に腰かけ同じように前の道路に目をやってる。
どうした? 「・・・・暑いなあ」 うん、暑いねえ。バトミントンのラケットを持ってる。遊んで来たんか? 「うん」
「★★ちゃん、バトミントンしょ」 いいよ、少し、揉んでやろうか。バトミントンも遣ってみたら奥行深いんだぜ。 「うん」
やめときゃよかったよ。ボロボロだよ、奥行きも何もありゃあしない。初っ端から空振りばかりだよ。クック、笑ってるよ。
汗出てきたよ。暑さじゃないね、焦りの汗だよ。何とか跳ねて飛ぶんだけど打ち返しのないバトミントンだよ。ラケットが悪いのかな?
ア〇〇、おまえも打ち返しがないね? 「★★ちゃんが真っ直ぐ打ってけえへんからや」 なるほど。あっ、また、空振りだよ。
打っては、互いが拾い合うバトミントンって疲れるだけだよ。 「★★ちゃん、しんどい」 おまえもしんどいか?
公園の端っこで風に身体を冷やして二人で笑ってたら、「★★ちゃ~ん、鬼ごっこしよ」って小3の女の子らが寄って来る。
もう、やめてくれ、顔は笑ってるけど心はショックで泣いてるんだぜ。有り得ない想定外の自分に戸惑っておるんだよ。
ア〇〇、帰ってシャワーでも浴びてこい。 「お母さんも誰も帰ってないねん」 家の鍵、持ってないのか? 「持ってるけど・・・」
「一人の時にシャワーなんか、よう浴びんわあ」 ドアも窓も鍵かけりゃ安心だろ? 「あかん、コワイ、誰か来たらどないすんのん?」
恥ずかしそうに笑ってるよ。そうだね、おまえも娘さんになったね、女の子は、そのぐらい気をつけるべきかも知れん。
考えたら、幼かったこの子が、バタバタ遊びに来てる頃が、想定内のオレだったね。年月、夢、幻の如く過ぎ去りしかね。
よおしぃ~っ、決まった。これからの一年間は、夢追いの予定から外して、失ってしまった俊敏な動きを取り戻す。
仕事から解放されたら家には居ない。みちょれえ~、まだまだ、へばった爺にはならん。
第二の人生も糞もあるか、一本の灰色の長い人生を真っ白に変えてやる。 「幾つやねん?」 やかましいっ。
歳も糞もあるか、生きて死ぬまでが一本の人生だよ。