Ruby の会

シニアライフ~能楽・ボランティア・旅行・食べ歩き・演劇などを綴っています

映画「東京家族」と絵本「ちいさいおうち」

2014-01-29 | 映画・テレビ・演劇・芸能

 山田洋次監督の映画「小さいおうち」が、今上映中である(私はまだ見ていない)。それに先立ち、同じ監督の「東京家族」が、先日テレビで放映された。意外と早い地上波初上映で、嬉しくなって録画をして見た。昨年は、忙しくて見逃した映画だ。小津安二郎の「東京物語」のリメーク版(?)との触れ込みもあり、いつかぜひ見たいと思っていた。
 名画と言われた「東京物語」は何度もテレビで見ている。笠智衆と東山千栄子の老夫婦の姿、尾道の風景、戦死した次男の嫁、原節子との会話など、今でもよく覚えている。 

 さて、「東京家族」は、民放のBSでの上映なので頻繁にCMが入るので落ち着かない。時間もとても長く(実は録画しながらリアルタイムで見たので)、眠くなるところだが一気に最後まで見てしまった。そのくらい魅力的な映画だった。現代の生活に合わせて描かれているので、親の立場も子どもの立場もわかる私には、身につまされることばかり。しかも、ほのぼのと暖かい家族の繋がりが丁寧に映し出され、心を動かされる。

 広島から、子どもたちが住む東京を訪ねて来る老夫婦に、橋爪功と吉行和子。町医者の長男夫婦に西村雅彦と夏川結衣、美容師の長女夫婦に中嶋朋子と林正蔵、次男と恋人に妻夫木聡と蒼井優。                        
 大まかなあらすじは、ほとんど「東京物語」と同じ。大きく違うのは、若い二人の存在。二人とも地道な仕事を持ち、将来結婚を約束している。旅行先での母親の突然の死に、涙を流す次男。父親から息子を託され、頭をさげられて思わず泣く恋人の紀子。(名前も、「東京物語」と同じか似た名前になっているらしい) この若いカップルが、未来につながる次世代として明るい展望を予感させる。とは言え、今の世の中では、それも難しいかも…。

 途中で一つ気付いたことがあった。蒼井優の働く本屋さんの場面、ケータイに母親が倒れたとのメッセージが入る。ちょうどその時、女の子を連れた若いパパが、本棚の絵本を取ってくれるように頼むのだが、その絵本が、バージニア・りー・バートンの絵本「ちいさいおうち」に一瞬見えたのだ。アレッ?と思った。これは偶然?          
 後で、録画した画面を再現したら、やっぱり!

 当時は、中島京子の「小さいおうち」は発表され、直木賞受賞をしていたのだろう。山田監督は、すでに映画化を決めていたのだろうか。もちろん、絵本の「ちいさいおうち」と、小説「小さいおうち」はまったく違うストーリーなのだが。ますます映画が見たくなった。

 ↓は、中島京子の「小さいおうち」を読んだ時のブログです。 (映画のあらすじもわかり、ネタバレ?になるかも)

 http://blog.goo.ne.jp/67kiyoh/e/2f65905ba19e8bebb23c2abfe9e35a3c