蒼穹のぺうげおっと

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小説『ダ・ヴィンチ・コード』ミニミニ感想

2006-05-13 00:36:13 | 小説 感想
間もなく映画も公開される『ダ・ヴィンチ・コード』ですが、連休中に読めればと思って購入しておいた文庫版を読了。
これがなかなか面白かったです。

文庫版ですが、字も行間も大きく、何より勢いで一気に読ませるようになっていますので、あっという間に読み終わると思いますよ。
何より「読みやすさ」がポイントで、ある意味「タブー」についての興味を引っ張ったまま最後まで読めるのがエンタメ作品として良いなと思いますね。

色んな要素が内包されているものですが、ここはひとつミステリーエンタメとしてある程度割り切って楽しむのが吉ではないでしょうか?
#欧米に比べると比較的キリスト教文化が薄いと思われる日本の方が、ミステリーエンタメとして楽しめるような気がしましたね。

きっとミステリー的に「本格」がどうだ、とかテーマが!!とか、そういうのを気にしない方が楽しめると思います。

本編についての感想は、これをちょっとでも言ってしまうとどこからネタバレしてしまうか分からないので、書くのはやめておこうと思います(笑)。

もし映画をご覧になる予定のある方は、まず映画から見ても面白いかもしれません。
また小説好きの方には小説を先に読んで、その後映画を観ても楽しめると思います。
#個人的にはこの後映画観てもOKと思っています。

というのは、やはり作中に登場する芸術作品や場所、雰囲気については映像があるほうが理解が早いと思うのです。
#僕の場合、たまたま卒業旅行でヨーロッパを1ヶ月ほど(貧乏)旅行したりしていたので、今回出てくるルーブル美術館やウェストミンスター寺院あたりも行ったことがあったので想像しながら読むことができました。

ゆえに、これを読んでからヨーロッパ旅行とかすると、また一味違った形で旅行を楽しめるのではないか?なんて思ってしまいます。

さて、本編感想とは全く別に、かなり脱線した感想なんかを少し。

京極夏彦のシリーズを読んだことがある方はこう思ったことはないでしょうか?

あの時行った旅行の神社やお寺、この本読んでから行けばまた違った面白さがあったのに、いや、むしろただ観光しただけだったんでもったいなかったなぁ、など。

それってやはり京極夏彦のシリーズはある出来事や、信仰なんかが成り立つまでの背景、由来というバックグラウンドにスポットを当ててる部分があって、そこが面白いところでもあると思うんですね。
今回の『ダ・ヴィンチ・コード』はそういう意味で、京極夏彦の作品に通じるところがあるなぁなんて思いますよ。

バックグラウンドを勉強してみたり、それを踏まえた上で何かを楽しむ。
これって、すっごく楽しいことだったりしませんか?
つか、二度美味しい、みたいな。

意図や背景、成り立ち、こういうところにスポットを当てて考える、楽しむ、こういうの結構お勧めです。

また、こういったバックグラウンドを考えるというのは、普通に仕事していても大事だと僕は思っていて、交渉相手(僕の場合、お客様や営業さん)やチームメンバーがどういう経緯でこういう発言をしているか、どういった部署、プロジェクトを経験しているからこういう発言につながっているのか、そういうのを知っておくのが結構大事、というか実際使えるので、コミュニケーションを円滑に行いたい場合にお勧めでございます(というか、当たり前のことか(笑))。

あと、『ダ・ヴィンチ・コード』を読んで、『金枝篇』に再び興味が湧いて、エウレカセブンにおける『金枝篇』を用いた狙いと、ストナーの冒頭の言葉の関連性に新たな妄想が膨らんだことはまた別の記事で(っていつ書くんだよ!)。

ダ・ヴィンチ・コード(上)