6月5日のこのブログに「6月の満月はストロベリームーンという」ということを書いた。苺の出回る時期の満月だからこの名前がついたわけだが、今日の中日夕刊には、このストロベリームーンを別のアングルから見た人たちについての写真記事が載った。
見出しは「伊勢神宮内宮で満月と大鳥居が共演」とある。写真は、6月5日の夜、宇治橋の大鳥居の真正面を昇っていく少し朧な満月とうまい構図を狙ってカメラを構える写真愛好家たちの後ろ姿を捉えている。
月の出からしばらくした午後七時半ごろ、満月が鳥居の向こう側から見え始めると、集まった数人の写真愛好家らが夢中でカメラに収めていたと、短い記事が添えられている。
月は東方から昇り、夏至の頃には大鳥居正面に見えることで知られるともあった。これでひとつ思い出した。ツイッターで知ったニュースだ。
英国南西部にある世界遺産の環状列石「ストーンヘンジ」では夏至の朝になると、ストーンサークルの入口にあたる「ヒールストーン」の裏側から太陽が昇る。陽光はサークルの中心に向かうように集まる。神秘的な光のイベントを見ようと、英国内はもとより全世界から多くの古代信仰者たち(?)が集まってくるのが例年なのだが、今年はコロナ感染予防の方針もあってヘリテージ財団は域内への一般入場を禁止すると発表した。
その代りに神秘の映像はライブ中継で全世界に向けて送出されるという。繊細な太陽光のショーがどんな様子で我が家のTV画面に写されるのだろう。日本時間だと、日の出は6月21日の12時15分。ちょうど昼食タイミングだ。
東の島では、神域に入る門、大鳥居から昇る夏至の月。西の島では、石の円域に入る門、ヒールストーンから昇る夏至の太陽。どちらも古代宗教の祈りの場だ。天空の動きをつぶさに観察した古代人たちは、洋の東西はなく、それを宗教的シンボリズムとして使ったということなのだろうか。
残念ながら6月21日は新月の時期にあたっている。今年の夏至の月は宇治橋から望めないというわけだ。ストーンヘンジの生中継に期待しなければ。
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