5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

立山曼荼羅

2017-06-03 23:18:54 | 歴史

また小型機の墜落事故が報道されてる。

現場は富山県立山の山中、黒部アルペンルートのロープウエー大観峰駅付近だという。午後3時頃の事故発生だが霧による視界不良で上空捜査も地上捜査も一旦終了し明日再開するとある。搭乗者4人の安否が気になるが、立山の霊力で助かってくれるように祈る。

事故ニュースの隣には「立山曼荼羅 吉祥坊本展示」という富山のローカルニュースもあった。

「立山修験」と呼ばれるこの山の修験道の世界観はいろいろな曼荼羅に描かれた世界から窺い知ることが出来るのだが、その内の「吉祥坊本」と呼ばれる絵の展示会が富山市の国文学館で開かれていると云うのだ。

ウィキによると、立山の開山は奈良時代に遡るというから1300年も前のこと。この山の上には他界が存在するという信仰が立山信仰の背景。開山の伝説に基づいて山内各所は浄土と地獄に比定され、それを巡拝しながら死後の世界を擬似体験し、他界に入って死から戻ってくるという修行を積めば、法力を身に付けられると考えられるようになった。立山極楽浄土は立山三山、 地獄は地獄谷で、みくりが池は血の池地獄、剱岳は針山地獄ということになる。日本の宗教にはよくある形式だ。

そんな立山信仰の教えを伝えるのが「立山曼荼羅」だが、現存する50点の中でもとりわけ鮮やかな色彩が残されている「吉祥坊本」と呼ばれる絵は横幅が150センチほどあり、江戸時代末期に立山の「吉祥坊」と呼ばれる宿坊に納められたものだという。

立山の山麓には岩峅寺や芦峅寺などの信仰登山の拠点があり、宿坊を兼ねた宗教施設が作られてあった。その住民たちによって日本全国に向けて立山信仰の勧進が行われていた。曼荼羅本はこうした勧進旅にも持っていったのだろうか。

芦峅寺はあしくらじと読む。飛行機墜落の現場に近い。

 

 


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