LOTUS BLUE DIARY

インテリアとリビングと手作りのお話

画人の隠居部屋

2010-12-15 08:14:59 | インテリア
離れの座敷を、自分流の感じにするために
思い描いたインテリアのイメージは「画人の隠居部屋」です。

床の間の真ん前に、ドッカと大きな一枚板の画用机を置いて、
画材やら額を並べました。



書道家のように筆を掛けるのを、前からやってみたいと思っていました。



実はこちら、筆を掛けるためのものではなく、手拭い掛けです。
ほら、よく旅館などにある、あれです。
お客様用の手拭い掛けに、手作りのSカンで筆を掛けたらそれ風になってしまいました。



青磁の筆置きのとなりに、蔵から出てきたタイルを筆置きにして置きました。

和箪笥には、持っている布を全部収めて裂箪笥として使うことにしました。



この箪笥は、ひいおばあちゃんがお嫁入りのときに持ってきたものだったと
この度母から聞いて知りました。



箪笥の上に置いた額入りの書は、飛騨出身の文人”瀧井孝作“のものです。
”瀧井孝作”は母方の親戚筋に当たる人で、私は1度だけお会いしたことがあります。
この額を、母は嫁入りのときにおじいちゃんから持たされたんだそうです。

埃かぶっていた大切な二つのお嫁入り道具を、きれいに磨いて使うことにしました。

こちらは”椎朱”(ついしゅ)という中国の漆細工の棚です。



かなり古いものなので、細工に埃が入りこんで真っ白でしたが
磨くうちに漆の赤がいくぶんか戻りました。
飾り棚としてしか使っていなかった棚を、画材置きの棚として
時々磨いてあげながら、使わせてもらおうと思います。

書院の袋戸の脇に、小さな中国式の棚を置きました。



香合や、中国の茶器を飾りました。
私は、小さな中国製の急須を画用の水滴として使っています。

家具の配置と道具の置き場所が決まって完成した部屋の様子は、
見れば見るほど浮世離れした風情に満ちた「画人の隠居部屋」の様です。
これからちょっと落ち着いて、画人よろしく
この部屋で製作に精を出そうかな、と心に決めた私です。