LOTUS BLUE DIARY

インテリアとリビングと手作りのお話

祝箸の水引と、胡麻塩包みと、ナプキンフォールディング

2008-12-02 12:46:34 | クラフト
婚礼を和式でやりたい、という新婦の立っての希望で
披露宴の料理は和式に乗っ取って、銘々にお膳で出されました。

新郎新婦の友人の、料理のプロ&セミプロの腕を振るった料理に合わせ
祝箸を、「いっちょ作ってみるか。」と制作を買って出た私です。
古式ゆかしく、伝承の折形で祝箸の箸袋を折ることにしました。
紅白の和紙で箸袋を折り上げ、金銀の水引で”あわび結び”の飾りを結びました。

箸袋のサイズにゲージを作って、25個の“あわび結び”を結んでいく過程がこちらです。



一つ一つ、丁寧に心をこめて結びます。
全部の形が均一になるよう、連なった状態で確認しながら。



紅白の和紙を折った箸袋に、水引を履かせると
なんと立派な祝箸ができたじゃありませんか。
二十数膳もの箸袋を完璧に仕上げたぞ、という
感慨と達成感に浸りながら、思わず記念撮影。

ところが、このあとたいへんな失敗に気がついたのです。
「しまった、金と銀が逆じゃん。」
冷や汗で一瞬背中が寒くなります。
取り返しがつかないと思いきや、水引はクルリと裏に返せば
なんのことはなく金と銀が逆になりました。
「よかったー、リバーシブルで。」

今度こそ、完璧な”あわび結びの水引の祝箸”が完成し
ホッと胸をなでおろす私。

お次は、引き出物の赤飯に添える胡麻塩の包みを60個作らなければなりません。

助っ人の”niwa coya”さんのふみよさんと、たかこちゃんに
包み方と”縁紅紙”を渡して折ってもらうことになり、大助かり。



こちらの包みは、伝承の折形の“胡麻塩包み”と呼ばれるもので、
胡麻塩専用の包み方です。
(以前ご紹介した、私が著した”くらしの折り紙”という本に
この包み方と、そのほかに粉の包み方二種類が掲載されています。)

”胡麻塩包み”の折り方はいたって簡単です。
こうしてお赤飯を贈るときに、南天といっしょに添えると
ふぜいがあり、きっと喜ばれるにちがいありません。
ぜひ試していただきたい折形です。

お次にご紹介しますのは、ナプキンです。



純白のテーブルクロスと、純白のナプキンを用意しました。
ナプキンは、50cm角がフォーマルです。
折り方を、”ファン”(扇)にしようか、”クラウン”(王冠)にしようか
迷いましたが、こちらの折り方が和風のテーブルコーディネートに
一番合う気がしたのでこれに決めました。

”リリー”(ゆり)、という折り方です。

”折る”という行為は、不思議ですね
和と洋どちらにも存在するんですが、どちらもきちんとした
”ハレ”のためのものだという気がします。

「折り目正しい。」という言葉がありますが、
ぴっちりとまっさらの紙の角を合わせ、
あるいはきちんとアイロンをかけたナプキンの角を合わせて”折る”
という行為は、背筋がピンとする気持ちのいい仕事でした。

途中、冷や汗もののミスがありましたけど、なんとかかんとか
ご両人とご親族に喜んでいただけるような
晴れの日にふさわしいコーディネートができました。