わたしが、アレルギー体質傾向にあるというのが分かってから
10年近くたったであろうか。
不用意に何かを触ると、指に湿疹ができるようになった。
以来、素手で手作業を行うことができなくなった。
放送関係の仕事に関わることが多かったが、素手でマイクロ
フォンのコードを触ることができなくなった。
これには、大変不自由した。
膨大な時間ワープロをうったり、パズル作りのために、おが屑まみれ
で手を酷使したり、キーボードやギターを演奏したり、放送関係の
仕事で、埃だらけのコード類を扱ってきた。
これを、年中無休の信条で、やってきた。
だから、手がアトピーになった時、なんと手を酷使してきた
のだろう。これでは、手が悲鳴をあげるはずだと思った。
若干、「しまった」という気持ちもしないわけではない。
退職後、しばらくしてから、この傾向がぶり返してきた。
とりあえず、皮膚科に通ったが、そのうちに、手指にできる湿疹が
しつこいので、諦め加減になってしまった。
ところが、最近、その傾向がひどくなってきたので、近くの皮膚科
で診てもらい、薬を処方してもらった。
医師の判断は、皮膚の乾燥によるものだということだったので、
石鹸を変え、タオルも変えたりし、ココアアレルギーかともと勝手
疑ったりしたので、ココアも遠ざけたりした。
のだが、しかし、湿疹は体中にひろがり、顔にも広がりだし、
昨日は、痒みで、夜中に何度も起きてしまった。
さすがに、心配になって、今日は朝から、新しい皮膚科に診て
もらおうと、出かけていった。
結局、だいぶ前に、いった遠くの皮膚科に診てもらった。
すると、診察は、「自家感作性皮膚炎」だという。
その詳しい説明を聞いて、がっくりすると同時に原因が分かって
ほっとしたという複雑な心境になってしまった。
とりあえず、血液検査をしてもらったし、この突然吹き出した全身
の発疹の原因も分かって安心した。
もともとは、指先だけの湿疹が、こんな全身の病状になる
なんて、信じられないし、自分の不養生に若干悔しい気分が
している。
今でも、キーボードをうつとき以外の作業は、綿の手袋と
ビニール手袋で武装してやっている。
体中湿疹まみれとなると、畑仕事や庭の木の伐採で、汗を流す
作業が疎ましくなって、進まなくなってしまうのが、残念
でならない。