ホワイトウッドで盛り上がっている中、いきなり話題をナラに。
奈良ではない、ナラ。コナラ、ミズナラなどブナ科の樹木だ。このナラが今、危機だ。
どんどん枯れているのだ。それも世界的に。
原因はわからない。各地によって違うから。海外では病気が多いようだが、日本では害虫である。正確にはカシノナガキクイムシが病原菌を運んで枯死させている。
体長4~5ミリの小さな甲虫で、もともと日本にいたようたが、なぜか近年大発生している。南から北進を続けていて、今や福島県内まで広がった。年間1000ha以上枯れているという。
マツ枯れに続く森林の大量枯死なのである。ナラ類が枯れるということは、雑木林の主要なコナラやクヌギが枯れ、原生林で人気のあるミズナラにブナも危ないということだ。言い換えると、日本の広葉樹林の大部分が危機にある。
どうも理由は,カシナガが繁殖しやすい大径木が増えたことが関係あるらしい。伐採と更新を繰り返していた雑木林が放置され、ナラ類が太くなったからである。
つまり、ここにも木を伐らないから木が枯れるという矛盾が生じている。マツが、落葉かきをやらなくなりマツタケが生えなくなるとともにマツノザイセンチュウにやられたのと似ている。
さて、どうする?