森林は水を貯められるのかと考えていた。
いわゆる「緑のダム」論だが、単純に「森林は水を今以上に溜めることができるか」ということを考えると、日本は降水量が多いから、ダムはすでに満水になっているということに気がついた。森林土壌がどうの、基盤岩層がどうのと言っても、ようするに満杯になれば、それ以上入らないではないか、ということだ。
同じく森林は二酸化炭素削減に役立つのか、ということも考えた。
京都議定書は、極めて政治的なものだから、間伐など整備された森林はカウントしていいとか理屈をこねているが、科学的には意味がない。ただ二酸化炭素を吸収するということは森林蓄積が増えることになる。炭素を有機物に変えて蓄積するからだ。
しかし、日本の国土では今以上に森林面積を増やすのは至難の業だろう。同時に太らせるのも限界に来ているのではないか。つまり二酸化炭素は吸収できないように思える。
いずれにしても、日本の国土では、今以上に森林を利用して水を溜めることも、二酸化炭素を固定することも限界があるのではないか……。
いかがだろう? 日本に期待しても無駄?