逆賊‐民の英雄ホン・ギルドン- DVD-SET2 | |
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ギルドンたちは、『行録』に載っていた‘守貴単’と呼ばれる人物を次々と訪ねて行きました。
その行く先々で悪行を耳にしたり目にしたり。
その都度、やはり我慢できなくて悪徳両班を懲らしめました。
彼らにとって、それは善を施すとかいうのではなく、単に人として許せないという彼らの信念によっての行動でした。
人は、男女、両班かそうじゃない身分かによって人としての価値が違うと教えられてきた時代でした。その身分の貴賎に、ギルドンはずっと疑問を抱いていたのです。
懲らしめた者たちに、オリニの名前があった“車人”というのが何を指すのかと聞いても、誰も知らなかったようです。
だから、まだ手掛かりはありません。
それぞれから奪って来た『行録』には、最初“・・・木・・・”と書かれている個所が二つありました。どうもそれは、ソン・ドファンと燕山君の名前のようです。
その頃、燕山君は、ノクスに首ったけ。
内官のジャウォンも、特に目くじらを立てる事も無く、黙認しています。母の廃妃ユン氏の事で苦しんでいた燕山君を癒してくれたのは、ノクスただ一人だったからです。
ジャウォンは、心から燕山君に仕えているようですね。
ただ、周囲は、女楽に入れあげて・・・と反感を抱く者もいるようですね。
燕山君も、ギルドンと同じように考えていました。
人は、男女、主人と、嫡子と庶子と言う区別など無いと。
それらはひとまとめに考えられる・・・とね。
ただ、ギルドンとの違いは、その中に王と言う自分は入っていないことです。天に選ばれし王の自分がいて、他の者たちは自分の僕なのだと。
だから、僕である重臣たちが、何故王である自分に向かってあれこれと文句を言ったり、注意したりするのだ・・・と。
燕山君は、国の財政の事などお構いなしに、あれこれと要望を突きつけ、散財しました。
重臣たちの抗議も、この事が主でした。
ソン・ドファンは、ギルドン達が現れるのは『行録』に記された両班のところだと察しました。
で、スハクに、その者たちを見張るよう指示を出したのです。
スハクは、官軍の兵と共に、指示されたところに向いました。
が、後手後手になってしまい、到着した時には、既に役所に集められた税をも奪われてしまった後でした。
都では、‘ホン僉知’の噂がいっそう民の間でささやかれていました。
いえ、ささやかれていたと言うより、もっと堂々と語られていたのです。
ギルドンに無念を晴らして貰った経験のある人たちは、皆、それがギルドンたちの事だと察していました。
でも、誰ひとりとしてそれを口にすることはありませんでした。恩義を感じて、口をつぐんでいたのです。
それは、民も同じでした。
飢饉で食べるモノにも事欠くのに、厳しい税の取り立てが行われていました。不平不満を訴えようものなら、反対にせっかんされてしまう始末。
そんな時、‘ホン僉知’は、彼らの無念を晴らしてくれるわけです。
庇うのも当たり前ですね。
盗賊が出たとの知らせを受けて駆け付けた役人に、民は嘘を言ってギルドンたちを庇いました。
だから、全然成果が上がりません。
スハクの部下に、いつの間にかモリの姿があります。
モリは、スハクのやり方を一歩引いた所から見ていて、呆れた様な表情を浮かべていました。
で、ある日、自分は自分のやり方で・・・と言って、スハクの元を去って行きました。
ギルヒョンも、盗賊を追っていまして、燕山君に状況を報告しようとするのですが、今の燕山君は、彼の言葉に耳を傾けようとしません。
信用が無くなったのではなく、政治に興味が失せた様な感じです。
毎日のように重臣を集めて酒宴を開いていました。
ギルヒョンも、その場に呼ばれているのですが、彼は有能な重臣たちが燕山君の機嫌を取る事ばかりに一生懸命な姿を見て、心から情けなく思い、失望していました。
ソン・ドファンにその思いを訴えますが、分かってはもらえません。
ソン・ドファンは、王こそ全ての元であり、王を手中に収めてこそ、自分たちの目的が達せられると考えています。だから、そのくらいの事に目くじらを立てることはないと言うのです。
燕山君は、‘ホン僉知’の動きが活発になって来たにもかかわらず、官軍を出しても捕まえる事ができないでいるのを知り、ようやく重い腰を挙げました。
ギルヒョンを責任者とし、盗賊を追わせることにしたのです。
呼ばれたギルヒョンが燕山君の前に進み出た時、思いがけない人と再会しました。
オム・ジャチです。
スハクの後任庶尹となっていましたので、燕山君の前に出ていたのです。
二人ともお互いの顔を見て、本当に驚きました。
ギルヒョン・・・とオム・ジャチは言いましたが、ギルヒョンは否定しました。
ギルヒョンにとって、オム・ジャチは父の敵ですからね。
そんな時、ある村に女真族が突然攻め入って来ました。
備えなど無い村は、あっという間に女真族によって混乱の渦に。
役人は、援軍を求めようにも、馬も無い始末。燕山君が、駿馬を都に集めていたのですよ。これもノクスたちと遊ぶためでした。
一人の少年が、危機を知らせに走りましたが、途中で力尽きて倒れ込んでしまったのです。それを見つけたのが、ギルドンたち。
すぐさま、村に駆け付けると、目も当てられないほどの惨状。
怒りがこみ上げて来たギルドンたちは、すぐさま、助けに。
そして、あっという間に女真族を征伐したのです。
村人たちは、ギルドンたちに跪いて感謝の意を示しました。救世主とはこのことって感じです。
ソン・ドファンが燕山君に言いました。
ギルドンたちが奪っているのは、財宝ではない。民の心だ・・・と。
民が王では無く、ギルドンたちを信頼し始めていることが問題なのだと。
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