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ウソク母の命を受けた男がへインを呼び出しました。
スヒョンとジニョクの事を会社の社内掲示板に投稿してほしいと言うのです。
昇進を約束すると。
でも、へインはきっぱり断りました。
スヒョンに関心は無いし、ジニョクが危うくなることは望まないからと。
流石です
代わりに運転したジニョクは、スヒョンの家の近くで車を停めました。
まだスヒョンの家の周辺は、マスコミがうろついていました。
ジニョクは日付が変わるのを待って、スヒョンに小さな箱を差し出しました。
その日はスヒョンの誕生日だと先輩社員から聞いていたのです。
新作の口紅でした。
高級品じゃないけどと言いました。
気持ちだけ受け取る・・・とスヒョン。
ジニョクの行動が負担だと言いました。
ジニョクは、理解しました。そして車を降りたのです。
でも、スヒョン、ジニョクの後姿を見たら、やっぱり呼び止めてしまったのです。
ジニョクは嬉しそうにプレゼントを渡しました。
お祝いに来たミジンは、口紅を目ざとく見つけました。
ジニョクからだと聞くと、また不安になりました。
でも、ミジンは気づいていました。最近のスヒョンは昔の明るかった頃を思い出させることを。
スヒョン自身も気づいています。
喜ばしいことだけど、やはりミジンはここで止めておいたほうが良いと言いました。
スヒョンは誕生日のお祝いということで、実家に行きました。
母は、ウソク母からのプレゼントを渡しました。
父親は詩集をプレゼントしました。それは、ジニョクが好きだと言った詩人のものでした。
ミジンはジニョクを呼び出しました。
スヒョンの事情をきちんと話しておかなくてはと思ったのでしょう。
一般人には理解出来ない世界に属していることを。
「代表と関わらないで。」
と、ミジンは言いました。見かけほど強くはない人なの・・・と。
自分やジニョクのような一般人なら、誰とどこで会っても注目されることはないけど、スヒョンの住む世界は違うと。
そして、些細な接触事故ですらこんなことに・・・と示した携帯には、事故の相手が投稿した写真等が載っていたのです。ジニョクを秘書だと勘違いしたのが幸いでした。
秘書だと勘違いされなかったら、大変な事になってた・・・とミジンは言いました。
「興味本位で面白がってるようだけど、代表にとっては小さな傷が命取りなの。」
そう言って席を立ったミジンを、ジニョクが追いました。
追い付いたジニョクが言いました。面白がっていません・・・と。
「驚きの連続です。本当に別世界だと驚いています。困らせないようにします。ですが興味本位じゃありません。」
人が誰かを心に置く事は束の間であってもそれは意味があることです・・・と。
詩人だわ。
ジニョクが真剣だと言う事を、ミジンも感じたでしょう。
そして、この様子を見ていたヘインも。
社内掲示板にスヒョンのスキャンダルが書きこまれました。
ジニョクのことを、下請会社の社員だとしてありました。権力を利用したハラスメントだと。
散々です。
掲示板ですから、社員は皆読みます。あっという間に嘘が広まりました。
ヘインではありません。
なんと、同じ広報チームのイ課長でしたよ。
ヘインと同じように、昇進を約束され、卑劣な事に手を貸してしまったようです。でもね、あまり罪悪感は感じて無いように見えます。
見た目では善良そうな人なんですけどね。分からないもんです。
この件で、チェ理事はスヒョンに説明を求めて来ました。
でも、スヒョンは無視。
チェ理事はウソク母側の人間で、スヒョンを追い出した後、代表の座を与えるとウソク母に言われ、唯々諾々と従ってるように見えます。
理事会を開き、ホテルの名を汚した責任を問うと張り切っています。
殆どの社員が、スヒョンに失望したと噂しましたが、スヒョンをよく知る広報チームのキム部長などは、きっちりと部下の根拠の無い噂話を叱責しています。
キム部長は、ミョンシクと共にスヒョンを昔から知ってるようです。
ウソクもこれを知り、激怒。
でも、冷静に記事の裏を調べるよう部下に指示しました。
そしてこれ以上拡散しないよう、手を打ちました。
ただのボンボンじゃなく、仕事も出来る人なんですね。スヒョンを心から大切に思っているようですし。
ジニョクは、悶々としていました。
これが、スヒョンの置かれている世界なんだと、改めて思いました。
自分が出来ることは何も無いのかと思ったでしょうね。
スヒョンは悪いことはしていないと、堂々と会社の正面玄関から退社しようとしました。
そしたら、チェ理事が嫌味な感じで声をかけてきました。
スヒョンは動じません。
忙しいので・・・とミジンが言うと、チェ理事は言いました。
「忙しいのなら、ここで釈明してください。社員たちも聞きたがっています。」
退社時間とて、大勢の社員が成り行きを見つめていました。ジニョクもその一人です。
「釈明はしません。答える義務はありません。」
と、スヒョンは言いました。
「代表の座を懸けてお答えを。」
と、チェ理事は引き下がりません。
社員たちも、釈明をしないと聞くと、記事が事実だと思い口々にそう呟いていました。
ジニョクはそれを聞くのが苦痛でした。
四面楚歌状態で一人立つスヒョンが可哀相で辛くて、愛おしかったのでしょう。
さあ、お答えを!・・・とチェ理事がにやにやしながら言いました。
その時です、ジニョクが堪え切れずに声をかけたのです。
「代表。」
その声が誰か、スヒョンは振り向かなくても分かったようです。
ミジンも、そしてミョンシクも。
振り向くと、ジニョクが笑顔で見つめていました。
そして、真っ直ぐにスヒョンの元に歩み寄りました。
前に立ち、言いました、退社されるのですか?と。
スヒョンは心の中で思いました。
あなたの人生を生きて。それ以上近づかないで・・・と。
でもね、ジニョクは決心したのです。スヒョンが独りで立つその世界に入って行くことを。
「お金ならあります。今日は僕のおごりでラーメン食べましょう。サービスエリアではなく、コンビニで。」
スヒョンの目に涙が浮かんでいました。
味方が現れたと思ったかも。