ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

奥多摩湖にそそぐヌカザス沢を目指したけれど 1/2 ――― 間違い、行き止まり、犯罪?、人工ナメ滝?

2015年08月23日 | 沢登り/多摩川本流

2015/8/6  今年初めての沢登りをどこにするのか、いろいろ考えました。当然、主にはS子の行ける沢、と言うことで考えるのですが、行ったことがあるような入門的な沢でもいいのでしょうけれど、やはりどこかしら冒険的な未知なる要素も欲しいのです。そんな条件を満たしてくれそうな沢はもはや奥多摩にはあまりありそうにないのです。白沢川の笹畑川も候補だったのですが、これは去年のちょうどこの頃に行っていますから(入る沢を間違えて、出合付近で終了)、どうせなら秋に行きたいものです。
あれこれ考えていくうちにたどり着いたのが、奥多摩湖南岸にそそぐヌカザス沢。
山のふるさと村周辺の沢、落沢やヨシスキ沢がまずまずの沢でしたから、ヌカザス沢もいいのではと考えたのです。もちろん、困難な滝が出現するかもしれません。まあ、そんな時はすぐにその場所から退却すればいいさと、考えています。


▲麦山の浮橋です。水位が異常に下がったり、強風が吹き荒れたりすると、この浮橋は岸に寄せられ、渡れなくなります。9:13ころ。


▲浮橋から西側の景色です。今年の夏は奥多摩湖の水は満水状態が続いています。こんなことは何年ぶりでしょうか。9:16ころ。


▲今度は東側。中央のピークのさらに奥の方に月夜見山1147.0mがあるのです。9:17ころ。


▲浮橋の継ぎ目部分を渡る際にはけっこう揺れます。9:18ころ。


▲山のふるさと村へ至る遊歩道です。奥多摩湖岸を歩きます。9:35ころ。


▲中央のこんもりとした山は倉戸山1169.3mでしょうね。9:37ころ。


▲ヌカザス沢出合に到着しました。・・・・そう思っていました。9:48ころ。

念のために僕は遊歩道をもっと先まで歩いて見て来ました。すぐあるはずのサイグチ沢がありません。でも、山のふるさと村の前にある入り江のような奥多摩湖の部分は小河内ダムが完成する前には沢が流れていたわけですし、今年の夏は奥多摩湖が満水状態ですから、川の流れが山側に後退したと考えてみたりしたのです。この沢がヌカザス沢だと信じ込んでいましたから、得た情報もそれに合わせて解釈してしまいます。冷静になるとか、客観的に判断するとかは、とっても難しいことですね。


▲とにかく、遡行スタート。10:50ころ。

遊歩道の先の偵察もしましたが、ここで2回目の朝食も摂りました。装備を身に付けるのも時間がかかります。


▲いきなり倒木だらけ。10:54ころ。


▲タマアジサイです。「た~まや~あ!」と玉が弾けて開いた花火のようです。10:57ころ。


▲下流部で堰堤は仕方ありませんね。10:59ころ。


▲あれあれ。金属の大きな管が出現しました。沢の水はこの中を通っています。上部には道路があるのですね。11:00ころ。


▲道路に向かって登ります。11:11ころ。


▲道路に出て、驚きました! 信号機があり、山のふるさと村へ向かう道路が左下へ分かれています。これで自分の間違いに気付きました。
ヌカザス沢はもうひとつ先だったのです。いま登ってきた沢はイヨ山に突き上げている沢です。『奥多摩』(宮内敏雄著)で調べると、ヤマナシ(山梨)窪という名の沢のようですね。11:20ころ。


▲正確な現在位置が分かりましたから、今度こそは正しくヌカザス沢へ向かいます。山のふるさと村へ向かい、北蓑橋が出て来ます。この下を流れる沢がヌカザス沢です。橋の手前の左右と向う側の左右を観察し、易しい下降点を探しました。向う側の左が易しそうです。11:27ころ。


▲簡単に降りることができました。でも、この沢はヌカザス沢ではないのです。サイグチ沢です。11:37ころ。

サイグチ沢をほんの少し下ればヌカザス沢出合。やっと念願(?)のヌカザス沢へ入りました。


▲すると、すぐに無粋な堰堤が。その上にはいま来たばかりの北蓑橋が見えています。11:44ころ。

この堰堤は左右どちらからでも高巻けないことはなさそうでした。でも、ちょっと嫌らしそう。ザイルを出すことも考えましたが、何となく面倒くさくて・・・・


▲結局、再び元の北蓑橋まで戻ることにしました。その前に、ゆっくりとランチタイム! こうなると、焦っても仕方ありません。それに、僕自身は空身で偵察に行って来ましたし。
北蓑橋の山のふるさと村側の下流側から降りることにしました。クライムダウンできないこともありませんが、無理をせず懸垂下降。30mザイルで丁度でした。12:41ころ。


▲やっとやっと、念願のヌカザス沢遡行です。上に架かっているのが北蓑橋。12:54ころ。


▲小さな沢ですけれど、まずまずの渓相。12:56ころ。


▲こんな調子で沢歩きが続くことを祈っています。13:02ころ。


▲小さな釜もあります。光が当たって水が白濁して見えています。13:02ころ。


▲およよよよ! 10分ほどは沢歩きが楽しめていたのに! この大型粗大ごみは何だ! 奥多摩周遊道路が近いので、カーブし損ねて谷底に落ちた事故車でしょうか?13:06ころ。


▲あれれれれ? 続いてひっくり返った自動車が! これも事故車? 13:08ころ。

沢中で自動車を見たことはこれまでもありました。自動車の窓枠を支点にして懸垂下降をしたこともあります。でも、同じあたりに2台と言うのは初めてですね。


▲するとすると! またまたこれまでに見たこともないような人工物が! これは新種の堰堤でしょうか? 見た目だけでも50m以上はあります。おそらくはもっと長いでしょう。ナメ滝です! 13:11ころ。


▲このナメ滝(?)の左から高巻くことにしました。ナメ滝を直登して出来ないような傾斜ではありませんが、まあ遠慮しておきましょう。13:18ころ。


▲すると、高巻いている最中に3台目の車が木に引っ掛かっていました。だんだんと気付きかけていたことですが、これらの自動車は不法投棄に違いありません。犯罪です。13:24ころ。


▲奥多摩周遊道路に出ました。S子の後方に左から右へと沢水が流れているのです。人工ナメ滝の上をですけれど・・・・ 13:33ころ。

ところで、今日の本来の計画ではここからヌカザス沢遡行をする予定でした。でも、やっぱり沢は出合から遡行スタートすべきだと考えなおし、今日になって変更したのです。
ここまでいろいろあって結構時間もかかってしまいました。で、今日はここで終了です。まあ、最初に沢を間違えた時点で、こうなるだろうとは予期していましたが。

まだ時間は早いですから、次に来る時のためにこの先を偵察しておくことにしました。

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