ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

第6回・山行μは、お花いっぱい!阿蘇の外輪山・俵山

2012年08月30日 | ハイキング/山行μや山行χ

2012/8/16  熊本に帰省した際には僕の甥の娘っこと山へ行くことにしています。2009年夏には雁俣山、2010年正月は柴尾山、夏は杵島岳、2011年正月は雁回山、夏は雨天のため登れず、2012年正月は三角岳といった具合です。今回が6回目となります。熊本での山行を、僕は“山行μ(みゅー)”と呼んでいます。

002 003

▲僕たちは豊肥本線(阿蘇高原線とも呼ぶそうです)の平成駅で乗車し、立野駅で南阿蘇鉄道に乗り換えます。豊肥線は立野駅から幾つかの駅区間はまだバスの代行運転になっていました。先月からの豪雨被害の影響がまだ残っているのです。

九州の鉄道は車両がお洒落なものが多く、楽しい気分にしてくれます。この写真の南阿蘇鉄道も例外ではなく、今回乗った車両も照明がお洒落! 9:44ころ。下の写真は下車駅の長陽駅で、9:52ころ。

004

▲駅のホームから今日登る予定の俵山方面を見てみました。いったいどの山なんでしょうか? 9:52ころ。

005

▲長陽駅で電話をしてタクシーに来てもらいました。Mちゃんのお母さんにお握り二つずつお昼御飯として貰っていたのですが、予備食も欲しいので途中のコンビニに寄ってもらいました。菓子パンを二つ買いました。

俵山峠の登山口へ近づくとまず驚くのは巨大な風力発電のプロペラ塔です。10:27ころ。

007 008

▲少し歩くと、俵山峠の展望台に出ます。写真左半分の山群が阿蘇の中央火口丘、一番左の山は杵島岳で2010年の夏に登った山です。今なお噴煙を上げている中岳は手前の烏帽子岳で隠れているようです。右のなだらかな山並は外輪山の南東部分でしょう。10:29ころ。

杵島岳の右下に白い噴煙が見えますよね。タクシーの運転手さんが教えてくれたのですが、これは民間で温泉を掘削し、噴出した温泉の煙なのだそうです。一時期、手のつけられないほど大量に噴出し、周辺地域が進入禁止になったのだとか。火の山なんですねぇ!

010

▲まさに風力発電のプロペラを見上げながらの登山スタート。風はさほど強くなかったのですが、しっかりと回転しています。10:30ころ。

015

▲オミナエシ。10:52ころ。

017

▲シモツケ。10:54ころ。

018

▲こんな茅戸の草原が続きます。後ろに見えるのが阿蘇の中央火口丘。ひょっとして、杵島岳左の小さな山は米塚でしょうか? 10:55ころ。

021

▲クルマバナでしょう、多分。10:56ころ。

026

▲茅戸も続き、中央火口丘も後ろに控えています。Mちゃんはたくさん咲いている花々に気を取られ、たびたび足を止めます。今日のコースはMちゃんにとって今まででいちばん長いコースなので、僕としてはまずは山頂に早く到着したい気持ちが強かったのです。少し急(せ)かせました。10:59ころ。

028

▲アザミの仲間だとは分かるのですが。白い花粉が見えないのはどうしてなんでしょう? 11:05ころ。

030

▲セリ科の花だとは分かりますが………、ツクシゼリかなあ? 11:05ころ。

034

▲途中の山道は木の階段でしたが、これがぐちゃぐちゃになっていて歩きづらいこと! みんな植林の中を歩いているようです。11:24ころ。

037

▲ユリ科のシュロソウです。黒花は意外と好きな花の色です。エンレイソウとかアオキの花も黒いですよ。11:31ころ。

038

▲サワヒヨドリだと思います。11:38ころ。

041

▲カワラナデシコ。11:42ころ。

047

▲マツムシソウ。11:48ころ。

050

▲コウゾリナなのでしょうか? 11:55ころ。

052

▲俵山山頂に至る最後の急登が現れました。直前で小休止にしました。12:00ころ。

056

▲満開のサワヒヨドリでしょうか? 12:18ころ。

059

▲コオニユリ。12:22ころ。

060

▲登って来たコースが見渡せました。風力発電のプロペラ塔があるあたりからなだらかな尾根に沿って登って来ました。今の急登ももうすぐ終わります。Mちゃんの登山脚力もずいぶん強くなったようです。12:25ころ。

061

▲急登が終わりました。もうすぐ山頂です。12:26ころ。

063

▲俵山山頂1094.9mです。お昼の大休止を取るつもりでしたが、東に黒くて厚い雲が出て来たので、急ぎ下山することにしました。山で僕が一番恐れているのが“雷”だからです。12:29ころ。

069

▲これが下山の道です。一番下がったところの護王峠までまずは下ります。黒い雲も近づいて来ています。ときおり、遠くで雷も鳴り始めています。12:49ころ。

山では雷が遠くで鳴っていても、次の雷は自分のいる場所に落ちることがあっても不思議ではありません。Mちゃんにも少し急がせますが、躓いて転び怪我でもしたらもっと時間がかかってしまいますから、能力以上に急がせることは出来ません。

073 074

▲護王峠には13:12ころ着きました。ほんのポツポツとですが、雨も降り始めました。護王峠からの下り始めは赤テープで印されています。

076

▲護王峠からの下りの途中で本降りになりました。Mちゃんの雨合羽はS子のものです。13:32ころ。結果的に、僕たちのいるあたりへは雷雲は来ませんでした。それでも、最悪のことを考えて対応しておくことは大切です。

078

▲この山道は下山すると牧場に出るのです。いきなり赤牛がそこには居ました。牛たちも僕たちに興味津々。体はでかいですけれど、その大きくてつぶらな瞳は優しげにこちらを見ています。そして近づいて来ます。僕にはそれが分かるので、手の届く範囲に近寄ってきたら頭を撫ぜてやろうと思っていました。まあ、牛たちも初対面の人間にそこまでは近寄っては来ませんが。13:47ころ。

でも、S子とMちゃんは怖がって降りて来ません。大丈夫だから、と言っても、二人に近寄って行きますし、怖いようです。仕方なく僕がもう一度戻り、二人を牛たちのところから降ろしました。結局、二人ともそれほど恐怖心を抱くわけではなかったようですが、すぐそばを歩いてすり抜けるには踏ん切りが付かなかったみたいです。

081

▲舗装された道をドンドン下って行くと、ゲートがありました。牛が牧場の外に出ないための柵でしょう。14:15ころ。すでに雨は止んでいて、傘は日傘となっています。

084

▲木の香温泉入口のバス停に着きました。ここから長陽駅まで、歩けない距離ではありませんが、暑い中、アスファルトの上を歩くのは過酷ですから、タクシーを呼ぶことにしました。14:59ころ。

085 087

▲上の写真、中央やや左よりの山の奥に俵山はあるようです。駅からは見えないと思います。上の写真の右に風力発電のプロペラ塔が見えます。その辺が俵山峠登山口ですね。

下の写真中央に顕著で急斜面のある支尾根があります。その支尾根の手前の谷を右奥から下って来たのだと思います。

ホームからの眺めです。16:08ころ。

088

▲長陽駅です。列車は1時間半おきくらいにしか来ないので、それくらいの時間を駅で待って過ごしました。途中、マイクロバスの小さなスーパーマーケットが来たりしました。せっかくですから、アイスクリームとかを買います。

駅舎の半分は平日なら駅長さんが喫茶店のようなお店を営業していて、コーヒーとお手製のケーキなどをいただけるようです。でも、今日はお盆休みなのでしょう。駅長さんはいませんでした。ああ、残念! 16:09ころ。

臨時ダイヤになっていたので、列車は17時少し前にやっと来ました。平成駅ではMちゃんのお母さんが車で迎えに来てくれ、楽をさせてもらいました。

                     *   *   *   *   *

Mちゃんとこの3年間で6回の山登りをしたことになります。いま、小学3年生ですから、最初の雁俣山の時にはまだ学童ではありませんでした。そのころはすぐに抱っこを求めたり、手を引いてもらったり、下りではポ~ンと僕めがけて飛びついたりしていました。

それが今ではしっかりと自分の足で歩きます。まだ、急だったり不安定だったりする下りには苦労して、時間がかかっていますけれど、今回のコースも休憩時間を除くとガイドブックに出ている標準のコースタイムとほとんど変わりませんでした。大したものです。いろんなモノに好奇心を向けて、道草ばかりなのにこの時間ですから、歩くスピードは大人と変わりないと言っていいと思います。

子供にとって(大人にとってだって一緒なんですが)山という自然の中で過ごすことを楽しめたらそれでいいのだと思っています。自然を愛せる大人になって欲しい、そう願っています。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日本三名園のひとつ「後楽園... | トップ | もっと僕もリード練習しなく... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ハイキング/山行μや山行χ」カテゴリの最新記事