そとさま雑記

自然と平凡な日々の暮らしを記録します。 

明治座十一月花形歌舞伎!

2012-11-12 12:07:03 | Weblog

いつになく早い時間に友人から電話が入った。

「はい、どうしたの?」。何かあったのかな・・・

「昨日の夜、宅配便で届いたのよ、チケットが!」あくまでも低い声。

私の頭はまだはっきりしない。

「チケット・・・明治座?」だんだんはっきりしてくる。

「エッ、今月って? もしかして歌舞伎?」

声が上ずる。

友だち、未だ静かな声で「9日の昼の部あるのよ、一緒に行ければ行ってくれない?」

「行く、いく~~」とオクターブあがる。

一緒に行かないと拒否したご主人に感謝感謝のアメアラシ。

~~~~~~~~~

11月9日(金) 午前11時開演

十一月花形歌舞伎

 演目   一、傾城反魂香(けいせいはんごんこう)

       二、蜘蛛絲梓弦(くものいとあずさのゆみはり)

 出演   一、市川右近 市川笑也 市川寿猿 市川猿弥 市川門之助

       二、市川猿之助 市川右近 市川猿弥 中村米吉 中村亀鶴

          市川男女蔵 市川門之助

   傾城反魂香は文楽で今年一回観ているので、大筋は分かる。

   しかし、歌舞伎というのは破天荒だ。

   お家騒動で捕らえられた狩野元信が自分の血で襖に描いた虎の絵が、本物の虎となり

   元信を救うかと思えば、場面変わって今度はその虎を、上からなぞって虎を消す。

   消した元信の弟子は土佐将監から土佐の名字をもらう。

   それを聞いた兄弟子の又平は女房おとくと共に嘆き、師匠の将監からも見放され絶望。

   二人で心中することにした。死ぬ前に庭の手水鉢に自身の絵、つまり自画像を描けと

   おとくにすすめられ、真剣に描く。

   すると、その絵が裏から突き抜けて正面に浮かび上がるのだ。

   それを察した師匠が、あっけなくも名字を与える。

   人の良い夫婦の愛情物語でもあるのだ。

   この又平さんは吃音があり、なかなか上手く話せない。

   こういう人間味のあるキャラクターが登場する歌舞伎はやはり厚味がある。

   「蜘蛛~」は凄い!!!

   七変化ならぬ六変化舞踊。

   次々と猿之助がスピーディに早変わりで目が離せない。

   それなのに、目くらましに会うという変化は素晴らしかった!

   クライマックスの蜘蛛の糸に絡め取られたいと思った。

   終わって、”ああ、おもしろかった!”

     友人夫婦に感謝で~す。


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