インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

イミグラントの句座(1月7日、プリー )

2019-01-22 18:34:08 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
1月7日

サフランのマリーゴールド瀬彩り

ジャスミンと椰子の打ち上げられて

沖に船漁村近づき数増えて

船首(ふなくび)をもたげゆるりとベンガル海

冬潮や透ける小波のひたひたと

チャイ売りの真鋳バケツぶら下げて

鯛に似し魚釣り上げ野次馬や

漁村や沖の船の近く大きく

内海も外洋も漁船あふれて

漁をする木船の沖に数珠連ね

落し物砂に埋もれてラビリンス

冬曇り海は霞みて風冷たし

金燃えの落日映ゆる波打ち際

水鏡朱(あけ)の落日くっきりと

飄々と現世渡りたし風狂や


<熾=もゆる>

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イミグラントの句座(1月2-3日、プリー)

2019-01-22 16:23:50 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
1月2日

茶柱立ちぬ新春ラッキーや

くるみケーキフルーティーワインに合い

白ワインビターチョコにからすみや

ワイン手にジャズに酔いしれ明け二日

スウイングや冬の夜更けのジャズ浸り

1月3日

明けて三日年始客去り閑散

還暦の吾(あ)を学生と言う現地人

五時前ではや日落ちて薄暗し

寒波のゆるむ今日は薄着にて

年末の喧騒過ぎ平和戻る

寒暖の差烈し薄着や厚着や

正月やらくだも金の鞍着けて

金の鞍駱駝も晴れ着子ら乗せて

新年の鞍化粧金ぴか駱駝

漁日和暖冬縫いて船多し

白霞海を覆いて船幾艘

年重ね失念ばかりサングラス


<熾=もゆる>


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イミグラントの句座(元旦、インド・プリー)

2019-01-22 16:12:52 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
2019年1月1日

何も変わらぬ2019幕開けや

新年の挨拶言いそびれ元旦朝

遅ればせハッピーニューイヤー夫に

大歳の見逃し夕日に元旦礼

ケーキ屋は大混雑売り切れて

狭い店新年ケーキ求む客あふれ

新年はケーキで祝う現地流

甘すぎるクリーム避けパウンド派

爆竹やカウントダウンの余り散発し


<熾=もゆる>
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イミグラントの句座(12月19-20日、東京)

2019-01-22 15:12:34 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
<拾遺>
12月19日
(旧友に神楽坂の元祖イタリアン・ソリッソ(オーナーシェフはカルミネさん、イタリア語でスマイルを意味する有名老舗でランチ時は混雑。明るいガラス張りのお店は女性に人気)でランチ(1200円前後、鶏肉がやわらかく美味、ラザーニャもおいしかった。選べる飲み物付き)をご馳走になったあと、後楽園に向かい、眼病に効験のある通称こんにゃく閻魔、源覚寺へ。帰途、東京ドームに立ち寄り、門前仲町に出て、銘茶の石崎園で息子の土産に抹茶を購い、深川不動堂と富岡八幡宮に参拝、夕食は葛西の桜寿司で(リーズナブルな値段の割りにおいしい)別の旧友にご馳走になり、巻き寿司の折り詰めまで手土産に持たされた)

後楽園こんにゃく閻魔の源覚寺

閻魔様右目濁りていわれあり

目の悪し老女に右を呉れてやり

礼参りこんにゃく供えありがたや

眼病の治癒祈願こんにゃく山盛り

吾も欲し閻魔の右目こんにゃく供え

塩地蔵病気平癒の白粒漬け

塩地蔵目や胃に降りて治癒祈願

東京ドーム駅から仰ぐ威容かな

東京ドームライブ会場有名や

後楽園の大観覧車仰ぎ見て

12月20日
(東銀座の歌舞伎で初歌舞伎体験、ひと幕のみ可の一般席と画された最後部座席だが、900-1200円と格安、係員が誘導してくれ、注意書きも見せられ、歌舞伎座正面玄関向かって左手奥のベンチに並ぶ。外人観光客もちらほら。手ごろな値段で歌舞伎体験できるのがもってこい。私は夜の帰印便を控えていたので、待ち時間不要の朝一番の出し物、<幸助餅>を楽しんだ。お昼までの一時間ほどの一幕もので、切りがよく、1200円だった。
午後は銀座通りまで出て、元同僚の友人お薦めのフランスの宮廷画家<フランス革命前後の時代、「バラの画家」と称えられ名声を博したピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ。マリー・アントワネットとナポレオン皇妃ジョゼフィーヌが愛した宮廷画家として知られている>が描いた精密な薔薇絵展<美しさはバラのごとく>をノエビア銀座ギャラリーで鑑賞して、山野楽器でCD物色、銀座ならではのゴージャスなイルミネーションを楽しみながら、待ち合わせた友人に六丁目にオープンしたばかりという巨大ショッピングコンプレックス・銀座シックスを案内された・18階建ての吹き抜けに飾られた象のインスタレーションなど、モダンななインテリアに目を見張り、夜は八重洲の裏通りにある白木屋で一杯)。

出し物は江戸人情や面白き

ひと幕見ベンチに並んで順を待ち

外人も歌舞伎体験手ごろなり

花道で見得切る役者に声かかり

書割や最後列から見下ろして

味占めて初歌舞伎次は花魁


<熾=もゆる>

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする