インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

イミグラントの句座(10月29-30日、金沢)

2019-01-02 20:26:03 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
10月29日

句モードの頭は五七五追いて

氷雨降る晩秋夜半ふと目覚め

雨冷えの晩秋寂しインド恋う

夜しじま雨音響き急冷えに

雨音の窓打つ夜半ふと目覚め

夜来雨冷気に目覚め秋寒し

喉渇きコラーゲン飲む夜更けかな

しとしとと秋雨降りて肌寒や

秋時雨背筋にぞくりと冷えのぼり

秋時雨冷えて熱帯インド恋う

晩秋の物寂しきに熱帯恋い

肩張りてせわしひと月休め吾

内観の只管打坐懐かしき

内観に戻らんと欲す外より内

見える外見えない内に戻りたし

窓を打つ秋時雨目覚めて発句

冷え冷えと背に立ち上る秋冷気


10月30日
(28日、県立美術館脇の広坂別館にてハープのミニコンサートに参加して)

秋霖や濡れた舗道を音楽会

秋蔭や星雲垂れて五時暗し

茜づく楓並木の陽に透けて

ハープ音(ね)の柔らかく深く心地よし

福井産ハープ金箔は金沢

ハープ奏者紫ドレス金楽器


(熾=もゆる)
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イミグラントの句座(10月27-28日、金沢)

2019-01-02 19:18:03 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
10月27日
(中村記念美術館脇の耕雲庵にて、義妹主催の留学生向け茶会に招待され)

雨跳ねを気にし早足茶会まで

秋雨や抹茶と和菓子雅び宴

耕雲庵茶席に集う留学生

庵庭(いおりにわ)小雨にもみじ艶紅(つやべに)や

中庭のもみじ雨打ちくれないに

障子越し庭木の緑もみじ赤

翠樹(みどりぎ)の合間にもみじ真紅燃え

軸仰ぎ野の花愛でて碗賞味

カラフルな和装乱れて茶会華

留学生和装袴付け下げ浴衣まで

初釜の体験楽し留学生

金沢の茶文化満喫留学生

煮え立つ湯釜から杓子で掬いて

茶せんのしゃかしゃか泡抹茶

抹茶碗掻き回す泡立つ緑

泡立つティーのロマン仄緑

素人のお手並み拝見上出来や

お抹茶にもみじかたどる干菓子添え

苦抹茶加賀の和菓子にしっくりと

ほろ苦き抹茶の甘み引き立てて

生菓子の美味に抹茶溶け合うて

素人茶堅苦しさは取り除き

秋茶会作法知らねど楽しけり

留学生のティー交歓英語混じり

笑い洩れ楽しや無礼講茶会

文化都市金沢の伝統満喫や

10月28日

霧雨の肌寒し朝秋冷えや

柿紅葉(かきもみじ)路上の綾踏む楽し

小雨散る銀の舗道に秋落ち葉

小雨降る舗道光りて濡れ落ち葉

秋熟れて桜紅葉(さくらもみじ)の茜燃え

秋雨にショール掻き寄せ防寒や

秋深しショールの季節となりにけり

雨冷えや肩に羽織る衣(い)欲しかりき


<熾=もゆる>
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