Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

ハンガー小物を分解する MAKINO

2020-09-10 20:00:35 | 踏切り自転車 組立て
MAKINO マキノのトラックフレームのハンガー小物を分解します 少し回転に違和感が有りますが
それは何が原因なのかも観察します 多くの写真を使い作業風景をご紹介させて頂きます





今回街乗り用の自転車を組むために用意したトラックフレームです
今回はハンガー小物を分解します






ハンガー小物は右側と左では形状が違い 使う工具も異なります




取り合えずこれだけの工具を出しています




ハンガー小物の分解は左側から行います 指先で示しているのは
ロックリングです まずはこれを外します




この様な S字型フックレンチと言う工具を使います






この工具はロックリングの凹部の一ヶ所に 工具先端の
フック部分を掛けて力を入れます この工具の欠点は
凹部の一ヶ所に力が集中しパーツを傷める事が良く有ります




これは Shimano シマノが出していた工具ですが やはり
ロックリングを回す形状をしています






この工具は突起が複数有り ロックリングの凹部の半周以上に掛かります
工具の表にプレートが付いています これがロックリングに当りフレームの
ハンガーシェルに工具が当る事は有りません






工具をロックリングに掛けネジを緩めます 工具が滑って
脱落しない様に片方の手でしっかり押さえます ※ 正ネジです




ロックリングが緩みました






ロックリングを外しました 良く出来た工具でパーツ側には
傷も付いていません




次は左ワンを外します






ここにはカニ目レンチを使います 用意しているのは Park-Tool
の工具で先の大きさで色分けがされています ハンガーで使うのは
Park-Tool SAP-1 ピンスパナで紹介されています






この様なしっかりしたピンスパナも有ります






カニ目レンチを左ワンの凹部に装着し ワンを緩めます
※ 正ネジです






手でワンを取り外します




ワンの中にはリテーナーが入っています リテーナーには方向が
有るので、分解する時に良く観察しておけば良いでしょう






ハンガーシャフトを抜きます ただ手前に引くだけで抜けます






抜いたシャフトには Hatta NJS R9400 の刻印が有ります




ハンガーシェル内を覗くと ウォーターシーフが入っています






指先で摘んでウォーターシーフを引き出します 抵抗を
感じながら抜けて来ます






ハンガーの奥に指を指し込み 右側のリテーナーを取り出します
結構、錆が回っています 分解前の回転に違和感を感じたのは
これかも分りません






これで左側からの作業は終わりました






次は右側から作業を進めます ハンガー小物の右ワンを外します








ここにはこの様な右ワン工具を使います これは Campagnolo UT-BB030
カンパニョーロは工具から撤退したのでもう手に入りません






この様に右ワンに装着して使います






今回の右ワンは固そうな気がするので こちらの工具を
使います HOZAN C-358 右ハンガーワン回し






この工具を右ワンに装着します




ハンドルも取り付けました





このハンガー小物は JIS 規格なので 右ワンは逆ネジです フレームをしっかり保持し
目一杯力を加えています




かなり締まっています 工具が滑ったりハンドルが折れると
大きな怪我をしますので 逃げる事も考えながらの作業です




緩みません ハンドルの位置を変え、体重を掛けて
力を入れます




体重を掛けても駄目でした ハンマーでハンドルを叩き
ショックを与えて緩ませます 何度か叩くと緩み始めました




叩くのは最初の切っ掛け作りで 少し緩めば後は手で行けます






右ワンが外れました




私の場合 この工具を使い外れなかったハンガー小物は
有りません なんとかやって来ました




これで今回の JIS 規格のハンガー小物の分解は終わりました

ここでハンガーの規格を下記にまとめます

B.B小物の規格には
JIS      左 正ネジ 右 逆ネジ 巾68mm 
ITA (イタリアン) 左右共 正ネジ 巾70mm
FRE (フレンチ)  左右共 正ネジ 巾68mm  が有ります

ワンの規格もそれぞれ異なり
JIS 1.37X24TPI
ITA M36X24TPI
FRE M35X1   となっています

何かの参考にして頂ければ幸いです






今回取り外したハンガー小物は 日を改めて綺麗に洗浄し
特に問題が無ければこれを使います





今回のシリーズは 出来るだけ簡素に記事を書くつもりでしたが、この様な技術的な事は
少し文字数も多くなってしまいます 最後までお付き合いを頂き有難うございます
フレームにはヘッド小物も有ります それも又分解しましょう

前回の関連記事 【 謎のピスト 最後の洗車 】

次回の記事 【 ヘッド小物を分解する MAKINO フレーム 】

コメント (4)
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