Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

チェーンテンショナー 厚歯用 製作 溶接 チェーンライン調整

2023-05-31 20:02:45 | 製作・加工
自転車のリアホイールを外した時に使う道具 チェーンテンショナーの厚歯用を作っています
今回は溶接をしチェーンラインの調整も行います 作業風景をどうぞご覧下さい
この道具はチェーンレストと呼ぶ事も有ります





今回自作する道具は市販品でも出ていますが 厚歯で上手く使える物が無く
自分で使い易い物を作ります 前回ある程度の準備が終えましたので
今回は溶接から始めます




作ろうとしているのは この様な形状のチェーンレストです






前回シールドベアリングと厚歯の小ギアをセットしています






溶接には 電機溶接機を使います ただ溶接の仕事にも
就いた事もありませんし 誰に教えて頂いた事も無い
素人がする仕事です






ベアリングと小ギアの接点 均等に割った 4ヶ所に溶接を行いました
今までの経験で出来るだけ短時間で 済まさないとベアリングの回転に
影響します それが良く解っていても中々難しいです






整備テーブルに戻ってきました これでも以前より
上手くなった方です




小ギアの芯が出ているかスコヤを使い再度確認します
溶接をすると歪みが出ますが なんとか許容範囲に収まっています






仮に入れていたシャフトを外します






まだ熱くて持てません エアブロワで冷ましました






この溶接跡があまりに高いと チェーンを掛けた時に当ります
少し削った方が無難です






ベルトサンダーで溶接跡を研磨します






この程度になれば大丈夫です




これから この道具のチェーンラインを決めて行きます
必要な小物を色々と用意しました 主に玉押しやロックナットです






小ギア芯から ロックナット外側までの寸法取りをしています
丸い円盤は CD を使っています
ロックナットの位置はここです 小ギア側のベアリングから
ロックナットまでの間にスペーサーが必要です






スペーサーはこのアルミパイプで作りましょう
先程の小物達を組み合わせても可能ですが 重くなります
これなら軽くて作業も一発で決まります




先程測った寸法で墨を入れました 長さは 20mm




パイプの切断に 小さなチューブカッターを使います
RIDGD リジッドの工具です






墨に刃を合わせ 道具を回転させながら刃を少しずつ
パイプに入れて行きます




この道具の良い所は切削粉が出ないところですね




ベアリングに仮入れしたシャフトにスペーサーを通しました





ロックナットを取り付けました 工作はまだ必要ですが 自転車のフレームへ
取り付ける部分はこの様になります






これで自分が求める チェーンラインが出ているか確認します
ロックナット外側から小ギア芯まで 18.5mm 有ります




これは前回計測した時の図面です もう一つ持っている道具の 同じ
部分の寸法が 17.5mm でチェーンラインが 44.0mm 有りました
今回は18.5mm チェーンライン 43.0mm 内側へ 1mm 入れました
私がこの様にしたかったので OK です





これで完成では有りませんが 溶接とチェーンラインの調整が終わりました
NJS 認可(競輪競走で走る為の自転車)のチェーンラインは 42mm ± 2mmです
この範囲で有れば問題なく使えます 次の作業は今回の道具を使える様に加工して
行きます 次回もどうぞお付き合い下さい

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チェーンテンショナー 厚歯用 製作 準備

2023-05-30 20:07:37 | 製作・加工
自転車整備で後輪を外した時 チェーンが弛まない様に使う道具を チェーンテンショナーとか
チェーンレストと呼びます 今回は厚歯用を自作します その様子をどうぞご覧下さい





これが チェーンテンショナー、チェーンレスト、チェーンキーパーと呼ばれる道具で
以前私が自作した 厚歯用のものです 私のブログでも度々登場しますが後輪を外した時
後ろのギアの代りにこれを装着します




以前はあまり市販されていなかったのですが 最近は
色々な所が出しています この写真で右の 三つは市販
された物です 
市販の物も良くなり私の自作物を超えています ただ厚歯で
まともに使える物が無く こればかりは自作に分が有ります




これらは市販品が無かった 十数年前から 私が自作した物で
作る度に改良を重ねて来ました 実際にはこの倍以上作りました






これは薄歯用で 日常的に一番良く使っています 市販品には無い
ギアが付いているのが良い所です 
ただロードレーサーのトップギアのチェーンラインに合せているので
トラックレーサーには使えません




先程の厚歯用は遠征用の工具箱に入れているので
自転車小屋で使う物をもう一つ作ります これらは
保管してある 厚歯の小ギアの一部です ここから探します




最近は大きな倍数を使うので 小さな小ギアを使う様になりました
在庫の中で細工をしても良い 13丁のギアを出しました




普段あまり比べる事は有りませんが 良く使ったギアの歯は
右の様な形状になります 今回の道具にはこれを使います
整備をする時だけですから 大丈夫です




私が今迄作って来たのは チェーンを掛けた時に ストレス無く
回転する様に ベアリングを使っています 必要なサイズの
ベアリングは買い置きして有ります






メーカーに拘りは有りませんが 選んでいる品番は 6300ZZ
これの規格は 内径 10mm 外径 35mm 巾 11mm 両側鋼板シールド
今迄に何個も作った経験から このサイズの物に落ち着いています




今回作るのは 基本的に今使っている奴に不満が無いので
これに合わせます






分解しました クイックレリーズと本体になる部分です






チェーンラインを幾らで作ったのか測ってみます
白いのは CD です




ロックナット外側から 小ギアの芯までの距離です
17.5~18mm と読めます ただここの寸法は
チェーンラインとは呼びません 後で計算してみます




簡単に図を描いてみました






今測った寸法から計算すると
この道具の チェーンラインは 44.0mm で作っています・・

何故 44.0mm にしたのか覚えていません 今回は少し
調整しましょう

NJS 認可(競輪競走を走る為の認可部品)のフレームと部品で
自転車を組むと フロントギアのチェーンラインは 42.0mm が
基本になります






とりあえずは 測った寸法を基準に作業を進めて行きます
チェーンラインの調整は後の作業で出来ます
ベアリングと小ギアはこの様にセットし溶接します




ベアリングと小ギアはこれからしっかりと仮固定します
そして芯出しも大切です




まず実際に使う後輪用の中空シャフトを用意します 外径は
10mm です そこに玉押しをねじ込んでいます






ワッシャー 10x32mm を一枚入れ ベアリングも入れました








ベアリングの上に小ギアを置き ワッシャー 10x50mm を
ギアの上に被せます




最後にナットを使い ベアリングと小ギアを挟み込みます
これで有る程度 固定出来ましたが 小ギアは穴が大きく
縦横自由に動きます




シャフトの反対側に 小ギアを溶接した部材を取り付けました

作って見たが使っていない物が幾つか有ります この様に
失敗を重ね 少しずつ良くなって行くと言う事ですね






取り付けたベアリングをバイスに挟み シャフトを直立させました
しかしこの溶接跡が邪魔をして 正確に直立しません






新しいベアリングを使います




これでバイスに対して 垂直に自立しました ここは大事な所です
ここから先程仮固定した 小ギアの芯出しを行います






何を使おうかと思ったのですが 完全スコヤを使います
バイスのクランプ部分から垂直にスコヤの定規部分が
上に伸びています




下側のベアリングが回るので小ギアを回転させる事が出来ます
今しているのは ギアを回転させ スコヤの目盛りを読み ギアの
縦側の振れを確認しています




これはギアを上から観察し スコヤとの間隔を見ています
隙間が大きければ 寄せてやります それを挟みこんだナットを
緩めたり締めたりしながら 細かく調整しました ホイールの
振れ取りと似ていますね




この芯出しは結構大切で ここが狂っていると チェーンが張ったり
緩んだりし 使っているとストレスを感じる道具になってしまいます
小ギアをしっかり固定し 溶接作業に移って行きます





ここまでの作業は順調に進んでいます 次の行程は溶接です この赤い指し棒で示している
ベアリングと小ギアの接点を狙い溶接が出来れば完璧です しかし私の技術では結構高い
ハードルです 次回は出来るだけ綺麗に溶接が出来る様に頑張ります、お付き合い下さい

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タイヤ交換した自転車で走る

2023-05-29 20:01:10 | よもやま話
気持ちの良い天気が続きました 先日前後のタイヤを交換した自転車で 少し走りました





タイヤ交換をした自転車は固定ギアの街乗り用ピストで ホイールはチューブラーです
試走という訳では有りませんが 天気に誘われて気持ちよく走りました ここは兵庫県の
武庫川と言う河川敷のサイクリングロードです




クランクは王冠マークの深彫り スギノのマイティコンペ PCD151 1968年製です





ペダルにはトウクリップとストラップを使っています ここに可愛い花が これはたまたまです





白くて綺麗な花です 花壇に咲いていました
去年の猛暑の時期には バルブが何度も曲がり困りました タイヤが回るとその様な
症状が出ますが それが何故起るのか原因も解らず中途半端に終わっています
今日もバルブをチェックしましたが大丈夫でした 今年も乗れる時には乗ろうと思います

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LEDライトを 修理する

2023-05-28 20:03:23 | 色々な道具
普段使っている LED のワークライトが故障しました 電池を入れる部分の不具合です
上手く出来るか解りませんが修理をしてみます





私が仕事で多用しているワークライトで 単三乾電池を 3本使うタイプです
使い勝手が良く同じ物を車に幾つも積んでいます
先日乾電池を交換しようとすると電池を入れる部分に不具合が有りました






本体裏側に電池を入れるスペースが有ります






他の電機器具でも良く見ますが 電池のマイナス側を押す
スプリングが外れています この構造を見るとスプリングを
カシメて有る様です




元に戻せるかとやってみましたが カシメは無理でした






スプリングとベースをハンダ付けが出来るかやってみます




ハンダコテの先ですが 前回使った時のハンダが残っています






そこは一旦ヤスリで削り綺麗にします






半田はヤニ入りの家庭電気器具用と言う奴を使います
用途の広いハンダです






ハンダ用のピンセットで スプリングを保持します
手を離すと先端が閉じるピンセットです






先程磨いた半田コテに ハンダを乗せ ハンダメッキをします
これをしないと半田付けは出来ません 子供の頃に覚えた事で
理由も分らず長年こうしています




スプリングのベースに固定する部分に少しハンダを乗せました




さてこの金属のベースですが ここにもハンダを乗せます
ただ時間を掛けると 本体の樹脂に影響を与えてしまいます
そして 金属の何処かに 電線がハンダ付けされているはずです
それを溶かしてしまうのも良く有りません 一瞬で済ませます




ほんの短時間 1~2 秒の作業です 量の調整までは
出来ませんでした




双方にハンダを乗せた部品同士を短時間で固定しました
この作業もハンダコテを当てるのは 1秒程度です






乾電池を入れてみましょう






スプリングが外れる事も無く 電池が収まりました
ここまでは OK です






肝心な LED が灯るかと思いましたが 点きました
ベースプレートの裏側も大丈夫な様です






このライトの便利な所は 本体が折れ曲がり 床に置き
欲しい所を照らす事が出来ます
洗面化粧台やキッチンの扉の中で仕事をする時に重宝します






ハンダ付けをした部分に 腐食を抑える為に ラスベネを
一滴塗っておきます






アルコール入りのティッシュペーパーで 汚れを
拭いておきましょう






そして修繕日と名前を書きました





今回は金属のベースプレートも外さず 手抜きで博打の様な修理でした
たまたま上手く行ったと言う事ですよね 漏電して発火しても困るので
一晩手元に置きましたが 大丈夫でした

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タイヤ交換 ホイール取付け 完成

2023-05-27 20:32:13 | タイヤ
自転車のタイヤ交換を行いました 外したホイールを取り付けて今回の作業は完了です





今回はタイヤに亀裂が出来たので 前後共新しいタイヤに交換しました
最後にホイールを元に戻します 固定ギアを使ったシングルスピードです




自転車の整備は欠かさず行っていますが ブレーキ周りに
油汚れが出ています






ウエスで汚れを拭き取り ブレーキゴムの異物も取り省きます
ウエスを使う時は優しく使わないと 汚れを駆動部へ押し込む
事になるのでその辺は良く考えて作業を進めます






前の大ギアの歯にも黒いオイルが目立ちます これは汚れと
言うよりも 高性能なグラフェンを使っているので その色が
影響しているかも分りません 




タイヤの貼り替えが終わった前後のホイールです
タイヤはチューブラーを使っています






まず後輪から始めます チェーンテンショナーを使い
チェーンを張っています




テンショナーを前に送りチェーンを緩めました






チェーンを前ギアの内側へ外します






テンショナーを外しました






ホイールの小ギアにチェーンを掛け バックエンドへ
ホイールを差し込みます






チェーンを前ギアに掛けました




シングルギアのホイールは これからチェーンの張り調整が
必要です






ここで使う工具は 15mm レンチ 今回は人気ブランド
RUNWELL の 10x15mm コンビネーションレンチを使います




ホイールを後方へ引きながら チェーンの貼り具合を見ています




チェーンの微妙な張り方は チェーン引きのナットの締め具合で
行います






ここで使う工具は コンビネーションの 10mm 側です






自分の好みに合わせチェーンを張りました 街乗り用ですから
やや緩めにしています その方が乗っていて楽に感じます
チェーン引きと言うパーツは 調整用と言うより ペダルを
踏んだ時に 車輪が前方へ寄らない様にするのが目的です






チェーンのオイルで汚れたチェーンステー等は ワックスで
綺麗にしておきます






前輪も取り付けます ハブは後ろと共に Shimano DURA-ACE
初期の物を使っています





これでタイヤの入れ替え作業の全てが終わりました 今回は何度かに別けてご紹介させて頂きました
チューブラータイヤは リムセメントの劣化に依り 接着力が弱くなります タイヤに問題が無くても
安心、安全の為に 1年に一度はこの様な作業を行います その場合タイヤの再利用は問題有りません

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