Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

フリーホイールのオイルアップ MAVIC HELIUM

2023-08-30 20:00:24 | 自転車整備 フリーホイール
マビックのホイール ヘリウムのフリー整備を行っています すでに20数年を経たホイールですが
丁寧に整備を進めます





このホイールは 1996年頃の商品ですが 快適に使う為に フリーホイールの整備をしています
前回までにフリーを分解し 清掃、洗浄まで済ませました






この時代のマビックのフリーは 基本的にグリスは使わないので
短期間に 分解~オイルアップをした方が良いと思います






これが MAVIC が推奨する FREE WHEEL OIL です
色々な潤滑剤を試しましたが このオイルが一番良いと
思います




現在もこれが供給されているのか不案内ですが
品番は 99613601 10年近く前に買いましたが
2000円程度だったでしょうか








折角なので指にオイルを垂らしてみます 結構粘度が低く
指からも流れ落ちようとします






ハブ本体 フリーのツメとスプリングが付く部分です
オイルを塗布します






ボディ本体奥に黒い物が見えています 本体に溝が切ってあり
そこに Oリング状の物がはまっています これが防水シールで
フリー本体と接触します 外すと切れる事を懸念し今回は外して
いません ここにオイルを塗布しています






ハブボディのスプリング用の穴に スプリングを
入れました






ラチェットのツメです 丸く凹んだ部分がハブ本体の
装着部にはまります






ツメをハブに取り付けました 感覚として置くだけです






さらにオイルを塗布し ツメの開閉具合を確認します






ツメとスプリングは 2ヶ所に取り付けます バネの上に見える
シルバーの部分にツメの凹部が収まります






ここでホイールを寝かせました この状態の方がツメが安定し
次の作業がやり易いです




ハブ側のベアリングとフリー本体の間に入れるスペーサーです






ハブ側のベアリングの上に置きました






フリーボディの準備をします






フリーボディ内部に オイルを入れます 主目的は
ラチェットの開閉とツメとギザギザ部分の潤滑です




オイルの量は入るだけ入れたら良いです この状態で
これ以上入らない量です、入れてもこぼれます






フリーボディをハブ本体に被せます ラチェットのツメが
開いていると入りませんから 空いている方の手でツメを
閉じながらの作業です これを素早くやります




フリーボディがハブに差し込まれました 次はこれを
固定します




ボディを固定する為に 右側のシャフトを使います






このシャフトには グリスを塗っておきます 目的はネジの固着と
錆の防止です 選んだグリスは Super Lube 多目的グリスです




グリスはシャフト全体に塗り拡げています






シャフトをフリーボディの中に差し込みます






5mm のアーレンキーを用意し 反フリー側のシャフトに
装着します




もう一つ 5mm のアーレンキーを使います 先程差し込んだ
フリー側のシャフトに装着します






反フリー側の工具をしっかり保持し フリー側の工具でネジを
締め込みます 力加減はこのサイズの工具なら、目一杯で OK です
ネジは正ネジです






これでフリー本体が取り付きました 回転具合とツメの掛り具合を
確認します 大丈夫です






フリーと共にハブ本体の回転状態も確認します
やや手応えが重く感じます






少し調整します MAVIC の純正工具です






この先の僅かな突起が大切な部分です シルバーの部分は
回転調整用のパーツですがここに使います






シャフトに 5mm のアーレンキーを使い 先程の工具の突起を
シルバーのリングにはめ込みます




シャフトにねじ込んであった シルバーのリングを外しました
正ネジです




シャフトのネジ部にグリスを塗布しておきます 固着防止です
ここが動かなくなると少し面倒です






もう一度工具を使い シルバーのリングを締め込みます
これの締め加減で回転具合の調整が出来ます ただこの状態では
正確な調整が難しいので ホイールを自転車に装着してからもう一度
調整をします






これで前回から続いた フリーホイールの分解整備は完了です





MAVIC HELIUM フリーの音は凄く静かです このタイプのフリーはオイルを使うので
短い期間で同様の整備をしてやった方が良いと思います 分解も組み立ても簡単です

さてこのホイールは先日ロードに使っているリムが割れたとご案内しましたが
それのスペアとして使うつもりです この後の作業もどうぞお付き合い下さい

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フリーホイールの分解 MAVIC HELIUM

2023-08-29 20:00:57 | 自転車整備 フリーホイール
少し古い完組ホイールですが MAVIC HELIUM ヘリウム のフリーホイールを分解整備します
まず分解するところをご覧下さい





MAVIC HELIUM 1996年頃のホイールだと思います 当時軽量だと言われていた記憶が有ります
カタログデータでは フロント 650g リア 850g になっています





今回はこのフリーホイールを分解しオイルアップを行います もう生き残っている物も
少ないと思いますが 折角ですので丁寧に作業風景をご紹介させて頂きます






フリーの形状です シマノ対応の 10速用が付いています
これを分解します 但しこのフリーを分解するのは始めてです




MAVIC のフリーは今迄に幾つも触っています 始めてと言っても
どうにかなるでしょう これだけの工具を用意しました






まず 5mm のアーレンキーです これは右側のシャフトに
使います 差し込みました




もう一つ 5mm を使います






これは反フリー側のシャフトに差し込みます






この様に反フリー側の工具を手で保持し フリー側の工具を
ネジが緩む方向へ回します ネジは正ネジです
この様な場所のネジは急に緩む事が有るので 怪我に注意します




結構強く締め込まれたネジが緩みました






反フリー側のシャフトの内側にねじ込まれている様ですね
凄く綺麗に作られたネジです






これでフリー本体を止めているネジが外れました
確か引っ張れば抜けるはずです




思っていたより強い抵抗を感じながら抜けました
フリー本体を外す時は 中の部品が飛び出さない様に
充分気を付けます 飛び出した時の事を考えながら
作業を進めた方が無難です






外したフリー本体です この内部にはツメが掛るギザギザと
シールドベアリングが二つ装着されています






フリー本体を外すと ハブボディに付けられている
ラチェットのツメを外せます




ラチェットのツメの下に 小さなスプリングが有ります
こんなのが飛び出して無くすと もうお手上げです




ツメとスプリングは 対角の二ヶ所に使われています




これでフリーホイールの分解は終わりました
MAVIC は簡単です




フリーの清掃をします ここにもベアリングが使われているので
パーツクリーナーで湿らせたウエスで拭き取る程度にします




ラチェットのツメの装着部は歯ブラシを使います






この様なネジはパーツクリーナーをスプレーしても
大丈夫です




フリー本体内部も クリーナーで湿らしたウエスで良く
拭き取ります






ツメも綺麗にしました






これはフリー本体のベアリングと ハブボディのベアリングの間に
使うスペーサーです これは絶対に必要です




これでフリーの分解と清掃までが終わりました





この後は 潤滑剤を使い組み付けて行きます マビックのフリーは幾つものグリスを
試しましたが 純正のオイルが一番良いですね その様子は次回にさせて頂きます





自転車小屋横の公園に咲いていた ツユクサです 結構長い期間楽しませてくれます
次回のオイルアップもどうぞお付き合い下さい

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スプロケットの取り付け シマノ

2023-08-07 20:00:25 | 自転車整備 フリーホイール
フリーホイールの分解整備を行っていましたが 最後の作業はスプロケットの取り付けです
作業風景をどうぞご覧下さい





自転車の洗車時に不具合を感じたフリーホイールの分解整備を行っていました
今回は フリーにスプロケットを取り付けます シマノ ULTEGRA の 10速です
気を付ける処も有りますから その辺もご紹介しながら含め書き進めて行きます






前回までにフリーホイールの整備は済ませました






今回はアルミのフリーですが 鉄の場合も取り付け部の
錆を防止する為に 潤滑剤を塗布します 出来るだけ
流れ難い物が良いと思います SUPER LUBE の超耐久
潤滑剤を選びました




フリーボディに必要量出しました






指先で全体に塗り拡げます








まず 1.0mm のスペーサーを入れます これには別のオイル
SUPER LUBE の多目的オイルを使いました やはり錆の防止です




ローギアからトップ側へ 3枚がセットになったギアを
フリーに入れました






ローから 4枚目のギアを入れます ギアには歯数が刻まれています
その数字が 表から見える方向へギアは入れます






ここからスペーサーが必要です アルミで出来ています
これにも薄くオイルを塗ります






スペーサーを入れて次のギアを入れます




順番にトップギアまで入れました トップ~二枚目~三枚目には
スペーサーは使いません






スプロケットを固定する為の ロックリングです
このネジにも潤滑剤を使います 最初に使った方を
選びました
ネジの最後に薄いスペーサーが入っています 今回は
外していませんが 潤滑剤が回る様にはしました






ロックリングをねじ込みます フリーのネジを傷めない
注意は必要です






ロックリング用の専用工具を使います これはシマノの純正
品番は TL-LR15 社外品の工具でも結構です Park Tool なら
FR-5.2G が良いでしょう






工具の六角部分は 25mm 程度有ります そこには
モンキーレンチを使います 何を使っても良いですが
これが汎用性も有り便利です ロブスター UM36




ロックナットを締め込みました 締め付けトルクは
シマノの資料では 30-50N.m になっています 正ネジです






クイックレリーズを取り付けます ここにも潤滑剤は
使います 渦巻きバネを含め全体に必要です






これで今回の一連の作業は完了です





今回は洗車時に フリーを触ると遊びが出ている事に気が付いての整備でした
自転車の洗車は綺麗にするのが本来の目的では無く 自転車を観察し 不具合を
見付けるのが大切 本当にその通りです





WR Compositi のハブ 致命的なパーツの不具合であれば 補修パーツの手当ても出来ないでしょうから
諦めないといけない所でした 幸いにも些細な原因で助かりました それより何度もホイールを脱着しながら
不具合に気が付かなかった事を反省しないといけません・・

コメント (2)
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フリーの分解整備 WR Compositi ハブ

2023-08-05 21:03:41 | 自転車整備 フリーホイール
フリーホイールの分解整備を行います ハブは WR Compositi シマノ用のフリーが装着されています
作業風景をどうぞご覧下さい





私が使っている ロード用のホイールですが 洗車をしていた際に フリーに遊びが有る事に気が付きました
とても放ってはおけませんので 分解します 構造を含め手順をどうぞご覧下さい






前回までに スプロケットは取り外しています
シマノの 10速です






シルバーの部分がハブ本体に装着されたフリーホイールです
回転方向では無く左右に遊びが有ります この写真で言えば
縦方向です 約 2mm 程度の遊びです




どの様な構造か考えながら ネジを触っていると 工具無しで
緩みました 何かキツネにつままれた様な気分です
状況として このネジが緩んでいた事になります 絶えず
リアエンドに挟まれている部分です、どうしてこれが緩む?






押さえのネジを外すと フリーは引き抜けます 外しました




ハブの本体側のラチェット部分です この辺になると
記憶が蘇って来ました こんなフリーだったなと・・
12~3 年前に分解しています






フリーボディに取り付けられた バネやラチェットの爪を
外しました




パーツクリーナーで構造部品の清掃を行います シールドですが
ベアリングが幾つか使われているので 慎重に扱います






フリーボディです 古いグリスは拭き取りました
下の写真が外側で このシールドベアリングを
外した青いネジで押さえ ハブ本体に固定されています






フリーの爪です 3個使われています






フリーのスプリングは 板状の物が 3個使われています
あまり繊細さは有りませんが 安心感が有ります




これらのパーツは クリーナーに浸けて洗いました





フリーを取り外したハブボディ側です 長く分解していませんでしたが 水が回った形跡も無く
グリスも潤滑剤の機能を保っています 良く出来たフリーですね






奥にベアリングも使われているので パーツクリーナーを
スプレーしたウエスで 良く拭き取るだけにします




清掃も終わったので組んで行きましょう






その前に グリスの用意をします Spin を使います




グリスを必要量 別容器に取りました






グラフェンを添加します






グリスとグラフェンを攪拌すると この様な色になります






潤滑剤を使いながら フリーボディから組んで行きます




ツメとスプリングを収めました 少し置いておきます






ハブボディ側にも 潤滑剤を塗布しますが ここは爪楊枝に
助けてもらいます






アルミのスリーブをシャフトにグリスを塗り装着します
差し込むだけです






フリーボディをシャフトに差し込み ハブボディに装着します






一旦外しました 何故? グリスの量とツメが上手く動いているか
その確認です 再度フリーを入れました 次はこれを固定します






フリーボディの固定は一番最初に外したこのパーツを使います
片方はフリーのベアリングを押え 表側はフレームのリアエンドに
当ります アルミ製です




シャフトのネジにグリスを使います 防錆、固着防止です






アルミの青いネジを締め込みます






青いネジを締め込む為に ハブレンチを使います






14mm を使います




シャフトを固定する為に もう一つ工具が必要です
アーレンキーを使います






シャフトの六角穴に 5mm のアーレンキーを差し込みました





アーレンキーを保持しハブレンチで青いナットを強く締め込みます 正ネジです




締め込みが完了しました





これでフリーホイールの分解整備が終わりました 回転とフリーの作動状態に悪い所は有りません
音も静かで快調なフリーです スプロケットの取り付けは次回にさせて頂きます

コメント (2)
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スプロケットの取外し 自転車整備

2023-08-04 20:09:50 | 自転車整備 フリーホイール
自転車整備の一環として洗車をしていると フリーホイールの不具合が見付かりました
フリーを分解する前にスプロケットを外します





私がロードレーサーに使っているホイールですが 洗車をしている時にフリーの不具合に気が付きました
ハブは WR Compositi シマノ用のフリーが付いています






洗車とオイルアップは終わらせています 少し美装を
行います 汚れ落しと表面保護に効果が有る優秀な
ワックスです






ウエスにワックスを取り 塗装面やメッキ部分に良く
擦り込み 別のウエスでワックスを拭き取り仕上げます




洗車の目的は 自転車に異常が無いか確認する事を
主としますので この様な美装は又別の仕事です
でも綺麗になりました




さて 洗車の時にフリーが 2mm 程度 回転とは別の方向へ
動いている事に気が付きました 決して良い事では無いので
フリーを分解します




最初の作業として 装着されているスプロケットを外します
幾つかの工具を使いますが これはスプロケットリムーバーと
呼ばれる 工具です スプロケットはシマノの 10速 ULTEGRA です






フリーホイールが空転しない方向へチェーンを掛けて使います




スプロケットを固定しているロックリングの脱着に使う
工具で スプロケットのメーカーに合う物を用意します
これはシマノの純正で TL-LR15
工具メーカー Park Tool で選ぶなら FR-5.2G が良いでしょう






工具のガイドをハブのクイックシャフトに差し込み
ロックリングの内部に装着しました




モンキーレンチを使います 工具の六角が 25mm 程度有ります
それ以上口が開く物を使います 昔のモンキーなら 300mm
最近のハイパーモンキーなら 例えば ロブスター UM36 が
サイズ的にも使い易いでしょう 私も今回使っています






リムーバーとモンキーはこの様に使い チェーンの方を保持し
モンキーを奥に押し込むと ロックリングが緩みます *正ネジです




ロックリングを工具と一緒に取り外しました






ロックリングが外れると スプロケットも外す事が出来ます
シマノの商品はグレードに依って 組み合わせの構造がやや
違いますが この様に全体を一度に外す事が出来ます

始めてされる方や構造を知りたい人は トップギア側から
一枚ずつ外されると良いでしょう





スプロケットを外しました 特に難しい作業では有りません これからご自分でされる方も
用意する工具もしれていますので チャレンジされると良いと思います さて私はこれから
フリーホイールを分解しまし 次回もどうぞお付き合い下さい

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