のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

百万長者の初恋/2006年韓国

2008年02月15日 23時16分27秒 | 映画鑑賞
4.百万長者の初恋/2006年韓国
■監督:キム・テギュン
■ストーリ
 祖父が残した莫大な遺産を継ぐはずだった、わがまま放題の
 財閥三世ジェギョン(ヒョンビン)。しかし、相続のために
 「ある田舎の高校」を卒業しなければいけない。
 仕方なく転校したものの、いかにも田舎っぽい同級生ばかりで
 うんざりするジェギョン。しかし、いつしか天真爛漫な
 学級委員ウナン(イ・ヨニ)に徐々に惹かれあっていく。
 遺産よりも大切なものに気づいたジェギョンだったが、
 ウナンには胸をときめかせることさえも危険な恐ろしい病の影が
 忍び寄っていた。

■感想 ☆☆☆*
 あらすじを少し読んだだけで、「お定まりの韓国映画」だと
 分かる映画。その予測は、ラストまで裏切られることはない。
 「いかにも」なストーリ展開と結末に若干、うんざりする。
 しかし、それでもこの映画に魅力を感じる理由は、
 主役ふたりの天性の魅力と、「アイドル映画」というには
 美しい映像の美しさだと思う。

 とにかく主役二人の表情が素敵だ。特にヒロインを演じた
 イ・ヨニの弾けるような幸せそうな笑顔と、幸せなのに
 悲しいとでもいうような二面性を感じる儚げな微笑みは見事。
 前半では、ウナンがクラスメイトと楽しく過ごしている様子で
 でヒロインの天真爛漫な魅力を思う存分伝えている。
 傲慢でワガママなジェギョンにも、ウナンは躊躇せずに
 言いたいことをはっきりと言うため、すぐにぶつかりあうふたり。
 ぶつかり合いながらも徐々にウナンに惹かれていく様子を
 ヒョンビンが丁寧に演じていて、その王道の「初恋」ぶりに
 見ていて気恥ずかしさを覚えた。
 気恥ずかしくて、照れくさいけれど、懐かしいし、微笑ましい。

 だからこそ、ラストの「お決まり」が辛くて、辛いからこそ
 「お決まり」が「安易な展開」のように思えた。そういった
 「安易な展開」にしてほしくない、と願ってしまうほど、
 ふたりが魅力的だった。
 中盤、思いを伝え合った二人が「二人で過ごす最後の時間かも
 しれない秋」を思う存分に楽しんでいる映像が挿入される。
 秋のプロモーション映像のようなその場面の美しさは見事。
 映画を見終わった後も、黄金の風景は主役ふたりの笑顔と共に
 しばらく目から焼きついて離れない。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿