のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

スライディング・ドア

2005年06月06日 23時16分51秒 | 映画鑑賞
■ストーリ
広告代理店のエグゼクティブを務めるヘレンは、
作家志望のジェリーと同棲中。そんなへレンだが、
ある日突然会社をクビになる。その帰り道、地下鉄に
間に合ったへレンは、車中で素敵な男性、ジェームズに
出会う。彼に慰められて随分気持ちは落ち着いたものの、
家に帰ってみると、ジェリーの浮気現場に遭遇してしまう。
そして、地下鉄に間に合わなかったヘレンの、もうひとつの
ストーリーが繰り広げられる…。


■感想
地下鉄に乗れたことにより、恋人の裏切りを
知ってしまった人生Aと乗れなかったために
恋人の裏切りに気づくことができずにいる人生Bの
その後を交互に追いかけるストーリー。
交互に追いかけるストーリーが「裏切りに気づく」部分以外は
ほぼ設定が同じになっていて、とてもスマートな運びである。

知ってしまったために傷つきもがき、再生する人生と
知らないが為にずるずるとだまされ続ける人生。
どちらも最終的に傷つくことに代わりはないが
その傷の大きさには違いがある。

否、大きさに違いはあるものの
その大きさの総量には変わりはないだろう。
突然、裏切りを知り、大きな悲しみに振り回されるヒロインと
少しずつ少しずつ恋人への疑いを大きくしていき
形にならない不安を感じ続けるヒロイン。

私は決着は早くつけたい。
常に白黒はっきりした人生を送りたい。
人生には痛みがつきもの。
その痛みを怖がらずにとことん付き合うことで
その後の人生を更に豊かにすることができる。
そんなふうに励まされる映画。
失恋をして綺麗になっていくヒロインに
勇気付けられる。

人間には手の出せない「運命」は確かにあるのだ、と
思わせてくれるラストはすがすがしい気持ちを与えてくれる。

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