■内容
「お国は?と女が言った/さて僕の国はどこなんだか、」
沖縄の清高な魂と風土をたっぷりと身につけて生まれ育ち、
二十歳の頃失恋の痛みを抱え、上京。自虐的なまでの
深い自己凝視を独特のユーモアに解き放った詩人
山之口貘(1903~1963)。その心優しい詩78篇と、自伝的小説2篇、
詩論随筆12篇を以てこの希有の現代詩人の宇宙を集成。
■感想 ☆☆☆☆☆
大好きな大好きな大好きな詩人のひとり、山之口獏さんの詩を
久々に読みたくなって手に取った。
彼のことを知ったのは、フォーク歌手、高田渡さんの
ドキュメンタリー番組を見ていたときだった。
高田渡さんが愛し、その詩に曲をつけて歌ったという説明の後に
歌が流れ、詩人の簡単な説明が行われた。
簡単な説明でも十分にインパクトの大きい詩人、
それが山之口獏さんだった。数十年も続けた放浪生活と
貧乏生活の中で書き綴った詩の数々は獏さん独特の
ひょうひょうとした文体だ。一見、軽やかに見えて
ずしんと重いテーマの詩もたくさん書いている。
真摯に詩と向き合い、日々を生きた詩人、それが私にとっての
獏さんだ。私の中で「典型的な詩人=獏さん」なのだ。
そんな獏さんの詩はでかい。そしてずしりと重い。
久々に読んで、変わらぬそのでかさと重さと軽やかさに
自分の身を投げ出すことができた。
獏さんは日本という国どころか、地球さえも軽々と超えて
宇宙に自分を投げ出して生きている。
私には絶対に真似できない彼の天才的な生き方と
彼の言葉の選び方に久しぶりにどっぷりとはまって楽しんだ。
今回読み直して、もっとも心に残った獏さんの詩から
お気に入りの一部分を抜粋する。
世間はひとつの地球で間に合っても
ひとつばかりの地球では
僕の世界が広すぎる。
彼の世界の大きさに、読み返すたびに鳥肌が立つ。
「お国は?と女が言った/さて僕の国はどこなんだか、」
沖縄の清高な魂と風土をたっぷりと身につけて生まれ育ち、
二十歳の頃失恋の痛みを抱え、上京。自虐的なまでの
深い自己凝視を独特のユーモアに解き放った詩人
山之口貘(1903~1963)。その心優しい詩78篇と、自伝的小説2篇、
詩論随筆12篇を以てこの希有の現代詩人の宇宙を集成。
■感想 ☆☆☆☆☆
大好きな大好きな大好きな詩人のひとり、山之口獏さんの詩を
久々に読みたくなって手に取った。
彼のことを知ったのは、フォーク歌手、高田渡さんの
ドキュメンタリー番組を見ていたときだった。
高田渡さんが愛し、その詩に曲をつけて歌ったという説明の後に
歌が流れ、詩人の簡単な説明が行われた。
簡単な説明でも十分にインパクトの大きい詩人、
それが山之口獏さんだった。数十年も続けた放浪生活と
貧乏生活の中で書き綴った詩の数々は獏さん独特の
ひょうひょうとした文体だ。一見、軽やかに見えて
ずしんと重いテーマの詩もたくさん書いている。
真摯に詩と向き合い、日々を生きた詩人、それが私にとっての
獏さんだ。私の中で「典型的な詩人=獏さん」なのだ。
そんな獏さんの詩はでかい。そしてずしりと重い。
久々に読んで、変わらぬそのでかさと重さと軽やかさに
自分の身を投げ出すことができた。
獏さんは日本という国どころか、地球さえも軽々と超えて
宇宙に自分を投げ出して生きている。
私には絶対に真似できない彼の天才的な生き方と
彼の言葉の選び方に久しぶりにどっぷりとはまって楽しんだ。
今回読み直して、もっとも心に残った獏さんの詩から
お気に入りの一部分を抜粋する。
世間はひとつの地球で間に合っても
ひとつばかりの地球では
僕の世界が広すぎる。
彼の世界の大きさに、読み返すたびに鳥肌が立つ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます