新人研修との係わり合いもこれが最後だな、としみじみ思った翌日。
すなわち、本日の昼休み、またもや今年の新人研修担当さんが
ワタクシの席までやってきました。
「ちょっと!のりぞうさん!
あなた、昨年の研修で使ったDVD、どこになおしたか覚えとる?
そのDVDを探し出すのが今日のあなたのオシゴトよ!」
午後からの研修を間近に控え、
準備することがたくさんあるらしき今年の担当さんは
ワタクシへの指令のみ言い捨て、追い立てられるように去っていきました。
後に残され、途方に暮れるワタクシ。
・・・え?ディ、DVD?
DVDの存在はきちんと覚えているのです。
DVDの内容もしっかり覚えているのです。
なにせ、そのDVDを使って新人に講義をしたのです。
なかなかに印象深い出来事で、忘れようと思っても忘れられない。
けれど。
研修が無事に終わって、ほっとしたワタクシは気が緩んでしまって、
その後、そのDVDをどこになおしたのかなんて
これっぽっちも覚えていないのです。
でも、絶対に捨てるはずがありません。
それだけは断言できます。
そして、ワタクシは前業務に関するあれもこれも
とにかく全部、旧部署に置いてきたのです。
これも断言できるのです。
ということは、DVDも元のワタクシの席にあるはず。
いや、もしかすると、研修会場に設置されている棚の中に置いたかも。
とりあえずの心当たりを思い浮かべ
その心当たりの場所まで、ダッシュで向かいました。
しかしながら、とりあえずもなにも、
このふたつしか思い当たる場所はないのです。
ここになかったら、うなだれながら
「見つかりませんでした・・・。」
と謝りに行くしかありません。
まずは、研修会場。
・・・ありません。
なにせ、狭い研修会場。
あっというまに「ない」ことが判明します。
どきどきしながら探すほど、探しまわる場所がありません。
ということは、元のワタクシの席?
・・・と、訪ねて行ったところ、
ワタクシの席にあった研修関連の書類も
研修で活用してきた事務用品も
「使ってくれるかも」と思って置いてきたあれもこれもがすべて
ダンボールに入れられ、廊下に放り出されていました。
・・・なんだか。追い出された人みたい。
三行半突きつけられて、実家に戻されたヨメみたい。
そんな思いが頭をよぎる中、
ダンボールの中をこそこそとあさくり倒すワタクシ。
と。
底のほうにラベルのない真っ白なDVDが見つかりました。
これか?
これなのか?
これであってほしい!
しかしながら、中身については色濃く覚えているというのに
DVD自体の外見については、かけらも思い出せません。
これであってほしい!
けれど、まったく思い出せない!
焦りを全身で体現しつつ、大急ぎで自席に戻り、
見つけだしたDVDを再生します。
ほどなく。
馴染み深い映像が浮かび上がってきました。
「ヤッター!!!」
思わず叫ぶワタクシ。
感激や興奮を押さえ込めないタイプです。
嬉しいものは嬉しいのです。
「見つかったー!見つかったよー!
ありがとうございますー!」
誰にともなく、お礼を叫び、こぶしを突き出すワタクシ。
嬉しい衝動がむくむくと沸き起こるのです。
バンザーイ!
バンザイまでしてしまったその直後。
周囲から拍手が沸きあがりました。
昼休みで昼寝をしている人もいる中、沸き起こる拍手。
ふと気がつくと、周囲の方々から笑顔で見つめられていました。
・・・休み時間だというのにスミマセン。
恐縮しつつも、なんともいえない充足感を味わいました。
「もう、1日の仕事を終えたような気分です。
本日のワタクシの使命は果たした気がします。」
誰にともなく呟いたワタクシに
隣の先輩がすぐさま返した言葉。
「それは違うと思う。」
そのとーり。
すなわち、本日の昼休み、またもや今年の新人研修担当さんが
ワタクシの席までやってきました。
「ちょっと!のりぞうさん!
あなた、昨年の研修で使ったDVD、どこになおしたか覚えとる?
そのDVDを探し出すのが今日のあなたのオシゴトよ!」
午後からの研修を間近に控え、
準備することがたくさんあるらしき今年の担当さんは
ワタクシへの指令のみ言い捨て、追い立てられるように去っていきました。
後に残され、途方に暮れるワタクシ。
・・・え?ディ、DVD?
DVDの存在はきちんと覚えているのです。
DVDの内容もしっかり覚えているのです。
なにせ、そのDVDを使って新人に講義をしたのです。
なかなかに印象深い出来事で、忘れようと思っても忘れられない。
けれど。
研修が無事に終わって、ほっとしたワタクシは気が緩んでしまって、
その後、そのDVDをどこになおしたのかなんて
これっぽっちも覚えていないのです。
でも、絶対に捨てるはずがありません。
それだけは断言できます。
そして、ワタクシは前業務に関するあれもこれも
とにかく全部、旧部署に置いてきたのです。
これも断言できるのです。
ということは、DVDも元のワタクシの席にあるはず。
いや、もしかすると、研修会場に設置されている棚の中に置いたかも。
とりあえずの心当たりを思い浮かべ
その心当たりの場所まで、ダッシュで向かいました。
しかしながら、とりあえずもなにも、
このふたつしか思い当たる場所はないのです。
ここになかったら、うなだれながら
「見つかりませんでした・・・。」
と謝りに行くしかありません。
まずは、研修会場。
・・・ありません。
なにせ、狭い研修会場。
あっというまに「ない」ことが判明します。
どきどきしながら探すほど、探しまわる場所がありません。
ということは、元のワタクシの席?
・・・と、訪ねて行ったところ、
ワタクシの席にあった研修関連の書類も
研修で活用してきた事務用品も
「使ってくれるかも」と思って置いてきたあれもこれもがすべて
ダンボールに入れられ、廊下に放り出されていました。
・・・なんだか。追い出された人みたい。
三行半突きつけられて、実家に戻されたヨメみたい。
そんな思いが頭をよぎる中、
ダンボールの中をこそこそとあさくり倒すワタクシ。
と。
底のほうにラベルのない真っ白なDVDが見つかりました。
これか?
これなのか?
これであってほしい!
しかしながら、中身については色濃く覚えているというのに
DVD自体の外見については、かけらも思い出せません。
これであってほしい!
けれど、まったく思い出せない!
焦りを全身で体現しつつ、大急ぎで自席に戻り、
見つけだしたDVDを再生します。
ほどなく。
馴染み深い映像が浮かび上がってきました。
「ヤッター!!!」
思わず叫ぶワタクシ。
感激や興奮を押さえ込めないタイプです。
嬉しいものは嬉しいのです。
「見つかったー!見つかったよー!
ありがとうございますー!」
誰にともなく、お礼を叫び、こぶしを突き出すワタクシ。
嬉しい衝動がむくむくと沸き起こるのです。
バンザーイ!
バンザイまでしてしまったその直後。
周囲から拍手が沸きあがりました。
昼休みで昼寝をしている人もいる中、沸き起こる拍手。
ふと気がつくと、周囲の方々から笑顔で見つめられていました。
・・・休み時間だというのにスミマセン。
恐縮しつつも、なんともいえない充足感を味わいました。
「もう、1日の仕事を終えたような気分です。
本日のワタクシの使命は果たした気がします。」
誰にともなく呟いたワタクシに
隣の先輩がすぐさま返した言葉。
「それは違うと思う。」
そのとーり。