のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

Ray~レイ~

2005年02月22日 23時32分29秒 | 映画鑑賞
各地で絶賛されているため、
どうしても見たくなり、駆け込みで鑑賞。

噂どおり主役の演技は鬼気迫るものがありました。
途中まで「演じてる」ことを忘れてたもの。
本人を密着取材で追いかけているような感覚。

酒・タバコ・麻薬・女、そして音楽。
彼が溺れたもの、愛したもの。
これらを糧に、彼は魅力あふれる音楽を作り続けます。
そして、彼なりに心から家族を、
そして古い仲間を愛し続けます。

が、所詮「天才」なんですね。
天才ゆえに、どうしても音楽を最優先し、
その結果、孤独を味わうことになる。
そして「天才」の周りにいる人たちも
その大きなエネルギーに否応なく巻き込まれてしまう。
巻き込まれ、翻弄されるけど
天才の輝きから目を離さずにはいられない。

そういった悲しみが映画のいたるところに
転がっていたような気がします。

類まれない才能とその産物としての音楽。
それらを受け取るために彼が払い続けたものは
意外と大きかったのかもしれません。

映画はおそらく、彼のすばらしさを
伝えたかったのだろうと思うのですが
(確かキャッチコピーは
 「彼は生きることすべてにおいて天才だった」
 でした。)
彼の孤独や悲しさにばかり目がいってしまい
胸が痛くなった3時間でした。