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配偶者に対する相続税額の軽減

2019-06-28 11:28:39 | 相続税入門
配偶者に対する相続税額の軽減

この制度は、

①一般に被相続人の死亡時から配偶者の死亡する時までの時間が短いこと、

②被相続人の遺産の形成・維持に対する配偶者の貢献に対する配慮

③長年共同生活を営んできた配偶者の座に対する配慮等の理由から設けられたものである。

すなわち、配偶者が相続等により取得した財産の価額が、

民法に規定する法定相続分相当額又は1億6千万円のいずれか多い金額以内であれば、

配偶者の納付すべき相続税額がゼロとなる軽減措置である。

なお、相続又は遺贈により財産を取得した者が、

隠ぺい仮想行為に基づき相続税の申告をしていた(又はしていなかった)場合には、

その隠ぺい仮想行為による部分については、

この特例は適用されない。


(1)軽減される配偶者の相続税額の算式

相続税の総額(配偶者が隠ぺいし、又は仮装した財産に係るものを除く。)×

次のイ又はロのうちいずれか少ない金額÷課税価格の合計額

イ課税価格の合計額に配偶者の法定相続分を乗じた金額又は1億6千万円の

いずれか多い金額ロ配偶者の課税価格


(2)適用を受けるための手続き

納付すべき税額の有無に関係なく

相続税の申告書を提出することが必要である。

未分割の財産については、適用されない。

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