六地蔵というと、空海(弘法大師)の寺、そう真言宗の寺を思い出す。
6体のお地蔵様が六道(りくどう)と言って地獄道・修羅道・畜生道・修羅道・人間道・天道をいう。菩薩が輪廻転生を繰り返し、さまよう全ての生物を苦痛から救済するという仏教思想にちなんで6体の地蔵を安置・供養したことから始まったというが、その歴史は、平安時代に始まったという。
そういうことは後から知ったのであるが、道端に並んであるお地蔵様が赤い涎掛けをかけているのがかわいいと思ったことがあるのは私だけだろうか。そのサイズについかわいい子供を連想してしまうのは私だけだろうか。
その感覚で、近くの頭のまあるい石塔を見ると余計にかわいらしい。
ところが、この頭のまあるい石塔は卵塔(らんとう)と呼ばれ、お坊様のお墓である。ここ千葉県野田市(旧関宿町)の東高谷の道分け六地蔵そばの卵塔はこの地で即身成仏として入滅されたお坊様のお墓と言われている。かわいいなんて思ったら誠にけしからん話である。
卵塔
このように罰当たりなことも、調べて初めて分ることなので(その昔は言い伝えられて誰もが知っていたことなのだろう)お許し願いたい。
よく、お寺にいくと卵塔のコーナーのようなものがあるが、きっと歴代住職のお墓なのだろう。でも、どう見てもかわいらしいし、愛らしいのだ。