兵庫県立美術館で写真展をやっているので観てきた。
大正から昭和にかけて活躍した写真家で、安井仲治(やすいなかじ)という人の回顧展である。
自分はこの安井という人を知らず、今回初めてその写真を見た。
写真を芸術として取り上げ始めた黎明期の時代の写真家である。
昔の技術であるピグメント印画法という方法で現像された、フワリと柔らかい画質の写真が並ぶ。
ピグメント印画法ってなんだ?
その手法のひとつであるブロムオイル印画について説明してくれていたが、説明を読んでもイメージが出来ない。
油絵の具を使ってイメージを作るとあるので、撮った写真の上に絵を描くのだろうかと想像したが、写真を見ても描いているようには見えない。
<展示の様子>
疑問符を頭の上に浮かべながら鑑賞することになったので、後でネットで調べてみた。
とても略して書くと、光の当たったところと当たっていないところで残る水分量に差の出る感光剤を使った印画紙に、油絵の具をブラシで擦り付けて水が弾く油の量の多少で像を浮かび上がらせる方法、と理解した。
絵の具の擦り付け方でボカシを入れたり濃淡を出したりして手工芸的な表現を加えることができたようだ。
当時は絵画を模した作品を写真で作ろうとしたらしい。
その後、絵画に似せて画像を作ることを目的とするのではなく、カメラで撮ったありのままの画像、カメラだから撮れるあらゆるジャンルの画像を追求する新興写真と呼ばれるスタイルに移り変わっていくらしい。
<愛用のカメラ>
展示されている写真の被写体や撮り方に特別な感じのする作品はない。
それは当然で、彼らのような当時の写真家が作った道があり、我々はその道を通っているだけなのだから。
革新的な表現について敏感に反応し、研究し、撮影した写真家だそうだ。
当時写真はこうあるべき、というような風潮があったのだろう。
今では当たり前の何でもない被写体も、こんなものを撮って発表する事に対する理由をあれこれ考えている文章が紹介されていて面白い。
<寄稿先>
写真表現はどのように開拓されて来たのだろう。
美術史と同じように、時代時代で流行り廃りがあったに違いない。
そんな写真史について知りたくなる展覧会だった。
大正から昭和にかけて活躍した写真家で、安井仲治(やすいなかじ)という人の回顧展である。
自分はこの安井という人を知らず、今回初めてその写真を見た。
写真を芸術として取り上げ始めた黎明期の時代の写真家である。
昔の技術であるピグメント印画法という方法で現像された、フワリと柔らかい画質の写真が並ぶ。
ピグメント印画法ってなんだ?
その手法のひとつであるブロムオイル印画について説明してくれていたが、説明を読んでもイメージが出来ない。
油絵の具を使ってイメージを作るとあるので、撮った写真の上に絵を描くのだろうかと想像したが、写真を見ても描いているようには見えない。
<展示の様子>
疑問符を頭の上に浮かべながら鑑賞することになったので、後でネットで調べてみた。
とても略して書くと、光の当たったところと当たっていないところで残る水分量に差の出る感光剤を使った印画紙に、油絵の具をブラシで擦り付けて水が弾く油の量の多少で像を浮かび上がらせる方法、と理解した。
絵の具の擦り付け方でボカシを入れたり濃淡を出したりして手工芸的な表現を加えることができたようだ。
当時は絵画を模した作品を写真で作ろうとしたらしい。
その後、絵画に似せて画像を作ることを目的とするのではなく、カメラで撮ったありのままの画像、カメラだから撮れるあらゆるジャンルの画像を追求する新興写真と呼ばれるスタイルに移り変わっていくらしい。
<愛用のカメラ>
展示されている写真の被写体や撮り方に特別な感じのする作品はない。
それは当然で、彼らのような当時の写真家が作った道があり、我々はその道を通っているだけなのだから。
革新的な表現について敏感に反応し、研究し、撮影した写真家だそうだ。
当時写真はこうあるべき、というような風潮があったのだろう。
今では当たり前の何でもない被写体も、こんなものを撮って発表する事に対する理由をあれこれ考えている文章が紹介されていて面白い。
<寄稿先>
写真表現はどのように開拓されて来たのだろう。
美術史と同じように、時代時代で流行り廃りがあったに違いない。
そんな写真史について知りたくなる展覧会だった。