転換点

2017-04-10 23:33:18 | Weblog
車窓に流れる河川敷が緑色で覆われていた。
冬枯れてさみしかった眺めではもうない。
毎年原っぱは、ある時を境に土気色から緑色に変わる。
転換は一瞬に思える。
けど、そんなことはあるはずなく、徐々に緑が増していってるはず。
あれ、緑が多いな、と気付いた時が自分にとって転換したときだ。

房総半島を旅した時、田畑が広がる道を歩いたので、その色の混じり方を観察したのを思い出した。
まだまだ土気色して冬の眺めだったが緑色の草葉も混じっていた。
春先は緑の割合が少ないので目立たないだけだ。
ある時この割合が逆転して、私にとって野は緑になるのだ。
今年はこの転換点を、一瞬ではなく期間として感じようと企てたのに忘れていた。
原っぱを定点観測できる環境があればいいんだけどな。




同じように考えると、世の中なんでもメジャーになる前の芽の育つ時間があるわけで、気を配る対象でなければ目立ち始めて気付くことになる。
良いことも悪いことも。

桜に気を取られていたら、次に街を彩るツツジの花が、蕾を付けて準備しているのを見つけた。
こちらも赤や白の大きな花をぱかりぱかりと開き始めて気付く花だ。
こっちはうまく予兆を捉えたぞ。