背後の空間

2011-09-01 01:27:00 | Weblog
いつの間にか定食屋さんのテレビが最新のモノに換わっていました。
そういえば完全デジタル放送化されたのでした。
それでだ、きっと。

デジタル放送開始時は、完全デジタル放送化なんてずいぶん先の話だなと思っていましたが。
それが実施されてずいぶん経つんですね。
月日の経つのは早いもので。
先に見ていたイベントが、過去のモノとなっているのに気付くと、そう思います。

おっと、そんな事ではなくて、定食屋さんのテレビに話をもどしますと。
そこのテレビは店の片隅、天井近くの吊り棚に乗せられていました。
吊り棚は二本のステーが天井から伸び、壁から生える底板を引っ張り上げ、14型か、も少し小さいテレビの立方体がちょうど納まる寸法です。

交換前のテレビは長く使われてきたようで、ひどい状態。
何が映っているのか全く分からず、音だけ提供して店内を賑わせていました。
そんなだったので、全然注視していなかったのですが、先日ふと見上げるとテレビが換わっていたのです。
前のテレビはどう見てもアナログ放送にしか対応してなさそうだったので、買い換えられちゃったんですね。

で、新しいテレビは同じ画面サイズですが、今時の薄型です。
吊り棚の最前面に設置されて、棚に壁ができたよう。
テレビの後ろには今や存在意義がなくなった無意味な空間がぽっかり空いています。
いいんですけど、なんとかしようよと思える空間になってます。
…いや、いいんですけど。

きっとこのテレビも多少具合が悪くなっても、使われ続けるのでしょうね。
吊り棚と共に。
将来、今のテレビの形しか知らない子供が大きくなってこの定食屋に来たら、その吊り棚の形状は絶対不思議に思いますよね。
どんな必然性をそこに見つけるのでしょうか。