蹴上インクライン

2011-09-22 01:08:47 | その他旅行き
昨日の続き。

ネジリマンボは蹴上(けあげ)インクラインをくぐるトンネルでした。
トンネルを出て右へ向うと右手の土手の上に幅のやたら広い軌道が出現。
これかあ。
想像していたのとだいぶ違う。

蹴上インクラインと言う呼称は何度か聞いたり読んだりしていましたが、疑問に思った時に調べない生来のずぼらさで、レールが敷いてある遺跡という知識しかありませんでした。
ネットで調べれば、写真付きで様子が分かるのに。
まあ、最小限の予備知識で訪れたため、こんなところかあ、と初めて知る景色に出会えた訳で、全然問題はなかったのですが…。



説明板などを読んでみて、施設の成り立ちをようやく知りました。
明治の時代、琵琶湖の水を京都に引き込み利用しようと建設されたのが琵琶湖疎水。
疎水は水運にも利用され、船が往来していたのですが、水路の標高差から船の通れない区間があり、そこだけ陸送になるため効率が悪かったそうです。
それで設置されたのがインクライン(傾斜鉄道、貨物用ケーブルカー)。
斜面に線路を敷き、船に荷物を積んだまま台車に載せ、ワイヤーで引っ張って上げ下ろしするのに使用したらしい。

緩やかな長い斜面にレールが4本、延々と伸びていました。
脇には桜の並木があり、花の頃はとてもきれいだそうです。
上部の遺構だけ見て回ったのですが、船溜まりに復刻された木造船が設置されてたり、今も流れる疎水の制水施設があったり、被写体に恵まれた場所です。



苔むした木肌がなまめかしい公園もあり、憩えました。
街で聞けなくなったミンミン蝉がまだ鳴いていて、暑い日でしたけどね。



続く。