風の記憶

≪記憶の葉っぱをそよがせる、風の言葉を見つけたい……小さな試みのブログです≫

きょうは空まで掃くのだ!

2017年10月24日 | 「新エッセイ集2017」

 

早朝の空の高いところでは、いつも季節がすこし先を進んでいるようにみえる。そこではもう冬の冷たい風が吹いていて、薄い雲が布のように流されている。
それは、誰かが箒で掃いたあとのようにもみえる。

おでかけですかー?
と空から声が降ってくる。
掃いていたのは、レレレのおじさんだったようだ。今日ははりきって空まで掃除している。
バカボンのパパなら、
「お出かけじゃない、帰ってきたところだ」と怒鳴るところかもしれない。それでも、どんなときでも、レレレのおじさんは「レレレのレー!!」でお終いなのだ。

そんな、レレレのおじさんがぼくは好きだ。
いつも出番は少ない。存在感のない存在感。まるで薄っぺらなシール。どんなところに貼ってもいい。今朝は空に貼りついている。
もともと、レレレのおじさんはそうじの国ホウキ星から、地球を美しくするためにやってきたという。だから、空はおじさんの故郷、おじさんの領域だったのだ。

レレレのおじさんは、独り者の老人にみえる。
ひまなので一日中そうじをしているのかと思っていたが、バカボンのパパに言わせると「そうじが趣味の自由人なのだ」という。
掃除が趣味というのがいい。しかも自由人。
だがなんと、おじさんには25人の子どもがいたらしい。おじさんの奥さんは、5年で5組の5つ子を生んだことになっている。すごい!
25人の子どもたちを、やれご飯だ、それ学校だ、とホウキで追いやっているうちに、25人のパパは、ホウキを振り回すのが習性になってしまったらしい。

う~ん、ぼくのうちも家族が多い方だったけど、そういえば親父がいつも、やれそれやれそれとうるさかったなあ。懐かしい。
レレレのおじさんの、あの掃除をする格好は、せっかちな親父を思い出してしまう、のだ。

だが、レレレのおじさんには、そんなに子どもがいたのだろうか。気になるので、バカボンのパパに質問をしてみた。
質問「レレレのおじさんは昔たくさん子供がいたのに、なぜ今はひとりなのですか?」
答え「時と場合によって変わるのだ。そのへんの事情はどこの家庭も同じなのだ。」
なんと、レレレのおじさんは、あるときは独り者、あるときは25人の子持ちだったりする。レレレのレーなのだ。

きれいな秋の空から、なんでこんなに脱線してしまったのやら。もしかして、今朝のお日様は西から昇ったのだろうか。
脱線ついでに、気になるキャラのウナギイヌについても質問してみた。
質問「ウナギイヌは、本当の所、食べると何の味がするんでしょう?」
答え「ウナギのカバヤキだけを食べて育った、イヌの味がするのだ。」
ほんと? うんうん、天才が言うことはほんと、なのだ。

きょうも空はきれいな青空。これでいいのだ!

 

 


コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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綺麗な青空ですね~♪ (serohiki)
2017-10-24 09:41:55
おはようございます。

本当にホウキで掃いたような
綺麗な青空ですね~♪

色々あるけれど、
青空を見ていると生きていくのは
素敵なことだと素直に思いますね。
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まっさらな空で (yo-yo)
2017-10-24 17:59:54
serohikiさん

雨のあとの、
台風の過ぎ去ったあとの、
青空は格別ですね。
まっさらな朝が始まったようで、
新しい生き方ができそうな気分ですね。

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