Debut / Full Faith & Credit Big Band
ペッパーアダムスのアルバムを紹介している中で、Urban Dreamというアルバムが、当初はPalo Altoレーベルから出たことを書いた。
パロアルトというと、サンフランシスコの少し南、いわゆるシリコンバレーの入り口。いわゆるベイエリアといわれる辺りで、西海岸といっても、ロスやハリウッドとは違う一体だ。自分が好きで良く採り上げるコンコルド市はサンフランシスコ湾を挟んで反対側になる。
いずれにしても、ニューヨークともロスとも違う雰囲気の場所だ。パロアルトレーベルはこのパロアルト市に1981年にできた。いわゆる音楽監督には、評論家&プロデューサーであり、DJもやっていたHerb Wongが全面的に監修に加わった。
これも紹介したアルバムで、コーラスグループレアシルクのAmerican Eyesがラストアルバムとなる。3年近くの活動期間で80枚を超えるアルバムを出しているので、中には面白いアルバムもあるのだが・・・。
では、このレーベルのファーストアルバムはというと、このアルバムになる。ビッグバンド物であり、そのバンド自体が地元以外では全く無名なので、初アルバムにしてはインパクトが無い。
自分もこのアルバムをどうして持っているかもよく覚えていないが、たまたま珍しいビッグバンドアルバムという事で中古アルバムを纏めて購入した時に手に入れたのだろう。
という訳で、今回聴き直すのは初物を聴くような感じであった。
メンバーを見渡しても全く知らない、曲もオリジナルが多くスタンダードは数曲。とにかく聴くしかないというで、聴き始めると一曲目はベイシー、昔のハーマン風のスイングする曲。途中のフレーズは、サドメルのグルーブマーチャントをパクったのではないかというほど似た感じだ。しかし、サドメルのようなサックスのソリがある訳でもなく、ソロを無難に廻して終わる。
ジャケットをざっと眺めるとコンマス的な役割で、レイブラウンという名前がよく出てくるので、もしやと思ったが、これはベースのレイブラウンではなく、同姓同名のトランペッター。このアルバムではアレンジも提供しているが、ソロでもフィーチャーされている。70年代の前半はスタンケントンオーケストラに参加していたようだ。50年代は西海岸で活躍したほとんどのミュージシャンが、ケントンかハーマンの卒業生だったが、時代が変り、この時代になっても、ケントンのオーケストラの役割は変わっていなかったことを再認識。
コンベンショナルなバンドかと思ったが、2曲目になると8ビートに、次はスローな曲だが雰囲気はメイナードファーガソンのバンドの感じ。ただし、あの迫力とドライブ感はないので、そんなもんかで終わる。
80年代の最初というと、ニューヨークではサドジョーンが抜けた後、メルルイスオーケストラが頑張っていた。日本では高橋達也を始めとしてどのバンドも絶好調。それらのバンドと較べると色々やりたいのは分かるが、今一つ特徴がないバンドだ。
B面に移ると最初の組曲は、メイナードファーガソンのオーケストラでアレンジを担当していた故Willie Maidonに捧げた組曲。アレンジに力を入れたのだろうが、まずまずの出来。スタンダード曲のThe Song Is Youは、キャノンボールアダレイをイメージし、ソリストにPaul Robertsonが加わるが、その迫力はアダレイには及ばない。
という訳で、多分地元で活動していたビッグバンドのデビューアルバムであった。設立は1975年としばらく前から活動していたようだが、最初はやはりメイナードファーガソンのレパートリーを演奏してようだ。
そして、このバンドのもう一つの特徴は良く読むと、フルタイムのプロのミュージシャンが中心だが、地元の金融ファンドのエグゼクティブが3人がキーマンとして加わっていること。
Jim Berhamはレーベルのオーナー、Dent Handがプロデューサー、そしてPaul Robertsonがソリストとして。
演奏自体を採点すれば3つ星だが、小さな田舎町でも、このようなレーベル(アルバム)が地元の経営者の支援で立ち上げることができることには感服する。それを知ると、この3人の努力に敬意を払って、もう一つ星プラスしてもいいかも。
改めてジャケットを見渡したが、知っている名前は、コンコルドでお馴染みのレコーディングエンジニアのPhil Edwardsだけであった。
1. Neverbird Ray Brown 6:06
2. Fast Buck’s Paul Potyen 4:51
3. She’s Gone Chuck Mangione 6:19
4. Mi Burrto Ray Brown 4:11
5. My Man willie Ray Brown 11:05
1) Staraight Ahead Bebop
2) The Epiyome of the Ballad
3) In Orbit
6. The Song Is You Jerome Kern 3:21
7. Procrastination City Ray Brown 4;04
Full Faith & CreditBig Band
Steve Keller (as)
Dave Peterson (as)
Matt Schon (ts)
Chuck Wasekanes (ts)
Dennis Donovan (bs)
John Russel (tb)
Mike Birch (tb)
Joek Karp (tb)
Paul Williams (btb)
Dick Leland (btb)
Smith Donson (p)
Paul Polyen (p)
Sward McCain (b,eb)
Ed MacCary (ds)
Steve Brown (g)
Dave Esheiman (Baritone Horn)
Billy Robinson (tuba)
Ray Brown (flh)
Jim Benham (flh)
Paul Robertson (as)
Produced by Dent Hand
Recording Engineer : Phil Edwards
Recorded at Music Annex Mario Park CA
ペッパーアダムスのアルバムを紹介している中で、Urban Dreamというアルバムが、当初はPalo Altoレーベルから出たことを書いた。
パロアルトというと、サンフランシスコの少し南、いわゆるシリコンバレーの入り口。いわゆるベイエリアといわれる辺りで、西海岸といっても、ロスやハリウッドとは違う一体だ。自分が好きで良く採り上げるコンコルド市はサンフランシスコ湾を挟んで反対側になる。
いずれにしても、ニューヨークともロスとも違う雰囲気の場所だ。パロアルトレーベルはこのパロアルト市に1981年にできた。いわゆる音楽監督には、評論家&プロデューサーであり、DJもやっていたHerb Wongが全面的に監修に加わった。
これも紹介したアルバムで、コーラスグループレアシルクのAmerican Eyesがラストアルバムとなる。3年近くの活動期間で80枚を超えるアルバムを出しているので、中には面白いアルバムもあるのだが・・・。
では、このレーベルのファーストアルバムはというと、このアルバムになる。ビッグバンド物であり、そのバンド自体が地元以外では全く無名なので、初アルバムにしてはインパクトが無い。
自分もこのアルバムをどうして持っているかもよく覚えていないが、たまたま珍しいビッグバンドアルバムという事で中古アルバムを纏めて購入した時に手に入れたのだろう。
という訳で、今回聴き直すのは初物を聴くような感じであった。
メンバーを見渡しても全く知らない、曲もオリジナルが多くスタンダードは数曲。とにかく聴くしかないというで、聴き始めると一曲目はベイシー、昔のハーマン風のスイングする曲。途中のフレーズは、サドメルのグルーブマーチャントをパクったのではないかというほど似た感じだ。しかし、サドメルのようなサックスのソリがある訳でもなく、ソロを無難に廻して終わる。
ジャケットをざっと眺めるとコンマス的な役割で、レイブラウンという名前がよく出てくるので、もしやと思ったが、これはベースのレイブラウンではなく、同姓同名のトランペッター。このアルバムではアレンジも提供しているが、ソロでもフィーチャーされている。70年代の前半はスタンケントンオーケストラに参加していたようだ。50年代は西海岸で活躍したほとんどのミュージシャンが、ケントンかハーマンの卒業生だったが、時代が変り、この時代になっても、ケントンのオーケストラの役割は変わっていなかったことを再認識。
コンベンショナルなバンドかと思ったが、2曲目になると8ビートに、次はスローな曲だが雰囲気はメイナードファーガソンのバンドの感じ。ただし、あの迫力とドライブ感はないので、そんなもんかで終わる。
80年代の最初というと、ニューヨークではサドジョーンが抜けた後、メルルイスオーケストラが頑張っていた。日本では高橋達也を始めとしてどのバンドも絶好調。それらのバンドと較べると色々やりたいのは分かるが、今一つ特徴がないバンドだ。
B面に移ると最初の組曲は、メイナードファーガソンのオーケストラでアレンジを担当していた故Willie Maidonに捧げた組曲。アレンジに力を入れたのだろうが、まずまずの出来。スタンダード曲のThe Song Is Youは、キャノンボールアダレイをイメージし、ソリストにPaul Robertsonが加わるが、その迫力はアダレイには及ばない。
という訳で、多分地元で活動していたビッグバンドのデビューアルバムであった。設立は1975年としばらく前から活動していたようだが、最初はやはりメイナードファーガソンのレパートリーを演奏してようだ。
そして、このバンドのもう一つの特徴は良く読むと、フルタイムのプロのミュージシャンが中心だが、地元の金融ファンドのエグゼクティブが3人がキーマンとして加わっていること。
Jim Berhamはレーベルのオーナー、Dent Handがプロデューサー、そしてPaul Robertsonがソリストとして。
演奏自体を採点すれば3つ星だが、小さな田舎町でも、このようなレーベル(アルバム)が地元の経営者の支援で立ち上げることができることには感服する。それを知ると、この3人の努力に敬意を払って、もう一つ星プラスしてもいいかも。
改めてジャケットを見渡したが、知っている名前は、コンコルドでお馴染みのレコーディングエンジニアのPhil Edwardsだけであった。
1. Neverbird Ray Brown 6:06
2. Fast Buck’s Paul Potyen 4:51
3. She’s Gone Chuck Mangione 6:19
4. Mi Burrto Ray Brown 4:11
5. My Man willie Ray Brown 11:05
1) Staraight Ahead Bebop
2) The Epiyome of the Ballad
3) In Orbit
6. The Song Is You Jerome Kern 3:21
7. Procrastination City Ray Brown 4;04
Full Faith & CreditBig Band
Steve Keller (as)
Dave Peterson (as)
Matt Schon (ts)
Chuck Wasekanes (ts)
Dennis Donovan (bs)
John Russel (tb)
Mike Birch (tb)
Joek Karp (tb)
Paul Williams (btb)
Dick Leland (btb)
Smith Donson (p)
Paul Polyen (p)
Sward McCain (b,eb)
Ed MacCary (ds)
Steve Brown (g)
Dave Esheiman (Baritone Horn)
Billy Robinson (tuba)
Ray Brown (flh)
Jim Benham (flh)
Paul Robertson (as)
Produced by Dent Hand
Recording Engineer : Phil Edwards
Recorded at Music Annex Mario Park CA