Body Heat / Quicy Jones
季節の変わり目は体調を崩しやすい。鼻がぐずつきだし、喉がいがらっぽくなり、目がもぞもぞしてきたので、いよいよ花粉症の本番到来かとかと思ったら、想定外の発熱。週末は予定していたゴルフも止む無く取り止め、普段であれば滅多な事ではキャンセルしないのだが。結局3日間も床に臥せることとなってしまった。
時間はできても、体調が悪いと何もする気が起きない。ジャズを聴くのもBGMとしてはいいが、とてもじっくり聴くにならない。溜まっていた本を読むのも億劫。つまらないテレビを見る気にもならないが、海外ドラマの録画だけは一気に片付いた。
一番よかったのは、最近youtubeに沢山あがっている色々な講演や放送コンテンツを聴く事であった。寝ながら聴けるし、途中で寝てしまうことも多かったが、気になればまた聴き直せばいいし、これは今後病みつきになるかもしれない。歳をとるとラジオを友にする人が多いと聴くが、確かにそうかもしれない。
さて、大分体調も戻ったので、ボチボチ復帰することとしたものの・・・。中断していたものを復活するにはきっかけが大事。さて何から?
先日、スーパーサックスのTokyo Liveのアルバムを紹介したが、その辺りから続きを。
そのアルバムにゲストとして参加していたフランクロソリーノ。トロンボーンファンの中には熱烈なファンの方も多くいらっしゃるようだが、自分は何となくという事になる。知らず知らずの内にアルバムが増える、J.J.ジョンソンよりロソリーノの参加しているアルバムの方が、遥かに数が多いというパターンだ。しかし結果的にファンであることは間違いない。
このスーパーサックスが来日したのは、1975年1月。この辺りは自分が社会人になって直ぐで記憶が鮮明な頃だ。ロソリーノだが、その直後の4月には今度はクインシージョーンズのオーケストラで来日している。社会人になり金銭的も余裕ができていたし、クインシーが好きな自分にとっては、迷わずコンサートに駆けつけるはずなのだが、このライブは躊躇してパスした。というのも、この時クインシーの新しいアルバムとして流行っていたアルバムがこのBody Heatであった。どうもこのアルバムを好きになれないでいた。今思えば、「ビッグバンドが無くなったじゃない」ということだったと思う。
もう一昨年になってしまうが、クインシージョーンズ御一行様の大コンサートが東京フォーラムで開かれた。1部、2部に分かれていたが、内容はもっと多彩に分かれていて、クインーの歴史のような構成7時に始まり。終ったのは11時過ぎ、4時間を超える長丁場のステージであった。クインシーのこれまでの偉業を知る今聴けば、大プロデューサークインシーのすべてを聴く事ができ、楽しく、また有意義なものではあった。もちろん、お目当てはクインシービッグバンドで行ったのだが、それはエアメイルスペシャルから数曲であったが、それは仕方がないと諦めもついた。
クインシーは色々な賞を数多く受賞しているが、グラミー賞でJazzと名がつく賞をとっているのは、1969年のWalking in SpaceでのBest Large Jazz Ensemble Performance、1993年のMiles & Quincy Live at Montreuxでの、Best Large Jazz Ensemble Performanceくらいだ。
今思えば、このBody Heatをジャズと思って聴いていたのがそもそも間違いであったのだが。
しかし、このボディーヒートのアルバムの中で、好きな曲が2曲あった。
ひとつは、Everything Must Change。ジャズアルバムかどうかは別にして、この歌自体は気に入った。
しかし、それ以上にいいと感じたのは、後半に出ているフランクロソリーノのソロ。これはジャンルを超えて絶品だと思った。
すべては変わらなければ駄目だと歌い上げているのに、いつも通りのロソリーノが「俺は何も変える気はないよ」と諭しているように思えてならない。
そして、ベニーゴルソンのAlong Came Betty。これはボーカル無しで、ヒューバートロウズのフルートを一応フィーチャーしているが、ロソリーノのそれとは違う。これは、あくまでもThe Birth of a Bandの頃のアレンジとの違いを楽しむ曲だろう。自分はやはり60年代のアレンジの方が好きだが。
昔のアレンジはこちらで、
当時のスイングジャーナルを繰ってみた。歌手の後藤芳子のコラムがあった。彼女は同行したレイブラウンの知己であり、羽田に迎えに行った彼女が、ブラウンがベースを持ってこなかったことにビックリしたが、コンサートを聴いて納得とある。そして、コンサート評自体もロソリーノやサヒブシハブがもっとクローズアップされていればといった論調であった。
いつも、細かく書いているパーソネルは省略する。というのも数が多すぎるので。
特に、キーボード、ギター、そしてパーカションは当代の名手が勢揃いしている豪華版で曲によってそれぞれの音作りの技を競っている。それも聴き所なのかもしれない。そんな時代でもあった。
そうそう、5月の連休中は、新宿Somedayは毎年ビッグバンドウィーク。今年もスケジュールが発表されているが、
5月5日に小林正弘率いるOne Night Jazz Orchestraが、 Quincy Jones Night ! で出演する。
昨年、クインシージョーンズのコンサートでオーケストラを務めた面々だ。昨年も、舞台で披露できなかった他の多くの曲を披露してくれたが、今回も同じプログラムであろう。
クインシージョーンズのビッグバンドファンで、昨年のコンサートが消化不良であった方々にはお勧めのライブだ。
1. Body Heat Bruce Fisher / Quincy Jones / Stan Richardson / Leon Ware 3:58
2. Soul Saga (Song of the Buffalo Soldier) Quincy Jones 4:58
3. Everything Must Change Benard Ighner 6:01
4. Boogie Joe, the Grinder Tom Babler / Dave Grusin / Quincy Jones 3:09
5. One Track Mind Quincy Jones1:01
6. Just a Man Quincy Jones 6:14
7. Along Came Betty Benny Golson 3:31
8. If I Ever Lose This Heaven Pam Sawyer / Leon Ware 4:47
Produced by Quincy Jones & Ray Brown
Frank Rosolino (tb)
季節の変わり目は体調を崩しやすい。鼻がぐずつきだし、喉がいがらっぽくなり、目がもぞもぞしてきたので、いよいよ花粉症の本番到来かとかと思ったら、想定外の発熱。週末は予定していたゴルフも止む無く取り止め、普段であれば滅多な事ではキャンセルしないのだが。結局3日間も床に臥せることとなってしまった。
時間はできても、体調が悪いと何もする気が起きない。ジャズを聴くのもBGMとしてはいいが、とてもじっくり聴くにならない。溜まっていた本を読むのも億劫。つまらないテレビを見る気にもならないが、海外ドラマの録画だけは一気に片付いた。
一番よかったのは、最近youtubeに沢山あがっている色々な講演や放送コンテンツを聴く事であった。寝ながら聴けるし、途中で寝てしまうことも多かったが、気になればまた聴き直せばいいし、これは今後病みつきになるかもしれない。歳をとるとラジオを友にする人が多いと聴くが、確かにそうかもしれない。
さて、大分体調も戻ったので、ボチボチ復帰することとしたものの・・・。中断していたものを復活するにはきっかけが大事。さて何から?
先日、スーパーサックスのTokyo Liveのアルバムを紹介したが、その辺りから続きを。
そのアルバムにゲストとして参加していたフランクロソリーノ。トロンボーンファンの中には熱烈なファンの方も多くいらっしゃるようだが、自分は何となくという事になる。知らず知らずの内にアルバムが増える、J.J.ジョンソンよりロソリーノの参加しているアルバムの方が、遥かに数が多いというパターンだ。しかし結果的にファンであることは間違いない。
このスーパーサックスが来日したのは、1975年1月。この辺りは自分が社会人になって直ぐで記憶が鮮明な頃だ。ロソリーノだが、その直後の4月には今度はクインシージョーンズのオーケストラで来日している。社会人になり金銭的も余裕ができていたし、クインシーが好きな自分にとっては、迷わずコンサートに駆けつけるはずなのだが、このライブは躊躇してパスした。というのも、この時クインシーの新しいアルバムとして流行っていたアルバムがこのBody Heatであった。どうもこのアルバムを好きになれないでいた。今思えば、「ビッグバンドが無くなったじゃない」ということだったと思う。
もう一昨年になってしまうが、クインシージョーンズ御一行様の大コンサートが東京フォーラムで開かれた。1部、2部に分かれていたが、内容はもっと多彩に分かれていて、クインーの歴史のような構成7時に始まり。終ったのは11時過ぎ、4時間を超える長丁場のステージであった。クインシーのこれまでの偉業を知る今聴けば、大プロデューサークインシーのすべてを聴く事ができ、楽しく、また有意義なものではあった。もちろん、お目当てはクインシービッグバンドで行ったのだが、それはエアメイルスペシャルから数曲であったが、それは仕方がないと諦めもついた。
クインシーは色々な賞を数多く受賞しているが、グラミー賞でJazzと名がつく賞をとっているのは、1969年のWalking in SpaceでのBest Large Jazz Ensemble Performance、1993年のMiles & Quincy Live at Montreuxでの、Best Large Jazz Ensemble Performanceくらいだ。
今思えば、このBody Heatをジャズと思って聴いていたのがそもそも間違いであったのだが。
しかし、このボディーヒートのアルバムの中で、好きな曲が2曲あった。
ひとつは、Everything Must Change。ジャズアルバムかどうかは別にして、この歌自体は気に入った。
しかし、それ以上にいいと感じたのは、後半に出ているフランクロソリーノのソロ。これはジャンルを超えて絶品だと思った。
すべては変わらなければ駄目だと歌い上げているのに、いつも通りのロソリーノが「俺は何も変える気はないよ」と諭しているように思えてならない。
そして、ベニーゴルソンのAlong Came Betty。これはボーカル無しで、ヒューバートロウズのフルートを一応フィーチャーしているが、ロソリーノのそれとは違う。これは、あくまでもThe Birth of a Bandの頃のアレンジとの違いを楽しむ曲だろう。自分はやはり60年代のアレンジの方が好きだが。
昔のアレンジはこちらで、
当時のスイングジャーナルを繰ってみた。歌手の後藤芳子のコラムがあった。彼女は同行したレイブラウンの知己であり、羽田に迎えに行った彼女が、ブラウンがベースを持ってこなかったことにビックリしたが、コンサートを聴いて納得とある。そして、コンサート評自体もロソリーノやサヒブシハブがもっとクローズアップされていればといった論調であった。
いつも、細かく書いているパーソネルは省略する。というのも数が多すぎるので。
特に、キーボード、ギター、そしてパーカションは当代の名手が勢揃いしている豪華版で曲によってそれぞれの音作りの技を競っている。それも聴き所なのかもしれない。そんな時代でもあった。
そうそう、5月の連休中は、新宿Somedayは毎年ビッグバンドウィーク。今年もスケジュールが発表されているが、
5月5日に小林正弘率いるOne Night Jazz Orchestraが、 Quincy Jones Night ! で出演する。
昨年、クインシージョーンズのコンサートでオーケストラを務めた面々だ。昨年も、舞台で披露できなかった他の多くの曲を披露してくれたが、今回も同じプログラムであろう。
クインシージョーンズのビッグバンドファンで、昨年のコンサートが消化不良であった方々にはお勧めのライブだ。
1. Body Heat Bruce Fisher / Quincy Jones / Stan Richardson / Leon Ware 3:58
2. Soul Saga (Song of the Buffalo Soldier) Quincy Jones 4:58
3. Everything Must Change Benard Ighner 6:01
4. Boogie Joe, the Grinder Tom Babler / Dave Grusin / Quincy Jones 3:09
5. One Track Mind Quincy Jones1:01
6. Just a Man Quincy Jones 6:14
7. Along Came Betty Benny Golson 3:31
8. If I Ever Lose This Heaven Pam Sawyer / Leon Ware 4:47
Produced by Quincy Jones & Ray Brown
Frank Rosolino (tb)
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