Concord Jazz All Stars at the North Sea Jazz Festival, Vol. 1
10月になっていよいよ秋の音楽シーズン。
各地のジャズフェスティバルも夏はリゾート地での開催が多いが、秋になると街のジャズコンサートが毎週のように開かれる。
先日は埼玉で、2日間にわたってアマチュアのビッグバンドが勢ぞろいしたライブがあった。これから学園祭も多くなるので、プロだけでなくアマテュアバンドや学生バンドの演奏もあちらこちらで気軽に聴ける。灯台元暮らし、自分の住んでいる街でも今週末に小さなフェスティバルが開かれるようだ。今まで行ったことはなかったが、ちょっと覗いてみよう。
ライブならではの、ハプニングがあるかも?
一つ一つのコンサートにワンアンドオンリーのドラマは付きものだ。
Concordレーベル誕生の源ともいえる、Concord Jazz Festivalは1969年1月26日に第一回が開かれた。何回かの開催を経て、1972年にはConcordレーベルがスタートする。初期のアルバムは、このジャズフェスティバルのライブが多かった。
この年ノーマングランツのBABLOレーベルもスタートする。まさにこの頃からメインストリームジャズが復興してきたころだ。モードから前衛、そしてフュージョンへと進化していたジャズが、原点回帰をしたことでベテラン勢の多くも再登場してきた。
Concord jazz Festivalも1975年には新しくできたパビリオンに場所を移し年々盛況になっていった。その様子はアルバムでも紹介されている。
10年近く経って80年を過ぎると、Concordレーベルも広く認知されることになり、アメリカ国内だけでなく、日本やヨーロッパにもConcordで活躍するオールスターメンバーがツアーを行った。
1981年の目玉は、おなじみのスコットハミルトンにアルバムでも一緒に競演したバディーテイト、そして新たに参加したアルコーンが加わった3テナーの競演だ。
このセットは、日本にも来日してライブアルバムが残されている。
ツアーはヨーロッパから始まったが、残念ながらバディーテイトはこれには参加せず、代わりにいつものメンバー、ウォーレンバッシェが加わった。
ヨーロッパツアーは、ノースシージャズフェスティバル。このイベントも1975年からスタートしたが、最初からヨーロッパの前衛から本場アメリカのメインストリームまで幅広いプログラムで大成功の内にスタートしたようだ。
演奏は、3テナーではなくバッシェが加わったグループなので、いつものこなれたオールスターズによる演奏。バラードメドレーからアップテンポの展開は手慣れたもの。安心して聴けるといえばそれまでだが、ライブだからというハプニングを期待するのは贅沢な望みか?
よく見る(聴く)とウォーレンバッシェをフューチャーしたBuddy Bolden’s Bluesは、数週間前に亡くなったピ-ウィーウォーレンに捧げた演奏とのこと。確かに、情感のこもった演奏だ。確か続編もあったはず、何か発見があるかも。近々聴き返してみよう。
1. Just You, Just Me
2. America The Beautiful
3. Alone Together
4. Buddy Bolden’s Blues
5. It’s The Talk of The Town
6. Everything I Love
7. 9:20 Special
Al Cohn (ts)
Cal Colins (g)
Scott Hamilton (ts)
Dave McKenna (p)
Bob Maize (b)
Jake Hanna (ds)
Produced By Carl Jefferson
Recorded live at The North Sea Jazz Festival, The Hague, Holland, July 1981
Originally Released on Concord CJ-182