A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

プレーだけでなく語呂合わせもピッタリの2人の共演だが・・・

2013-06-27 | PEPPER ADAMS
Pepper-Knepper Quintet / Pepper Adams & Jimmy Knepper

ペッパーアダムスとジミーネッパーは、初代サドメルオーケストラのメンバー同士でもある。1958年2月ペッパーアダムスが第2ステージの活動を始めた矢先に、アダムスはこのジミーネッパーを招いて4枚目のリーダーアルバムを録音した。
Peppeとknepper と並べると韻を踏む名前同士。アダムスが57年にダウンビートの新人賞をとったが、ネッパーも58年の新人賞をとるという当時新進気鋭の2人であった。

アダムスとネッパーの出会いはミンガスのグループであったが、ナイフの切れ味にも例えられるペッパーの切れ味の鋭いバリトンサックの低音と、どちらかというと温かみのあるトロンボーンの魅力を引き出すのが上手いネッパー。好対照といえば好対照。2人の相性は正反対の魅力かもしれない。

バックを努めるのは、ウィントンケリーのピアノ、ダグワトキンスのベース、そしてエルビンジョーンズのドラム。ワトキンスとエルビンは丁度スタートしたばかりのドナルドバードとのクインテットのメンバーでありその時行動をともにしていた仲間だ。ワトキンスとエルビンは同じデトロイト出身。一緒にニューヨークに出てきた仲間同士だ。

蛇足ながら、このダグワトキンスも若くして自動車事故で命を落とす。自動車事故といえばクリフォードブラウンが有名であり、同乗していたバドパウエルの弟、リッチーパウエルと共に帰らぬ人となってしまった。
このダグワトキンスが事故を起こした時に同乗していたのは、ローランドハナ。こちらは幸いにも一命を取り留めた。同じような状況に遭いながら運不運が大きく分かれた。人の一生というものは何で左右されるか分からない。

実は、このケリーを加えたリズムセクションは、前年の11月にサボイに残したソニーレッドとの共演のバックを努めたメンバー達。その意味では、初合わせではなくすでに実績のあるグループであった。という流れの中でのレコーディングであったので、単なるブローイングセッションとは少し趣も異なりグループとしてのサウンドも前面に出している。

この2人の共演は、レコーディングに残されたものとしては、1969年のリチャードデイビスのリーダーアルバム"Muses for Richard Davis"にサドメルのメンバー達と一緒に参加したものまで実現しなかった。
この後、アダムスはドナルドバードとのコンビが続くが、このジミーネッパーとのコンビネーションも捨てがたいものだ。マリガンとブルックマイヤーのコンビに負けない組み合わせだと思う。もう少しアルバムが残っていてくれたなら良かったのだが。



 
1. Minor Catastrophe       Jon Hendricks 6:05
2. All Too Soon          Duke Ellington 5:55
3. Beaubien            Pepper Adams 6:24
4. Adams In The Apple       Jimmy Knepper 4:51
5. Riverside Drive         Leanard Feather 5:15
6. I Didn't Know          Duke Ellington 4:28
7. Primerose Pate          Jimmy Knepper 7:05

Pepper Adams (bs)
Jimmy Knepper (tb)
Wynton Kelly (p)
Doug Watkins (b)
Elvin Jones (ds)

Recorded At New York on March 25,1958



Quintet
Pepper Adams
American Jazz Class
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