A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

息子と共に故郷へ凱旋・・・・

2008-05-12 | CONCORD
Back Home / Dave Brubeck Quartet

このアルバムのタイトル“Back Home”には意味がある。主役のデイブ・ブルーベック、実はConcordレーベルの本拠地であるConcordの町の出身だ。
ポールデスモンドを加えたグループの”Take Five”のヒットで全国に、いや世界中に。それもジャズファン以外にも知られるようになった有名人となったのは20年前。新しいグループで、晴れて故郷に錦を飾った。
凱旋した場所は、「1979年のコンコルドジャズフェスティバルの最終ステージ」、トリを努めたという訳だ。

盟友デスモンドがグループを去った後は、ジェリーマリガンを加えたグループを率いていた。このグループでしばらく活動していた後、一時デスモンドと再会したが。この凱旋コンサートを行う前は、自分の息子を加えたグループで活動していた。
このステージも自分の息子のクリスに、ベイシーのオーケストラで有名なドラムのブッチーマイルス、それにサックスの新人“Jerry Bergonzi”を加えたニューカルテットで凱旋を果たした。

このバーゴンジー(という読みでいいのかは?)がブルーベックのグループに加わったのは74年頃に一度あったが、このフェスティバルの直前に再加入した。デスモンドやマリガンとは違ってコルトレーン派の若手。ステージが始まると同時に、いきなり豪快なテナーを聴かせてくれる。圧巻だ。
この後、バーゴンジーはブルーベックのグループに数年加わった後は、彼も故郷のボストンに戻って、今も元気に活躍をしているようだ。生憎自分は最近のアルバムをほとんど聴かないせいもあり、残念ながら彼の最近の作品は聴いたことがない。

クラシックの影響を色濃く受けたブルーベックのピアノはスイングしないといわれることもある。しかし、ブルーベックのグループは、ジョーモレロ、アランドウソン、そして、このアルバムのブッチーマイルスと、実に歯切れの良いドラマーをいつも使っている。このリズムに乗って、ブルーベックのピアノはアップテンポでもスローでも実に歯切れが良い。これがブルーベックの解釈による「スイング」なのだろう。スローな「ホームタウンブルース」でも、エンディングのお馴染みの「キャラバン」でも、ブルーベックならではの独自な世界を作り出している。
デスモンドやマリガンとは色合いの違うバーゴンジーのサックスを加えて新境地を切り開いたアルバムだ。
ブルーベックもこの凱旋を期にConcordの所属となる。
プロデューサーはいつものジェファーソンではなく、Russell Gloyd & Chris Brubeck。まだまだ現役のブルーベックには、カムバック仕掛け人のジェファーソンは出番が無かったのか。

1. Cassandra             Brubeck 5:24
2. The Masquerade Is Over    Magidson, Wrubel 8:13
3. Hometown Blues         Brubeck 7:31
4. Yesterdays            Harbach, Kern 7:49
5. Two-Part Contention     Brubeck 6:08
6. Caravan             Ellington, Mills, Tizol 4:04

Produced by Russell Gloyd & Chris Brubeck

Jerry Bergonzi (ts,.elb)
Chris Brubeck (tb,elb)
Dave Brubeck (p)
Butch Miles (ds)

Recoeded live at the Concord Jazz Festival, August 21,1979
Originally released on Concord CJ-103

Back Home
Dave Brubeck Quartet
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