立憲民主党 山としひろ「パワフル日記」

立憲民主党 衆議院富山1区公認内定者
44歳 
人にやさしい政治

タイ訪問報告書   「自分と向き合う旅」

2006年07月21日 | Weblog
 4月下旬、朝日新聞の紹介記事を読んで、ボランティアのために発展途上国に出かけるなんてかっこいい、ぜひ一度タイに行ってみたい、と思い参加を決断した。そして、どんな旅になるのだろうか、わくわくどきどきしながら出発の日を迎えた。
 プロジェクトがかかげる目的は、学校図書館建設のボランティアとして汗を流すことであった。日ごろ、炎天下で作業した経験がほとんどない私にとって、バケツリレーやブロック積みは大変な“重労働”であった。とはいえ、歯を食いしばってやり遂げることができ、仲間とともに働くことの喜びを実感することができた。
私はそのことに大変満足している。しかし、単に図書館を「与える・もらう」という側面に執着しているだけでは、タイまで出かけた意味は無きに等しい。旅の意義はむしろ、現地に出かけて自分が経験したすべてのことから見出すべきである、と私は考える。
 私の脳裏に深く焼きついているのが、タイの子どもたちの屈託のない笑顔である。仏教への信仰が厚いタイはしばしば「ほほえみの国」といわれる。だからといって、あれほどの笑顔が振りまけるわけではなかろう。日本人とは全く違った価値観がタイ人には根付いているのだ。おそらく、人間として誇りを持って生きていることが顔に表れるのではなかろうか。
 翻って、私たち日本人は、いつも笑顔でいられることがどれぐらいあるだろうか。確かに経済的・物質的な満足度はタイ人の比ではない。その反面、自分を犠牲にしていることが多いのではないか。
 要は、人が自分を大切にしているのか、あるいは他人を思いやっているかの問題である。タイの子どもたちの笑顔は、私たちの日常生活、人としてのありようや生き方を再点検するきっかけを与えてくれた。
 もちろん、私とて例外ではない。長い間、大学で研究生活を続けてきたとはいえ、研究したことを社会に還元しようと努力してきたのか、ずっと自責の念に苛まれていた。また、自分の頭の中では理解しているつもりでも、社会的経験が不足しているゆえに、のどに“とげ”がささって消化できていないことが多かった。
 今回、私は改めてそんな自分に向き合い、自身の将来に思いを馳せた。私は大学院で修士号まで取得したとはいえ、もう26歳。もう自立して歩んでいかなければならない時に来ている。そして、私はひとつの確信を抱いた。今の私に必要なのは、何よりも「行動を起こすこと」であるということを。
私が目指さんとするものは、決して平坦な道のりではたどり着けないし、多くの困難に直面するだろう。しかし、私は最後まであきらめないと覚悟を決めている。むろん、自分の信念-いつでも、誰にでも、「やさしさ」だけは忘れてならない-も曲げない。
 自分が今いる位置を確かめ、なりたい自分になるためにはどうすればいいのか-今回の旅は、まさに「自分と向き合う」機会を与えてくれた点で非常に有意義であった。不詳ながら、私も笑顔を絶えず振りまいて、人々の恩に報い社会に貢献できる人間になりたい!と強く思うに至った。
 末筆ながら、今回の旅を企画してくれた祖父江ご夫妻、蚊が飛び交う中で寝食をともにした仲間たち、そして温かく迎え入れてくれたタイの人々に心より感謝を申し上げる。コックンカー。ありがとう。