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娯楽

2017-09-29 11:07:57 | 日記
「幸せを求めて二人の心は、寄り添い結び合う、愛のゆりかご・・・」。昨日(27日)のテレビ『徹子の部屋』のゲストは、神津善行・中村メイコ夫妻だった。この詞は神津さんが作った『新妻に捧げる歌』の第1行である。ご夫妻は今年、結婚60年目を迎えると言う。メイコさんは料理を作るとき、途中で味見をすることはないそうだ。そのことを神津さんが話すと、メイコさんはすぐに「でも、あなたは病気をしたことがないでしょ」と言った。好いご主人であり、好い奥様である。思い出すのが昔の神津さんの言葉で、あるとき、何かのインタビューで「なぜ結婚なさったのですか?」と問われ、「そう、あの頃は娯楽が少なかったからねぇ」と答えた。ウマイなぁと私は思った。なるほどと思った。

16歳までの6年間を茨城の田舎町で育った。時々、叔父や叔母、あるいは学校の教師に連れられて、東京へ行った。田舎町と東京の距離は汽車(まだ燃料は石炭だった)を利用して1時間半程度だったが、その90分が大差だった。子供にとっての最大の差は娯楽にあった。後楽園のプロ野球神宮球場の慶早戦劇場での華やかな歌謡ショー。道行く人たちの服装も洒落て見えた。17歳のときに東京へ転居して都会高校の2年に編入学した後も、すぐに娯楽の差を思った。思わされた。私が田舎の家の部屋でラジオにかじりついて聴いていた、サンフランシスコ・シールズ軍 対 日本チームの野球試合を、新しい友人達は後楽園球場のスタンドで直に観ていたのである。「デンプシーの直球を千葉がきれいにライト前へヒットしてさぁ」なんて話していた。現在では東京と地方の娯楽の差はあまりないのかもしれない。その辺はわからない。

老人にも娯楽は要る。私の場合はありがたいことに電話で馬券が買える。そのレースをテレビで観る。おもしろそうなテレビドラマは録画で観る。テレビゲームで人工頭脳相手に麻雀が打てる。これが公営ギャンブル化されればなお面白いし、国や地方団体に税金が入ると思うのだが。