森の中のティータイム

離婚を経験し子供達も独立 
暮らしの小さな発見をノートに。

「トランプさんを応援する日本人」

2021-01-06 | 思い・つれづれ
久しぶりに観た「クロ現」。今回は「急増 家庭内感染 家族の命をどう守るか」。
逼迫した医療現場の様子や、表に出にくいコロナに罹った人々の様子も、伝わってきて
やはり映像の与える影響というか、「力を」感じる構成だった。

だけど、この「映像の力」を、ある意味現代版の洗脳のように使う組織があることも多
く、SNSやネットの情報に頼りがちな若者を中心とした層に与える影響を危惧している。
特に海外のメディアや、新聞やテレビを含めた多種多様な情報をあまり見たり聞いたり
しない人たちへの影響が。

彼らは、それらの組織が作った映像を、何度も繰り返し観ている。私も何本か見たけれ
ど、一見、物腰柔らかで(過去には)社会的政治的にも認められた人物が登場し、かな
り偏見に満ちた持論をあたかも全てが真実のように展開する。(調べれば「民族派右翼」
との記述もあるようだ)

特に、その人物が盛んに「排除しなければなりませんね」という「対象」の多くが歪で
極論も多い。こういう人たちや組織の多くが、自分たちに都合の悪い情報は「偏向報道
だ」と言って退け、その根拠として「それは、~だからなんですね」と「極めて歪曲し
た持論」で結び、情報を客観視できないようにする。始末に負えないのは、その全部が
間違っているわけではなく、「部分的に正しい情報」を、敢えて用いているところだ。
いつの世もどのような世界でも、これは「最も効果的に人を操る」常套手段だ。

父の影響で、小学生のころから「新聞」の読み比べをしてしまった私のような「ひねた」
人間には、こういう「極論」に出会うと、「どういう意図で背後に何が?」などと思い
ながら読み解こうとするクセがあるが、純粋であるがゆえ擦り込まれてしまうだろう若者
が実際に増えていることが心配になる。

いや・・若者だけではなくて、実際去年の夏ごろに山口のYさんが電話してきて「ねぇ、
信頼してる友人が言うのよ。『グローバリズム』が諸悪の根源だって」その時、私は「で
もグローバリズムはそもそも地球全体を考える意味では必要な考えじゃない?」と答え
たが、まさかそれが今ネット上で言われているような「共産主義」に傾く思想だなんて、
思いもせずビックリ。

更に年末には「トランプさんは負けてなくて、バイデンの不正があったというのは本当
だと思う?」と言ってきたのにまたも驚いた。私はその頃にはグローバリズムを一部の
ネット民がどう捉えているかも知っていたし、ネットを観ない彼女がネットに影響され
ている友人からの又聞きで混乱しているらしきこともわかったので、自分の考えを述べ
た。

話すと彼女は「うん。やっぱりあなたの方がしっくりくる」と、安心したように電話を
切った。お互いトランプさんがどういう人か、大統領になる前から「マイケルファン」
という立場上、少しは知っていたし、大統領の座を追われると彼の抱えた膨大な負債を
返済しなければならない事情も含め、この度の悪あがきの理由が納得できる。だけど
それは突き詰めれば米国の問題なのだ。

ではなぜ日本人の一部がこれほどまでに「トランプが勝利」説を信じたがるのだろう。
ネットをググれば「トランプと安倍さんはグローバリストと戦っている」などという
人もいる。だけど●倍さんはもちろん、「お友達優遇」(これは地元のYさんも言う)
であんなことになってしまったし、トランプさんが移民受け入れを拒否したかった理
由は後付けで、「世界的なグローバリズムの風潮に抗う」だったというけれど、実際
のところ、彼はかなりの「人種差別主義者」だった。

そして支持者が言う「アメリカファースト」も、アメリカ全体の経済ではなく、きわ
めて個人的な富のための主張であったし、トランプさん自身も実業家としての富を最
優先したいがための「自分ファースト」だったように思う。

支持者たちは、時に駄々っ子のような一国のトップとは思えぬ喧嘩腰を問われると、
「選挙は人柄ではない」とかいう人もいるが、それは違う。大国のリーダーがハチャ
メチャであっていいはずがない。「理知的」な人格無くして「強く且つ平和的に世界
を導く」事は不可能だからだ。

米国のリーダーには、公正な理念に基づく政策を打ち出す責任があり、それは決して
個人的な利益のために立場を利用するような「人格」であってはならないと思う。
政策によって、例えばオバマ氏によってせっかく進められた保険制度が無になれば
困るのは国民なのだ。以前にも書いたけど、パリ協定離脱だって、地球全体の問題だ。

恐らくトランプさんを擁護する人たちは、きわめて利己的な「自国ファースト」とい
う共通項で二人を結び付け礼賛した動画などを、熱心に観ているのだと思う。私のよ
うな普通のオバサンがこんな小さな場所でいくら呟いても、あまりピンとこないかも
しれないけど、俯瞰で物事を観ることのできる人がネットにもいて、調べればきちん
と答えてくれる。 

「そもそもグローバリストという明確な勢力が存在するわけではありません。
グローバリストでもトランプ大統領を支持している人間もいるでしょうし、逆にグロ
ーバルが嫌いでも反トランプ大統領の人間もいるでしょう。要するにそんなくくりは
無意味です」と。

そういう「地球全体主義」という「本来の意味」でのグローバリズムは必要だし、対
するナショナリズムは、ある意味、自国民の生活を守るべきだという考えに基づけば、
政治を司る人には必要なスタンスなのかもしれない。けれど、それが移民排除で暴動
が起きたヨーロッパのような行動を煽るとなると、危険極まりない気がする。

資本主義が貧富の差を広げるからと、共産主義になればよいかと言えば、それは飛躍
だと思うように、深く調べれば調べるほど、グローバリズムもナショナリズムも極端
な方向に向かうなら、そのどちらもが危険をはらんでしまうのだろうと思う。

年末、郵便受けに二つ折りにされたアヤシイチラシが入っていた。
開いてみると、「●●党NEWS」とあり、「温暖化対策で中国に飲み込まれる日本」
というタイトルが目に飛び込んできた。
この党には日ごろから胡散臭いなぁと感じてきた私は、咄嗟に「やはり」と納得。

もちろん私だって、中国政府のなりふり構わぬ対外的な姿勢には、少なからず「よくな
い感情」を持っていないと言えば嘘になる。
ただ、最近のこの手の活動の背後にネトウヨと言われる人々や組織があることも知って
いたので、それらが、普通の良識ある人たちに「過度の反中」感情を植え付け、煽り立
てて、何かに「利用しようとする意図」を感じ、とても嫌な気分に陥るのだ。

親から聴いたり本で読んだりした、戦前のあの「きな臭い」思想に、囲い込もうとする
「組織」のようなものが、こんな田舎にまで近づいている気がして。
彼らの極端なまでの天皇の神格化も違和感アリありで、何より、心優しい現天皇が一番
それを嫌がるのではないかと思う。かの戦争も天皇を利用した側面があるのだから。

以前、「反中感情」を煽るM氏を尊敬していたという人の一人が、極端なまでのプーチ
ン礼賛に違和感を覚え、独自で調べたことをネットに公開していて、そちらを読んだ。
それが真実だとすれば、極端な反中やプーチン礼賛に隠された意図が見えてきて、ちょ
っと背筋が寒くなる・・。

※あくまでも、個人的な思いですので、攻撃的なコメントは私も「排除」です(笑)
 なのでしばらく承認制にしました。いつも遊びに来てくださる方にはご迷惑をおか
 けします;
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