森の中のティータイム

離婚を経験し子供達も独立 
暮らしの小さな発見をノートに。

同じ日はない

2012-11-21 | 思い・つれづれ
今の暮らしがずっと続くなんてありえないことなのは判り切っていても、
夫だった人と別れての(別居期間を含む)この二十数年は、心の平穏が保たれていた
せいか、この暮らしがあることが私には幸せだった。

時には「ひとり親」であることで、子供たちに関する決定や諸問題にも
一人で対処せねばならなかったけれど、何とかやってきたし、現実問題
あのまま夫といても、生活や思考の全てにおいて確固たる基準や揺るぎ
ない意志といった類のものを持たなかった夫に、一つとして正しい選択
ができるとは思えなかった。

付き合っていた6年もの間私に見せた男気は、メッキが剥がれ落ちたのか
すっかり消え失せてしまって、朝言ったことが晩に帰宅したときには
正反対の意見に変わっていて私を責めるのだから(笑)
あのまま夫だった人に振り回され続けていたら、私の方がとうに人格破壊
にまで陥っていたかもしれず、あの時離婚に踏み切ったことが採るべき正
しい選択だったと、「心底」思っている。
 
       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

数か月前から少しずつ環境に変化があり、それは今、私の中でも大きな
変化を迎えようとしている。
見回せば周囲の人たちも、日々様々な変化に対応したり順応することに必死だ。
良い意味でもまたその逆であっても、昨日と同じ日なんて誰にもないのだ。
正直、「こんなとき、人生のパートナーと呼べる人が一緒に考えてくれたら」
と思わないこともない。

変化に対する人の気持ちとか捉え方というのは本当に様々で、それ自体を私は
当然だと思うし、同意できなくても受け止めたいと思っている。
それは自分が産んだ子供であってもそうだし、かけがえのない友人でも同じ。
それでも受け止めるまでに長い時間がかかることもある。

ひとつずつ。
自分にできることをやればよいのだと、自分に言い聞かせている。





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黒人問題を描いた映画

2012-11-14 | 映画ドラマ
先日ブログ終了のお知らせをされた「ジュルのしっぽ」さんが
昨日のブログで動物愛護法改正の「その後」の報告をされていた。
記事の中には、有名な「アメイジング・グレイス」を南アフリカの貧しい地域の住民から
選抜されたゴスペルチームが歌う印象的な動画が貼られていて、観て(聴いて)いる
うちに、これまでに観た様々な人種問題をとりあげた映画が心に浮かび、胸が熱くなった。

ブログを書かれたhanaさんは、この曲がもともとは「奴隷商人だったジョン・
ニュートンが、懺悔のきもちを作詞した曲」であったことに触れ、「黒人奴隷制を廃止する
ためにイギリスの政治家ウィリアム・ウィルバーフォースは、奴隷貿易の廃止に18年、奴隷
制廃止までに44年を費やしたといわれています。
(彼は奴隷制廃止法成立の1ヵ月前に亡くなります。まさに政治家人生すべてを奴隷制廃止に
掛けたわけです)
人である奴隷でさえ、政治家をもってしても廃止に44年もかかったのです。
動物なら、言うまでもありません。」と続けておられます。

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大昔、私がまだ独身時代に8日間連続でテレビ放送された「ルーツ」は
それまであまり詳しくは語られなかったアメリカの奴隷問題をテーマに
彼らがアフリカから白人によって強引に連れてこられるシーンから始まるスト
ーリーが、日本でも一大センセーションを巻き起こした。

もちろん我が家でも、主に父と私が連日連夜テレビに張り付いて観た。
人は、これほど過酷な運命に翻弄されながら誇りを捨てずにいられるのかと
大きな衝撃を受けた記憶がある。

あれから35年以上の歳月が流れたが、それ以降「黒人問題」は少しずつ
私の中で薄れては、それに踏み込んだドキュメンタリーや、それと全然関係
のない映画の中でのさりげないセリフから突然思い出されるような、少しずつ
胸につかえた異物のようなものになっていた。
時にはアメリカで起きた黒人の絡む事件をきっかけに再び深く考えさせられる
こともあった。

そしてマイケルとの出会い。
もちろんもっと大昔に彼らのグループを知ってはいたけれども、本当の意味での
「黒人マイケル」との出会いが、白人社会の大半が黒人の成功を許さない大きな壁の
ような存在であることや、未だ人種差別が引き起こす様々な問題を抱えているという
現実を知った。

87年にNHKで放送された「アンクルトム物語」は、今もビデオに残している。
トムの深い信仰心と白人の子供に注ぐ慈愛に満ちた行為に、涙が出て止まらなかった。
以後も、それまでの受動的な鑑賞と違い、「ウーピー・ゴールド・バーグ」主演
の「ロング・ウォーク・ホーム」のような差別問題を扱った映画の類を選んで観
ていたような気がする。

虐げられていても誇りを捨てず、毅然として「戦う」のではなく「闘う」
彼らの姿には、涙が溢れ静かに深く感動するけれど、逆に胸をえぐるような
彼らの「怒り」が引き起こす事件や作品も多い。それだけに今も尚、根底に存在する
問題であることがわかる。

「もう黒人問題は昔の話」と、少しずつ感じていた自分の無知を恥じ
同じように能天気なことを言う人たちと意見を交わしたこともあった。
そして知らず知らずのうちに自分も誰かを卑下したり傷つけていないかを
自らに問うきっかけにもなった。

ショーン・コネリー主演の「理由」は、一見、殺人で無実の罪に問われた
「黒人」の男の、死刑判決を覆すまでのストーリーかと思いきや、ラストの
どんでん返しが、アメリカが内包する人種差別問題を浮き上がらせる。
「辱められた」悲しみが、これほどに人の尊厳を踏みにじってしまうのかと
痛ましい現実を、目の前に突き付けられた気がした。

「評決のとき」のラストでも、マシュー・マコノヒーがたしか最終弁論だったか
で、被害者少女を黒人から白人に置き換えて陪審員に真偽を問うシーンがあった。
ここでもアメリカ社会に潜む人種問題をくっきり浮き彫りにした。

マイケルの歌う「ON THE LINE」がタイトルロールのバックで
流れる、スパイク・リー監督の「GET ON THE BUS」。
残念ながら全編を観ていないけれども、この映画には私の好きなウィル・スミス
やデンゼル・ワシントンも出資したという。

こういうテーマの映画は決して興行的には成功を収める傾向にないけれど
監督とは共にショートムービーを作る上でも意気投合した親友マイケルは
恐らくこのテーマだからこそ、曲を喜んで提供したのだと思う。
スパイク・リーは、自らの息子に「ジャクソン」と名付けている

Michael Jackson - On The Line (from Spike Lee's 'Get On The Bus')


Babyface の書く曲も穏やかな気持ちになれるので、私は好き。
信念を持つことの大切さ努力することの本当の意味を正面から歌う
様々な立場の人にとっても、心を突き動かされ励まされるこれらの歌詞は
マイケルの美しい声で歌われ、より一層胸に響く。もう鼻の奥がすごく痛い;

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冬支度とハンドメイド

2012-11-13 | DIY・ハンドメイド・クラフト
先週の記事にも登場したコタツ。出したのは11月第一週で
例年に比べてかなり早い時期だった(と思う)
秋口にタイルカーペットからクッションフロアに替えた畳の部屋が
やはり気に入らないけれども、しかたないのでその上にコタツ敷き
を。

例年どおり福太郎がコタツに潜みながら少しずつかじるだろうことを予想して、
今年は「しまむら」製の破格の品を購入。
でも結構いい感じ。さて穴が空かずにどのくらい持つかな(笑)

 

そして猫の冬ベッドも登場。何故か大きさの大小が猫のサイズと逆だけど?
本猫たちは納得しているようだからいいか・・。夏ベッドも中身を替えて
そのまま置いてあるので、狭い家がまた狭くなって;

 

     先日手を加えたコルクボードは、色々置き場所を考えて、今はここに↓

 

それから大きなアルファベットが欲しかったので、ジグソーを使い2センチ厚の板を切り抜く

       

ジグソーがなかなか思うようには動いてくれず、ちょっとイビツだけど(笑)
色を塗って遠目から見れば判らないと信じて

 

これに、これからもう少し手を加えます。

さてそうこうしている間にも、捨てるモノと手入れして使うものの判別作業は続きます

       

結婚以来長い間使っていた醤油差しとソース差し(私は酢を入れてました)
使わなくなっても暫らくは捨てられなかったので、今がその時。

それからこちらは昔買っていた一升瓶入りの醤油を、料理用に小分けにして使う
ための容器。今はペットボトルの1リットル入りしか買わないので使わず放置。
でも液ダレがそのまま容器に戻る仕様が、他の用途で使えそう。
少しくすんでいたので持ち手のネジも全部外し漂白してみたら綺麗になった。

 

       

少しずつ少しずつ 無理をしないでモノを減らす作業を継続^^

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The Age of Innocence

2012-11-08 | 映画ドラマ
録りためていた映画の中から「エイジ・オブ・イノセンス /汚れなき情事」
という作品を観た。

原題の「The Age of Innocence」がなぜこの副題に?という疑問から入り
これが1870年代アメリカ上流社会を舞台にした、許されぬ男女の恋という
ストーリーと聴けば「メロドラマ」風の作品かと想像させる。
けれどもこの作品はマーティン・スコセッシならではの、善良さと許されぬ
恋との狭間で苦悩する一人の男の物語だと思った方がよいかもしれない。

絢爛豪華な社交界の中で、虚栄と偽善に満ちた生活を送る人々の
「きらびやかさ」とそれに対比する「底に潜む無意識の醜さ」。
それらを浮き彫りにするには充分すぎるほどの製作費を、恐らくたっぷりと
つぎ込んだであろう背景の豪華さが、この映画の見どころの一つかもしれない。

 

 

 

全編を通して私には、ルノアールの絵画を思わせるシーンが随所にあり、↑の
右のシーンはまるでそのもの!

身に着けたモノの一つ一つが、丁寧な手仕事によって作られていて
 
 

素晴らしい絵画の数々も、実際に背景に登場する。

 

 

       
 

ストーリーそのものにさほど惹かれなくとも、これを観るだけでもいいかな・・と(笑)
主人公がインドや日本に惹かれるという設定で、随所に浮世絵や和風の屏風なども。

 

 

オープニングのタイトルバックの、ミステリアスな美しさもいい。

 

個人的には、主人公が恋い焦がれる「エレン」役のミシェル・ファイファーは、
残念ながら彼女がこの時代の女性のイメージに合わず、彼女の魅力が活かされ
ていない気がしたけれど、どちらかと言えば、強気で傲慢な女性のイメージ
が強かったウィノナ・ライダーが、表面的には無邪気で穏やかな良妻を演じな
がら実際には思うとおりに周囲を動かす手腕を振るう役どころを、意外にも巧
く演じていると感じた。

       

それにしても近頃やたら目が疲れ、ネットも毎日とはいかず
大好きな映画でさえ途切れ途切れで観ることが多い;
コタツ布団を掛けた私の膝の上では、寂しがり屋の小太郎が退屈していた(笑)

 

       
    お母さん まだ~?
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デコブーム

2012-11-01 | DIY・ハンドメイド・クラフト
最近はインテリアの世界にも徐々にデコラティブなモノが蔓延りつつあるけど
そのデコブームに、自然素材好きでシンプル好みの私はちょっと付いていけない(笑)

今どきのオシャレなレストランに入ると「食後にドルチェをお付けしますか?」
とよく訊かれるようになり、「はは~ん。スウィーツの次はドルチェなのかー」
と「甘味」の呼び方にも時代の変化を感じていたけど、どうやらデコラティブな
インテリアも「甘い」ということから「ドルチェ」スタイルと言うことになったらしい。

こういうモノに関して「新し物好き」ではないので、余程デザインが気に入った
モノでない限り、いくらブームでもやはり猫脚の家具などにはなかなか食指が動かない。
まぁ自分の家に不似合だからかもしれないけど(笑)

そうは言ってもいくらシンプルが良いとはいえ100円ショップのモノをそのまま
使うのはね;
セリアで見つけたこちらの薄い安っぽい木製フレームのコルクボード。
日当たりの良い場所に飾っている「居なくなった動物たち」のポートレートが
随分色褪せて古びたので、この際フレームごと取り替えます。

まずは(これも100円ショップで買った)木の棒を、フレーム内側のサイズに
カットして、ボンドで貼り付けます

 

横長のものが二つ それにペンキを塗ります 日曜日テレビボードにもう一段
コの字型の板をプラスしペンキを塗ったので、そのついでです(笑)

 

一緒に買ったこのグレーのプラスティックボードを、実はこのコルクの上から
貼ろうと思っていたけど、ちょっと印象が冷たくなるのでこのままがいいかなと迷い中。
コルクのままにするなら、今度は家族写真同様モノクロにして、表面をパウチ加工し
ピンナップしようかな。

 

スタイリッシュなインテリアは素敵だけど、スッキリし過ぎて我が家らしくないし
デコラティブなのも何だか落ち着かない(笑)
やや無骨で田舎臭いのが好きなのは、それが私には落ち着くからかな。
 


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