今回の企画を手伝ってくれた一人のネパール人青年がいました。
2007年に私が旅人をしている時に交流を持ったネパールのストリートチルドレンを柔道等も行いながら支援する施設があります。
そこの卒業生1人が2017年から日本に学びに来ています。
今回のUFOを呼ぶ会に誘ったところ、二つ返事で行くことが決まりました。
夕飯を食べ終えてもまだまだたっぷりある時間の中で、歌が得意な青年による歌謡ショーが始まりました。


「どれだけ大きな声でも大丈夫ですよー!半径4.5kmの範囲には誰もいませんから笑」
山小屋や暗闇の中でアンコールに応える青年。
日本に来て約3年。
日本人とこんなに親しく接するのは初めてのようでした。
寝たい方は眠り、飲みたい方は飲み、自由に過ごす山小屋の中で青年は胸の内を語り出した。
覚えてきた日本語を駆使して、
ストリートチルドレンだった時のこと、
ネパールや日本での生活、
自分が想い描いている未来のこと、
その話に参加者も小屋番もみんながいつの間にか聞き入っていました。
参加者の一人で呑み処を営むママが言いました。
「ありゃーまだ若いのに、こりゃまたすごい経験をしてきたね!酒場で色々な方の大変な話を聞くけど、彼は壮絶人生十段だね!なかなかいないよ!
その状況でも前向きに未来に向けて生きようとしているのは、本当にすごいよ!」
青年はママから壮絶人生十段の認定を受けました。
「わたしはストリートチルドレンでしたが、施設に入れました。ラッキーでした。今、日本に来れました。がんばることの意味が分からなかった。
今はがんばることの意味が分かった。時間を守ることや仕事をちゃんとやるは大切。私と同じような子どもたちに、私がやってきたことや考えを伝えて希望になりたい。絶対できると伝えたい。」
現在、専門学校の2年生。柔道は茶色帯。柔道初段という目標はあるものの、来日から一度も練習できてない。
もっと日本で多くのことを学び、吸収したい。
そんな青年の就職活動は、様々な状況により難航しているようだ。
タイムリミットまで約6ヶ月。
壮絶人生十段の青年に風は吹くのだろうか。
