ラスト・ワルツ

2023-09-25 16:57:49 | 森田童子
ラストワルツ



美しき明日に
ついても語れず
ただあなたと
しばし この時よ
すべてが なつかしき
この時よ
すべてが終る この夜に
せめて 最後に ラスト・ワルツ

この暗き部屋の
窓から
街の灯は まばゆく
自由が 見える
すべてが 遠き
この時よ
このまま 若い日が 終るのなら
せめて 最後に ラスト・ワルツ

美しき明日に
ついても語れず
ただ あなたと
un deux trois
すべてが帰らぬ
un deux trois
すべてが 終る
un deux trois
 せめて 最後に ラスト・ワルツ



森田童子さん、・・・本当に不思議な歌手だと思います。

「友人の自殺をきっかけに歌いはじめた」という彼女の伝説、これが本当なのかどうか、それは、定かではありません。 

ただ、彼女の歌には、そう思わせる説得力がありました。

彼女の歌は、すべて葬送曲・・・

失われたものを、人を、時代を、彼女はただひたすらに思い、「おやすみ」と歌う、彼女はそういう歌手です。

しかし、どんなに悲しくとも、弔いは終わり、残されたものは日常に戻るように、わたしたちは彼女の歌を、いつかとめなければならないのです。

私たちは、どんなに悲しみに暮れようとも、彼らと道連れになるわけには、いかないのだから。

彼女は、いつか歌を歌いやめなくてはならない、そういう歌手でもあったのだ、と、思います。

それは彼女が一番よく知っていたことでしょうね。

私たちのコンサートが不可能になっていく様を見て欲しいと思います。
 
そして、私たちの歌が消えてゆく様を見て欲しいと思います。
      
                (1981年/両国駅西口構内テントコンサート、開催に関して)

83年。彼女の喪は終わり、彼女は歌うことをやめます。
 
引退からちょうど10年後の93年、ドラマ「高校教師」の主題歌に起用された「僕たちの失敗」が約90万枚の大ヒットを記録、それに伴って発売されたベスト

「僕たちの失敗 ~ベストコレクション~」もチャート一位を獲得しましたが 、彼女が表舞台に登場することはありませんでした。




































































































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