暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

Teken  が マダニ(真蜱)だって

2018年06月25日 15時31分00秒 | 健康

 

家人がオランダの北の島で開かれた演劇・音楽・芸術祭である Oeral から10日ぶりに戻ってきた次の日、teken に噛まれているかもしれないからと左の脹脛を指さすのでソファーに横にならせて診てみた。 長さ1mmよりは大きいけれど2mmまで行かないような、小さな芥子粒のようではあるけれど3、4対の髭のような足がみえるものが頭を脹脛にめり込ませている。 ああ teken だ、と告げてこれを取り除くための特別のプラスチック器具と消毒液を持ってきて難なく取り除きティッシュペーパーの上に乗せて写真を一枚撮った。 

オランダ版 Wikipedia, Teken の項

https://nl.wikipedia.org/wiki/Teken_(dieren)

 

日本版 Wikipedeia マダニ の項

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%80%E3%83%8B

 

幾つかの画像

https://www.google.nl/search?q=insect,tick&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ved=0ahUKEwio1eWjxe7bAhUSKuwKHcvyDaYQsAQIJw&biw=1680&bih=942

 

自分は野原をショートパンツで歩き回らないから問題はないものの子供たちがまだ小さい頃野原や公園で遊びまわっていた頃学校からでもこの時期になると Teken に注意するよう達しが来ていて簡単なそれを取り除くプラスチック製の器具を薬局で買ってきて用意していた。 一度だけ息子か娘にくっついたものを取り除いたことを覚えている。 もう20年ほど前のことだ。 それがここにきて Teken とは。 島を離れる早朝に日本人アーティストのパーフォーマンスが朝5時からあり、それに間に合わせるべく夜明けから島の突端の砂丘まで急いで草に坐ってそれを鑑賞したあと寝泊まりしていたテントを畳み帰宅したのだがそれから脹脛に異物が入っているのを感じていたのがここに来て Teken ではないかと確信したのだと言う。

 これに噛まれるといろいろな感染症の可能性があるとしてオランダではこの時期さまざまなメディアでキャンペーンがなされ子供がいる家庭、野外活動をするものには Teken はよく知られている。 ついこの間もニュースでこれとオーク・コナジラミの幼虫である毛虫が樹の幹にびっしりと発生していると警告があったところだったので、だから家人の Teken もタイムリーではあったといえる。

これが和名でマダニだというのでいささか戸惑った。 ダニというのは自分の経験では家の中に発生するノミ・シラミの類でことに真の蜱となればまさにイエダニではないか。 それが野外の寄生虫であるのだから子供のころから田舎の山川野原で好き勝手に遊んできた自分が聞いたことがなかったから驚いただけでたまたまそれに遭遇しなかったということもあるけれど上の二つのウキの記述や写真から見て日本の方では実際的な情報は少ないからそれだけ問題が少ないということかもしれず、また一方これだけ都市化が進み子供が幼児から学校に押し込まれるような社会では自然に親しむことの少ない子供、さらにそれらが成人してからは一層自然から離れるような生活をしていて存在していても実際的に接触をする機会が少ないからという事もあるのだろうかと今ではほぼ他国となった日本のことをウィキペディアの異なった記述から想像してみる。 身近なことではオランダに住み始めてからハリネズミが庭をゴソゴソ歩き回っているのを経験している。 危険はないから近くに行って眺めたりはするけれど触れようとはしない。 それはハリネズミの棘があるからだけではなくハリネズミにはこのマダニが幾つも付いていることがありそれがこちらに移らないように触れない、ということだ。 

Teken はオランダ名で、普通 Teken というと名詞で記号、画、サイン、兆候などの様につかわれるからここでの蜱(ダニ)という意味は今のところただ一つの蘭和辞典にも載っていない。 けれどこの時期にはオランダ人の殆どが知っていて使うほどの語彙であるのだからこのことからこのオランダ語辞書の質が問われるということなのだが人手と経費を抑えるために中学生向き蘭蘭辞書をそのまま訳しただけではそうなるのも致し方がないともいえる。 英語万能の今の世界でオランダ人でさえ自覚しているように誰がオランダ語など勉強したり習ったりするのかということでもある。 ちなみにこのマダニはラテン名 Ixodida、 英名 Tick であり、日本では社会のダニは人について血を吸う嫌われ者ではあるが人知れずぬくぬくと血を吸い続けそれが常態になっていると社会全体が麻痺しがちになるもののやがて社会的不公平や弱者の数が増えるにしたがってダニを意識するようになる。 暴力団などは小さなダニであってその背後に巧妙なダニがまだ当分の間吸えると踏んで生息できる環境をつくろうと努力しているのではないか。 Oh Danny boy, the pipes, the pipes are calling、、、、とオヤジギャグが口から出そうになるのを抑えてあまり気持ちの良くない幾多の Teken の画像を眺める。