Sun. 22 Jan. 2012 at Cafe Twee Spieghels, Leiden in The Netherlands
Joris Roelofs (as, cl)
Karel Boehlee (Fender rhodes 73. elec p)
1) Dolfin Dance
2) It Could Happen To You
3) Body & Soul
4) If I Were Bell
Pause
5) Goodby
6) ?
7) All Or Nothing At All
8) I Fall In Love So Easily
Pause
9) ?
10) My Ideal
11) Love For Sale
もう何ヶ月も生で聴いていなかった二人が町のカフェで演るというので日曜の午後4時の開演というのをいつものように30分ほど後になるものと鯖を読んでカフェーに10分前に着いてみると案の定、入り口のガラス戸のところで二人が駄弁っていた。 この間聴いてその精進の具合が一層確かめられた2010年11月15日のライブ録音CD、Joris Roelofs Quartet, Live At The Bimhuis (Harmonia mundi -distribution JJR Records 8714835086673)を出してサインをしてもらい空白に横の Karel にも書いてくれと言うと、このCDでは演ってないけど、じゃ、Aaron Goldberg の代わりにするよと言ってグランドピアノの曲線を Boehlee の B で描いたサインをしてくれた。
外気2℃、カフェの内部はこの町の恒例ジャズ・ウィークでもあり、地元に住む今日のピアニストを幼い頃から知る人たち、また地元のギタリスト Martijn van Iterson も次週にはここで演ることもあって、ジャズ愛好家老若男女30%、興味本位の若者たち70%、というような構成で、入り口のドアからはちきれんばかりの満員電車もこればかりというような立ち見90%の盛況で始まった。
上記ライブCDで聴かれるようにこのアルトサックス中心のマルチリード奏者はこのところバス・クラリネットの精進振りが著しく、それまでのクラリネットの巧みさに加えてそれぞれの楽器の特色を引き出し奏者として一層幅が出来つつある。 演奏だけでなく話してみても今はシャイな若者からしっかりとした青年に育った Roelofs が現れ、このところ活動の場をNYは少し休みにし、ウィーンのオーケストラも卒業、オランダを中心に演奏しているのだと言う。 来月は日本で何回か公演があるとも聞いた。
うろ覚えで来たから今日はデュオだとは知らず、彼らと話してそれが分かり、これは嬉しい驚きだと喜んだ。 それは、デュオであると、対話、併走、諧謔、独白にバックアップと様々な局面が現前し、そうなると自然と場の密度が濃くなり、相性、互いの性格が聴衆の面前で否応なく生のものとして立ち上がり、各自のそれに耐え得るだけの技術、フレーズのストック、変化する音にすぐさま反応できる感性の度合いを見ることになるからだ。
結論から言うと、このデュオの演奏はCD作品として記録されるべきものだ、との感想を持った。
K.Boehlee に関しては今更言うことはない。 初代「ヨーロピアン・ジャズ・トリオ」のピアノとしてオランダでは誰一人知る人もないのに日本ではこの20年ピアノ・ジャズ愛好家には知られているのだから。
Van Ruller, Roelofs, Van der Feen Play Jesse van Ruller's Circles
Roelofsのバス・クラリネットが聴ける例;
http://www.youtube.com/watch?NR=1&feature=endscreen&v=kuPajjEMr9c