暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

手術後4回目のCTスキャン結果を聞きに行き、それに新鰊と高校卒業試験結果発表

2018年06月14日 00時53分39秒 | 日常

 

2018年 6月 13日 (水)

1)アムステルダム国立癌研(AVL)にCTスキャンの結果を聞きに行った。 先週一人でスキャンに出かけ,その結果を聞きに行くのに結局家人と娘の3人で出かけることになった。 2か月休暇中の娘がナイメヘンから車を1時間半ほど飛ばしてやっと約束の時間に間に合い、家人の運転で30分ほどかけてライデンからアムステルダムに来ていた我々二人に合流したのだった。 朝10時の約束時間では自転車、電車、歩きを組み合わせていては1時間半以上かかるのでそうなると朝早く起きねばならず、だから車なら40分程度で来られるだろうと踏んで車にしたのだった。 時間通り我々が呼ばれ40前の主治医の部屋に行く段になると家人は来なかった。 部屋は付き添い二人入ると狭いからと言い、医者の娘に任せるといって自分は一人ロビーにいた。 医者の宣告を聞くのが怖かったのだろうと想像する。 自分にとっては幾ら娘が医者だと言っても専門外では何の頼りにもならず、初めからこれは丁半博打のサイコロの目の出たとこ勝負でしかないという気持ちでいる。 吉と出るか凶と出るかはそのまま受け入れるしかないのだ。 凶とでればそれ以後のプロセスが自動的にパラパラとゲーム終了までのいくつものパターンが出てきてそれが煩わしいというだけで、吉と出てもそれはこれから半年だけの吉でしかなくその後もずっとこのサイコロ勝負は続くのだ。

医者は単刀直入、癌がもどっているという何の兆候も認められなかった、と言った。 CTスキャンの放射線科医の見立てでは5mm程度以上のそれと思しき癌組織は認められず、血液検査での3種のマーカー分析結果は全て正常値を示してこの二つが戻っている兆候がないという判断理由だとのこと、これ以後は今迄の3か月ごとから半年ごとの血液検査、CTスキャンを2年続け、そこで異常が認められなければそこからはそのプロセスを1年ごとにして2年間続け、合計5年で一応の卒業ということになるのだそうだ。 と、いってもそれは今の仕組みがそうだというだけのことで、高年齢になるほど発癌率が上がるのだから癌資質をもつ人間には卒業などというものはなく、4年後の技術の進歩に合わせたなんらかの検査方法を試みる可能性もあるのではないか、とのことだ。 先は長いのだ。 人の生き死には癌だけではなく不慮の事故ということも十分考えられ、また他の病気が現れるということも考えられるだろう。 だからサイコロの目に従ってなるようにしかならない、と思っている。 悲観も楽観もない。

放射線科で12月初めにCTスキャンの予約を取ってから新装なったカンティーンに行きそこでお茶にした。 自分はカプチーノと大きなシュークリームにホイップクリームとチョコレートソースが乗ったオランダのモアコップを注文したがどれも半分ぐらいしか口にできずモアコップはアップルケーキを平らげた娘に廻した。 これがこのところの現状なのだ。 八時のニュースを見ながら摂るコーヒーも殆ど3割は残す。 ケーキの類は完食できない。 今まで残すのを恥としていたものにはこういうのは嫌だが完食しようと思えばそれを残しておいて時間を置いて喰い終えるしかない。 これがこれからの食生活のパターンになる。 娘はアムステルダムの中心で遊んでから帰るというので家人は私に一緒に遊んで来ればいいのにというけれど娘と何をして遊ぶというのだろうか。 一人で繁華街をブラブラする気分にもなれず、それなら戻ってライデンの水曜のマーケットにに行くといい家人と一緒に来た道を戻った。 

2) 新鰊を喰った。 帰宅すると12時だったのでそのままマーケットに出かけ今日の晩飯と息子が明日来るのでその分の食材を考えながらぶらぶらした。 魚屋で人が集まっていると思ったら昨日オランダの新鰊が競りにかかってご祝儀値で競り落とされたというニュースがあったばかりで今日から市場に新鰊が出ていたのがこの人だかりの原因だ。 だから自分もそれに加わり一匹注文してその場で捌いてもらい生玉葱のみじん切りを添えて喰った。 一尾2ユーロ、1割ほど値が上がっていた。 けれど流石に新鰊は美味かった。 例年より少し脂が乗っているという評判だったがそれ以上に1週間ほど前に喰ったものとの差はその新鮮さだった。 新米、新じゃがのそれと共通する。 橋の上で辺りを眺めながら喰っていたら近くで若者が喰っていた鰊を鴎に攫われたと大声を上げ笑い転げていた。 ライデンの鴎の悪いのは有名だ。 絶えずどこからか見ていて隙があれば跳び込んでくる。 この学生にしても面白半分に鰊の尻尾を持ち上に持ち上げ下から齧り付くようにしていたのだろう。 その後明日は今年最後のホワイトアスパラガスと新じゃが、ステーキにしようと決めてそれに合う食材を買い、市立図書館で新聞や雑誌を2時間ほど読み帰宅した。

 3) オランダの全国高校一斉卒業試験の結果が今日発表になった。 マーケットへの行き帰りに家々に国旗とその先に生徒が学校の行き帰りに担ぐデイパックが掛かっているのが見え、ああ、またあの家の高校生が卒業試験に通ったんだなと思っていたら案の定8時のニュースでもそれが報道され、そこでは今年はオランダで20万人がその試験を受け、例年なら落ちるのは5%以下でしかない、と言っていた。 慣習として学校から個人の携帯や家の電話に直接連絡が来る。 そしてそれを待つ生徒、その友人、家族と緊張の一瞬が画面にでるのが毎年なのだが落ちたとしてもこれから何週間かの間隔をおいて追試があるからそれを準備すればいいわけで別段悲観することはない。 ただ落ちると個人、友人たちと大小さまざまなグループで海外に旅行することに参加できないことになるだけだ。 家でもそんな緊張のときをもう10年ほど前に経験しているからその時のことを思い出しつつニュースを見た。 皆一斉に海外旅行に飛び立つのでそのときの安売り航空チケットのチャーター機で旅立つ若者たちが空港で押し合いひしめき合う混雑ぶりには驚いたものだ。 そんなことも例年の行事になっている。