町への行きかえりにちょっと寄り道をして近所の住宅街で桜の並木があるところを通った。 3日ほど前に見たときにはまだ三分咲きほどで気温もそれほどではなかったからそこに立ち止まるということもしなかったのだが、さすが気温も20度ほどに上がって少々気分も高揚気味でもあり、青空と日差しの気持ちよさに自転車から降りて眺めていた。
住宅地にはそれぞれその地区が計画、建造されたときに住宅局が歩道に適当に植木をしていて、ここはなに、あそこにはなに、という風に並木を作っているのだが大抵は地味な花の立ち木であり街路樹として普通に機能するだけのことで日常には夏の日陰を提供するぐらいのことだけど、この通りのように八重桜を植えてあるところがあると今の時期には眼の潤いになる。
他の桜はもう去ったようなのだが八重桜は他の薄い桜に比べて造りが頑丈なのか少々開花期が遅いような気がする。 この日は歩道にまだ一片の花びらも見えなかったけれどあと4、5日するとびっしり広がったピンクの落花で敷石の印象がいっぺんに変わるようになるだろう。