机で何か単純作業や軽い物を書くときにはいつもインターネットのウエブラジオでカリフォルニアのKJAZZというのを鳴らしている。しつこくないDJだしおまけに詳細なリストがついているので、かかっている曲をああでもない、こうでもないと考え、リストをみて、当たった、外れた、へえあの人がこういうのやるの、ええっとこの曲よく聴くけどなんて名前だったろうか、ええと他の演奏は誰のがあったっけ、、、と言う具合なのだ。
それで今さっきかかっていたのが
Richie Cole(as) Dreamy 5:15 CD、Pure Imagination Concord
しっとりとして明らかにベニー・カーター、ジョニー・ホッジスのラインだし、録音は新しく、へえ、ゆったりとしてたまにはこういうのもいいものだなあ、それにちょっとひゃらひゃらとしゃれたこぶしも聴かせるから、だれだろう、とリストを見るとこのとおり。
日本を出る前だから1977年ごろだったろうか、この人、師匠のフィル・ウッヅの呪縛を意識してかどうか自分のバンドで元気に吹いていた。 師匠とサイドバイサイド、というLPまで出していてそのころには3,4枚のLPを集めていた。 けれど私がこちらに来てから、80年代の中ごろあたりから鳴かず飛ばずになっていて、どうしたんだろうな、と気になってもいた。
ジャズメンには浮き沈みは普通のこと、出てくるCDはもう一つだな、という感じもあった。 それで、そのままいたら最近のインターネットのアルトのサイトで日本に来てカムバック公演と出ている。 へえ、やめていたのか。 何年か前ロシア語の彼のLPをどっかで見つけたのはいいけれど、まるで読めもしないし、曲名さえわからない。 演奏はそこそこなのだけど、まあ、どうしているのかなと、そんなところだった。
それで、この曲。 DJによるとエロール・ガーナーのものらしい。 なるほど、ミスティーといい組み合わせだ。
ばりばり元気にハードバップやってたのが、こういうふうにビッグバンドのソロイストみたいにもなるのかとの感慨を持った。
で、本題はこれではなかった。
昨日、この局でかかったのがウエイン・ショーターのYes Or NoというブルーノートのJUJUというアルバムにはいっているもの。 この曲いろいろなバンドがいろいろにやっているのでメロディーは覚えているものの誰のもので曲名はどうだったかうろ覚えだったので、このリストでショーターのものと改めて覚えようとしている。この歳になると覚えが悪くてはたして覚えることが出来るか、あやしいものだ。
いろいろなところでショーターの曲をやっている。 たとえば、Speak No Evil とか Wild Flower とか他にもいくつか。 この人、コルトレーンの影だなあ、ウエザーリポートのメンバーだけどソロもうひとつだなあ、マイルスのバンドでも他のテナーに比べると地味だなあ、というのが感想だったんだけど、作曲になると俄然光る。 だから今日散歩中に中古CD屋で「JUJU」と「Speak No Evil」があったので思わず買ってしまった。つまりショーターではなくて彼の作品をということだ。
このあいだ行ったBenny Golsonのコンサートもそういうものだった。 安心して知らぬうちに買っていたのがBennyGolsonのLPだった。もう30年も以上前ジャズのLPを買っていたころ、欲しい新譜はたくさんあるし、はつらつとしたバリバリのものを限られた小遣いの中から買っていたのだけれど、それでもその隙間に気の休まる隠居の日向ぼっこみたいなGolsonがいつのまにか袋の中にはいっていたのだが、、、、。
まあ、そのうちこないだのB.Golsonのコンサートのことを書こうと思うけど、宿題が山ほど溜まっていてなかなかハカが行かない。